狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

延岡総合文化センター(本館)&別館・野口記念館 《ホール音響Navi》

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1985年完成とちとお年を召していらっしゃるので、可動プロセニアム等というハイカラな設備は無いが、内壁全面地元産木材を使用した1フロアーのゆとりあるデザインの上質の大ホール、を中心に小ホール、展示施設、会議室、研修室などをそろえた総合文化施設。

延岡総合文化センターのあらまし

Official Website https://nobeoka-bunka.com/

東浜砂町にある「本館施設」と東本小路にある「野口記念館」とからなる延岡市の文化施設群。

見栄っ張りの宮崎県&宮崎市と違い、身の丈にあった堅実な施設群。

延岡総合文化センター(本館)

延岡総合文化センター(本館)の施設データ

  1. 所属施設/所有者 延岡市。
  2. 指定管理者/運営団体 延岡市。
  3. 竣工   1985年11月完成、

付属施設・その他 

館内付属施設 
  • 付属施設 楽屋x6、練習室(リハーサル室)、会議室x2、展示室x2、研修室、視聴覚室、交流室(和室)
付属施設配置・見取り図

施設利用手引き

(公式ガイドはこちら)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

延岡総合文化センター本館のあらまし

1985年完成とちとお年を召していらっしゃるので、可動プロセニアム等というハイカラな設備は無いが、内壁全面地元産木材を使用した1フロアーのゆとりあるデザインの上質の大ホール、を中心に小ホール、展示施設、会議室、研修室などをそろえた総合文化施設。

延岡総合文化センター(本館)のロケーション

延岡市の町外れ大瀬川の河口に近い東砂浜町に、砂田球場、勤労者体育センター、清掃工場、下水処理場、衛生センター(屎尿処理場)などの施設と佇んでいる。

延岡総合文化センターは大瀬川の河口部にあり、600m程で太平洋の浜辺「長浜海岸」に隣接している。

太平洋からは防風林とクリーンセンターで守られ、北側の大瀬側に面した下水処理場との間には用水路が設けられ、周囲はは古くからの集落がある農耕地で振動・騒音とは無縁の好立地(※1)と成っている。

延岡総合文化センターへのアクセス

  • ところ 延岡市東浜砂町611-2/延岡総合文化センター
  • アクセス 延岡駅からバス「文化センター行」または「まちなか循環バス」

大ホール

大ホールの施設データ

※畳表示は全て中京間(半坪)です。

ホール様式 

プロセニアム型式多目的ホール。

客席   

1フロアー(1スロープ) 収容人員 1,306席、

舞台設備(常設脇花道付き) 
  • 最大幅40.15mX最大奥行き16.5m
  • 本舞台有効幅12間(約21.8m)X 有効奥行き13.8m/ホリ幕→緞帳、有効面積;約300㎡(約181畳)ステージ高さ;Fl=約78㎝
  • プロセニアムアーチ、間口20mx、高さ10m 
  • 奈落・大迫・小迫 各1基、ブドウ棚(すのこ)反響版、
  • オーケストラピット(可動床);最大幅20mx最大奥行き4.8m、有効面積;約83㎡(50畳)高さ;Stl+0→ー78㎝→ー1.6m
  • 反響板使用時;最大奥行き約13mx最大幅20m、有効面積約219㎡(132畳)
  • エプロンステージ時;脇花道含む最大幅;約24.9mx最大奥行き約17.8m、有効面積345㎡(約208畳)
各種・図面・備品リスト&料金表
その他の設備
  • ホワイエ、リハーサルルーム、

大ホールの音響設計

公式ガイドはこちら

1フロアーのプロセニアム形式多目的ホール

1300人規模の中ホールでは珍しい1スロープ1フロアーの多目的ホールで、幅・奥行き共にゆとりある(※2)サイズでデザインされている。

内壁全面地元産木材を使用した1フロアーのプロセニアム形式多目的ホール。

天井が高くゆったりした音の良いホール

何と言っても2層フロアーも可能であった程の高い天井と木製の天井反響板が最大の美点!のホール。

丁寧な波状処理を施した側壁

客席周辺の木製壁は雨樋を伏せた様な凸面形状に成形された大型パネルを横方向に並べて、耳障りな初期反響(※3)の影響を押さえ、後期残響(※4)の生成にも寄与している。

大きく湾曲した大向背後壁

大向も含め客席周辺壁面はすべて通路となっており、大向こう壁面は縦桟で表装した湾曲した凸型木質パネルを、更に全体が扇形段床に合わせ凹面に湾曲するようにした波状壁。

ステージ周り

プロセニアム前縁に大型のコーナー反響板を装備し、ステージ反響板とホールが最小限の断面変化で連なるデザインで「洞窟音」を回避している。

常設の脇花道を備えたステージは奈落設備があり大迫り・小迫りを備え、床下収納型の可動席ワゴンを備えたオーケストラピットも備えており、バレエからミュージカル、伝統芸能まで幅広くこなせるデザインになっている。

更なる改修に期待

プロセニアム前縁の大型コーナー反響板によりステージ反響板と滑らかにつなげる努力はなされているが、急激な団m、宴席変化は否めなず、ホーン効果よりもダクト効果により「癖のある洞窟音」となており、せっかくの高い天井(約18.86m)が生かされていない。

ホリゾント反響板を自走式に

1~4列98席は減少するが前後2分割・反響板の奥方の両側方・天井反響板を完全廃止し、ホリゾント反響板を「自走式」に改修し。本舞台奥行き約8mエプロンステージ側4.8m合計最大奥行き12.8m最大幅約25m有効面積約268㎡(約161.5畳)のセミオープンステージに改修したほうがより一層優れた音響効果が得られるであろう!

出来れば、側壁・天井一体型の奥行き2間程度のバルクヘッドタイプの自走式タイプに改めれば素晴らしい音響のホールとなるであろう!

平土間中央部分の千鳥配列化

平土間部分1~6列のうち1・3・5列から1席を減じ千鳥配列にした方がよかろう。

想定される定在波と定在波障害回避策評価について
間口方向定在波

1Fメインフロア最大幅

  • メインフロアー側壁間約32.7m;約10.7Hz/1λ、
最大奥行き方向
1F(ステージホリゾント反響板→1F大向こう壁面)
  • 最大奥行き約44.7m;約7.8Hz/1λ、

ステージ床面&・平土間床→天井最高部高さ方向
  • 客席平土間部約18.9m;約18.4Hz/1λ、

赤字は可聴音域内重低音。

ホール側壁はラウンドした凸型パネルの波状壁+扇形段床+壁際通路で幅方向定在波の抑制と回避(※5)を行い、大向こう背後壁は全体がラウンドした凹面状、対抗するステージホリゾント反響板面はアンギュレーション処理され、ホール軸方向定在波を抑止、平土間部分天井は大型コーナー反響板と僅かにスラント設置された扇形反響板で、軸方向定在波も抑止されている。

ということで、定在波対策は50点満点!

総評

定在波評価について

ホール音響評価点:得点97点/100点満点中

※1312席車椅子席含む)のコンサートホールとしての評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

§1 定在波対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • スラント設置されていない「垂直平行側壁部分」と「平土間部分」の処理において、
    「音響障害回避策」が3つ以上講じられていない場合は基礎点を配点50点満点x0.5=25点満点に減じます。
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点25点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点18点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

定在波評価

※音響障害席数は1波長の基本定在波に基づき定在波の「節」「腹」に当たる重大音響障害席数を評価対象としてカウントする。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害実被害席総計;0席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質がアンギュレーション設置した木質パネルなので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数0=25点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数1=19点

眺望不良席数;60席/1階平土間中央部座席2~6列23番~34番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0席

音響障害席総計;60席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

小ホール

小ホールの施設データ

ホール様式 

  • プロセニアム型式多目的ホール。

客席   

  • 1フロアー 収容人員 300名、客席中央部「く列」まで千鳥配列。

舞台設備 

  • プロセニアムアーチ;間口10m、奥行き7.3m 高さ5m ブドウ棚(すのこ)、プロセニアム、仮設反響版、仮設花道、

その他の設備 、

各種・図面・備品リスト&料金表

(公式ガイドはこちら)

可動プロセニアムでプロセニアム高さが可変出来る、1スロープのプロセニアム多目的ホール。

家庭用の新建材で表装された壁面は僅かに外傾スラントさせて「定在波」(※6)に対処している。

天井も一般住宅用の石膏ボードによる反響板で表装されている。

大向こうは勿論通路になっており、通路背面壁は調整室を確保する為に上層部が通路上に突出したデザインで全面音響グリッド(穴あきボード)で表装した波状の吸音壁を扇形配列の客席に合わせて凹面状に表装している。

総評

反響板は用意されいないが、総じてドライな音響設計で演劇用と考えた方が良い小ホール。

想定される定在波と定在波障害回避策評価について

間口方向定在波
1Fメインフロア最大幅
  • メインフロアー側壁間約17m;約20.5Hz/1λ、

最大奥行き方向
1F(ステージホリゾント幕→1F大向こう壁面)
  • 最大奥行き約19.6m;約17.8Hz/1λ、

ステージ床面&・平土間床→天井最高部高さ方向
  • 客席平土間部約8m;約43.5Hz/1λ

赤字は可聴音域内重低音。

大ホールとは異なり宴会場スタイルの表装だが、後半の平行壁部分は僅かに外反スラント設置されており高次定在波は生じにくい?更に大ホール同様に客席周辺には通路が配されており、客席全体が扇形スロープ状に構築され谷間効果で定在波の音響障害は回避されている。

更に高さ方向定在波も客席のスロープで抑止されている。

ということで定在は対策は50点満点!

ホール音響評価点:得点93点/100点満点中

※291席(車椅子席含む)のコンサートホールとしての評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

§1 定在波対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • スラント設置されていない「垂直平行側壁部分」と「平土間部分」の処理において、
    「音響障害回避策」が3つ以上講じられていない場合は基礎点を配点50点満点x0.5=25点満点に減じます。
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点20点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点20点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

定在波評価

※音響障害席数は1波長の基本定在波に基づき定在波の「節」「腹」に当たる重大音響障害席数を評価対象としてカウントする。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害実被害席総計;0席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が壁紙で表装された合板(+石膏ボード)なので素材基礎点20点とした。

基礎点B2=素材基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

眺望不良席数;0席/1階平土間部無し

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0席

音響障害席総計;0席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

練習室(リハーサル室)

詳しくはこちら)

間口15m奥行き10m床面積232㎡(約80畳)の大ホール舞台に準ずる大きさの立派な施設でリハーサル室としても利用可能。

ルーム音響評価点:50点

§1,「定在波対策」評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

別館「野口記念館」

1955年に延岡市初の公民館として地元旭化成からプレゼントされた施設。

延岡総合文化センター・別館「野口記念館」のあゆみ

1955年旭化成・延岡最盛期の頃「公民館」を延岡市に寄贈、市は同社の創業者「野口遵」を記念して「野口記念館」と命名した。

2006年6月大分県中部を震源とする地震で「野口記念館」が、休館となった。

2007年2月修復工事完成再会館。

2017年2月 10日に市と旭化成延岡支社が「野口記念館建替計画」に2022年5月に迎える創業100周年記念事業の一環に位置づけ30億円の寄付を決定したと発表した。

「野口記念館」のロケーション

延岡駅の南西、五ヶ瀬川と大瀬川の挟まれた合流点にある延岡城跡の麓の県道沿いに、延岡市役所、宮崎地方裁判所延岡支部、宮崎日日新聞延岡支社などと並んで建っている。

じゃらんの周辺観光ガイドはこちら。

野口記念館へのアクセス
  • ところ 宮崎県延岡市東本小路119-1
  • アクセス 延岡駅からバス「まちなか循環バス」(内回り)で「九電前」下車 約15分

野口記念館(別館)(1955年/野口記念館(旧公民館)完成2007年改修完成。)

ホール様式 
  • プロセニアム型式多目的ホール。
客席   
  • 1フロアー 収容人員 固定席:638席/車椅子席:10席   計:648席(最大700名まで) 、仮設本花道、
  • 最大間口約21.4mx最大奥行き約21.8m(ステージ前端→大向こう壁面)
舞台設備 
  • プロセニアム間口;間口 17m、奥行き 10m、高さ 7.5m 、脇花道、音響反射板
各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

館内付属施設 
  • 館内施設;楽屋x3,ホワイエ、エントランスホール。
付属施設配置・見取り図

施設利用手引き

講堂スタイルのプロセニアム多目的講堂

公式ガイドはこちら

脇花道を備えた1スロープの648人収容の中ホール。

前半8列迄が緩やかなスロープで後半9~19列迄がストレート段床配列の座席となっている。

前半平土間部分と後半の緩やかなスロープを持つ。

「壁面間隔20m超」のセオリー(※2)通りの客席はホール間口21.4m奥行き21.8mあり1波長の定在波は共に可聴帯域外の低周波振動域に追いだされているが、両側壁は客席周辺の下層部のみアンギュレーションを持たせた木質パネルで覆われた垂直壁面で高次の定在波には無防備となっている。

大向は通路になっており、4か所ある出入口以外の部分は有孔音響ボードで表装された吸音壁(遮音壁)、大向こう通路の上部は映写室・照明・音響調整室になっており、前面は僅かに内傾スラント設置された木質グルービングパネル。

高い天井(約8.8m)は体育館・映画館のような設えのアーチ天井となっており、高さ方向定在波に対しても配慮されている。

想定される定在波と定在波障害回避策評価について

間口方向定在波
1Fメインフロア最大幅
  • メインフロアー側壁間約21.4m;約16.3Hz/1λ、約24.4Hz/1.5λ、約32.6Hz/2λ、
最大奥行き方向
1F(ステージホリゾント反響板→1F大向こう壁面)
  • 最大奥行き約31.8m;約11Hz/1λ、

ステージ床面&・平土間床→天井最高部高さ方向
  • 客席平土間部約8.8m;約36.6Hz/1λ

赤字は可聴音域内重低音。

前途の通り、平面断面における1波長の定在波は可聴帯域外に追いだされており、壁際には通路が配置されているので障害席は"0"席査定とし、前半両翼・中央の前半・後半併せて6エリアのエリアポイントは減点させていただき、基礎点は25点に減じた。

総評

1955年建造ととっくに耐用年数を超えており、歴史的価値も乏しいことから現在新たに建て替え計画中であり、新ホールに期待が寄せられている。

ホール音響評価点:得点58点/100点満点中

※648席(車椅子席含む)のコンサートホールとしての評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

§1 定在波対策評価;得点19点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • スラント設置されていない「垂直平行側壁部分」と「平土間部分」の処理において、
    「音響障害回避策」が3つ以上講じられていない場合は基礎点を配点50点満点x0.5=25点満点に減じます。
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点23点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点14点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点2点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

定在波評価

※音響障害席数は1波長の基本定在波に基づき定在波の「節」「腹」に当たる重大音響障害席数を評価対象としてカウントする。

基礎点B1=基礎点25点ー障害発生エリア数6=19点

定在波障害実被害席総計;0?席

初期反射対策評価

※壁面材質が木質プレーンパネルなので素材基礎点23点とした。

基礎点B2=素材基礎点23点ー障害発生エリア数0=23点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0?席

初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0?席

音響障害席総計;0?席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数6=14点

眺望不良席数;0?席/平土間部分無し。

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0?席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(2.5m以下)席;0席

音響障害席総計;0席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

延岡総合文化センターがお得意のジャンル

宮崎国際音楽祭のサブ会場となる事もある。

大ホール

オーケストラコンサート・バレエ、ソリストのリサイタル公演以外にもミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

延岡総合文化センターの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

豆知識

延岡総合文化センターのある延岡市のあらまし

大分県との県境に接する人口約12万人の宮崎県の中核都市延岡市。

推計人口、122,372人/2017年10月1日

延岡-宮崎、1時間6分/JR特急/3,100円/83.7km

延岡-(宮崎空港)ー(羽田空港)ー東京駅/5時間45分(搭乗時間1時間35分)/44,740円/JR&ANA/1013.6km

参照欄

※1、第4章 立地のセオリー はこちら。

※2、関連記事 副則1 「壁面間隔20m超」のセオリーはこちら

※3、第3章、過大な初期反響の緩和・回避策;壁際処理と壁材の選択セオリー はこちら。

※4、第1章 初期反響エコーと後期残響は別物 はこちら

※5 第3章 ホールデザインの基本"定在波の根絶・阻止・駆逐" 法

※6、定在波に関する解説記事 『定在波』とはこちら

 

公開:2017年11月14日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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