旅するタヌキ

よこすか芸術劇場 《 ホール 音響 ナビ 》

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Official Website http://www.yokosuka-arts.or.jp/

よこすか芸術劇場のあらまし

京急「塩入駅」駅前の一部返還された米海軍下士官兵集会所(通称:EMクラブ)跡地に、駅前総合再開発事業としてイオン横須賀店等と共に建設された大・小2つの劇場とリハーサル室、産業交流プラザ、ショッピングセンターAPT等からなる複合施設。

モダニズムの巨匠故丹下健三先生の晩年の作品としても有名である。

よこすか芸術劇場これまでの歩み

1994年2月、米海軍下士官兵集会所(通称:EMクラブ)の跡地に開館した。

よこすか芸術劇場のロケーション

近くには有名な「どぶ板通り」、米軍基地正門なども有りこの辺りから、京急「横須賀中央駅」周辺にかけてのエリアは横須賀切っての繁華街に成っている。

トリップアドバイザーの横須賀市周辺にある観光スポット 口コミ ナビはこちら。

よこすか芸術劇場へのアクセス

ところ 神奈川県横須賀市本町3丁目27

最寄り駅

京浜急行電鉄汐入駅から徒歩1分
JR横須賀駅から徒歩8分

横須賀芸術劇場がお得意のジャンル

よこすか芸術劇場「大劇場」

オーケストラコンサート、オペラ・バレエ公演以外にも劇団四季ミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

ヨコスカ・ベイサイド・ポケット「小劇場」

舞台演劇以外にも歌謡歌手の歌謡ショー、エンタテイナー・懐メロ歌手のワンマンショー、有名タレントの座長公演など、演芸・寄席、等大衆芸能に特化した興業を行っている。

横須賀芸術劇場の公演チケット情報

大劇場で催されるコンサート情報

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ヨコスカ・ベイサイド・ポケットで催されるコンサート情報

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施設面から見たホールの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドはこちら)

大劇場

(公式施設ガイドはこちら)

1スロープ4層5フロアーの馬蹄形多目的ホール

平土間から2階まで続く緩やかなスロープを持つメインフロアーの回りに、比較的軒の浅い4層のサイドテラス席を巡らせた、オペラハウス形式の天井の高い5層の馬蹄形多目的ホール。

ギリシャの神殿建築を思わせる荘厳なデザインのホール内部は「モダニズム」を極めた外観とは正反対の趣がある。

モダニズムとトラディッショナルが融合した独特の空間である。

完璧の定在波対策
扇形段床配列座席

最前列のA-A列からG列まで9列が扇形配列座席の平土間となっており、H列から緩やかなスロープを持つ「扇形段床」上に配列された座席(※1)が1階大向うまで続いている。

並行面をキャンセルした客室側壁

メインフロアー後部から前方に回り込んだ1階テラス席の床囲い(客席周辺壁)は「所々に溝を切った」先生お得意の人造大理石で表装されている。

本来はU字がたの垂直壁のホールではあるが、側壁に段差のある絞り込み部分を設け3段階の「ハノ字」壁で構成した平面形状で馬蹄形ホール同様に並行面をキャンセルし、定在波(※2)の発生とその障害(※3)を回避している。

テラス席壁背後&大向う背後壁面

2・3・4・5階テラス席の背後壁面は縦格子で表装されたラウンドした凸型パネルを並べた波状壁になっている。

プロセニアム

神殿を思わせる塗装仕上げの打ち放しコンクリート製の装飾円柱を両袖に置いたサイドプロセニアムの上縁前縁には3段の装飾梁が設えてあり、それぞれの間は段差のある反響板となっている。

天井

前方のプロセニアム前縁の3段の装飾梁が客室に周り込みホール後方から3段の折り返し天井を形成している。

各フロアーの天井も天井と同質の塗装仕上げのプラスターボード反響板(※4)で表装されている。

流行りの手法も

各テラス席の最前方部は照明器具むき出しの照明コラムが配されており音響拡散体(※5)として機能している。

脇花道・スライディングステージを持つ完全3面舞台
3面舞台

主舞台(実効面積の約342㎡)の4倍・実質4面舞台に相当する約1,200㎡の広さを持つステージは、主舞台、上手・下手両袖舞台に分かれた3面舞台構成で両袖舞台にそれぞれ2面のスライディングステージを持ち、主舞台にはスライディングステージと同サイズの2機の「大迫り」があり、大掛かりな舞台装置と迅速な舞台転換が要求される「グランドオペラ」公演にも対応しており、2分割のオーケストラピット(&エプロンステージ)を備えた日本有数のオペラハウスでもある。

重量級自走式シェルター反響板

ステージサイド反響板は、オーチャードホールなどと同じ、プロセニアムと密着する重量級の自走式反響板の、アンギュレーションが施されたパネルを用いている。

3段階に容積(有効面積)が可変できるタイプで、フルオーケストラから、ピアノリサイタルやアンサンブルのコンサート迄幅広く対応している。

ホール音響評価点:得点85点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点18点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点12点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点5点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

総評

メインフロアー周辺に人造大理石を使用されたのは、クライアント(横須賀市)の用意棒であったのだろうか?壁際が通路になっており、さほどの実被害・初期反響(※6)は生じていないと思われる?

さすがは先生の作品だけあり、メインフロアー周辺も微妙に「ハノ字」に広がったサイド壁と「扇形段床」配列の客席で定在波とその障害をかわしている。

オペラハウス形式はどうしても天井が低くなるのは致し方ないようで、この辺りが多目的ホールとして使用する場合は音響的な問題点となる。

立派な舞台設備で歌謡ショーや、ライブにはもったいないような正真正銘の「本格的オペラハウス」であるが...。

(運営側の)ソフトが伴わない典型であろう。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※対抗する並行面もあるが僅かに「ハノ字」に広がっており完全並行ではないので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0?席

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;0?席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が木質格子で表装された2重壁なので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数4=21点

初期反射障害1 壁面障害席 ;99席(28席/2階2RC1~15番席・2LC列19~23番席、10席/2階中央CE列13番~22番席、20席/3階3RC列1番~10番&3LC・13~24番席、10席/4階4CE列14番~23番、31席/5階5CD列全席)

初期反射障害2 天井高さ不足席;256席(28席/2階2RC1~15番席・2LC列19~23番席、30席/2階中央CC~CE列12番~23番全席、20席/3階3RC列1番~10番&3LC・13~24番席、82席/4階4CC~4CE列全席、20席/4階4LC列24番~33番・4RC列1番~10番、62席/5階5CC~5CD列全席、14席/5階RC列1番~7番・

5RC列26番~32番、)

重複カウント ;ー99席

音響障害席総計;256席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数5=15点

眺望不良席数;108席/1階平土間中央部座席A-A~G列13番~24番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0?席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;99席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;256席

重複カウント ;ー99席

音響障害席総計;364席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

ヨコスカ・ベイサイド・ポケット

(公式施設ガイドはこちら)

アダプタブルステージ

5から7階3フロアー吹き抜けの高い天井を持つオープンステージ小劇場。

間口15.966mx奥行き約8mの21分割のアダプタブルステージ(※7)を備えたオープンステージ実験劇場。

間口約18m奥行き22m床面積約391㎡(約236畳)の平土間部分とロールバックシステム移動観覧席192席、2階バルコニー席の固定席144席、サイドテラス席56席、以下平土間パイプ椅子182席の合計574席の収容人員の方形ホール。

ホール客席側壁はアンギュレーションを持たせた塗装仕上げの一般家庭用の石膏ボード。

ホール後方大向こう通路背後と通路上方の調整室の全面は音響グリルで表装された吸音壁。

ホール最上層部は周囲に露出させたキャットウォーク(※8)と同じく露出させた「照明設備ブリッジ」を配し音響拡散体とした流行の手法。

ホール音響評価点:78点

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

内訳

定在波対策評価点:20点/40点満点(※客席周辺平行壁はx0.5が持ち点と成ります)

残響その1(初期反射)対策評価点:19点/20点満点(※客先周辺石材壁の場合はx0.5が持ち点と成ります)

残響その2(後期残響)への配慮評価点:19点/20点満点

客席配置 20点/20点満点(※客席周辺石材壁の場合はx0.8が持ち点と成ります、この壁で壁際は地獄?)

リハーサル、練習室、音楽スタジオ

(公式施設ガイドはこちら。)

2室のリハーサル室を備えている。

  • 大リハーサル室、;14.5mx21mx高さ約7m床面積304.5㎡(約184畳)天井高さ約6m フローリング床、バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラー(カーテン付き)を備え、控室を備えている。セミコンサートピアノ&アップライトピアノを装備している
  • 小リハーサル室、;11.3mx17.3mx高さ約7m床面積195.5㎡(約118畳)天井高さ約6m フローリング床、バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラー(カーテン付き)を備え控室を備えている。アップライトピアノを装備している。

両室共用で更衣室、脱衣室を備えている。

両室ともに完全2階吹き抜けの高い天井をもち、壁面は有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、同じく部分的に有孔音響ボードで表装された天井、を持つ。

ホール音響評価点:50点

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

内訳

定在波対策評価点:25点/50点満点(ルーム低層部2面以上がプレーンな並行壁の場合は持ち点はx0.5と成ります)

残響その1(初期反射)対策評価点:25点/50点満点(ルーム低層部2面以上がプレーンな並行壁の場合は持ち点はx0.5と成ります)

施設データ

  1. 所属施設/所有者 よこすか芸術劇場/横須賀市。
  2. 指定管理者/運営団体 公益財団法人横須賀芸術文化財団/横須賀市。
  3. 開館   1994年2月 
  4. 設計  丹下健三

(公式施設仕様ガイドはこちらから

大劇場

ホール様式 『馬蹄形』プロセニアム型式多目的ホール。

客席仕様

1スロープ5層、天井高さ(最高部)約23.5m 
収容人員1,806席、(車椅子用スペースX4台分含む、)絨毯敷き詰め。

内訳
  • 1階席X 862席、車椅子席X4
  • ※オーケストラピット(&エプロンステージ)「部分使用」時A-A~C列100席減 、「フル使用」時A-A~F列まで222席減
  • 2階テラス席(桟敷席)X244席、
  • 3階テラス席(桟敷席)X196席、
  • 4階テラス席(桟敷席)X 278席、
  • 5階テラス席(桟敷席)X 226席、
舞台設備
  • 舞台仕様 プロセニアム形式
  • 3面舞台(4面舞台相当!)有効幅約62m(ステージ最大幅約65.4m)x有効奥行き約19m(最大奥行き約27m)有効面積約1,200㎡(約724畳)、天井高さ;高さStL+約31ⅿ
  • プロセニアムアーチ:間口約18m、高さ約13m、主舞台実効面積;約342㎡(約206.5畳)ステージ高さ;FL+約100cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約27m、バトン類高さStL+約?m、サスペンションライト(照明ブリッジ);4本+ホリゾント・ライト、美術バトン;45本(幕装備除く)ライトタワーx4、下手移動式サイドガラリ(キャットウォーク)
  • 反響板設置時;可変容積自走式大型重量級シェルター方式;プロセニアムアーチ:間口約18m、高さ約13m、奥行き可変;約14m、11m、6m、実効面積;約196㎡(約118畳)、156㎡ (94畳)、84㎡(50畳)ステージ高さ;FL+約100cm、
  • 拡張舞台(エプロンステージ);可動床・可動客席(客席ユニット・ワゴン床下収納システム)2分割式オーケストラピット&エプロンステージ迫り;演奏面レベル設定;StL ー約100m~+0m、

    「部分使用」時;間口18m×奥行4.73m有効面積71㎡(43畳)
    「フル使用」時; 間口18m×奥行7.58m有効面積125㎡(75.5畳)
  • 舞台機構1 迫り;大(道具)18m×6m (客席側・舞台奥側計2基)小迫り2.7m×1.8m(客席側大迫り内1基)
  • 舞台機構2 ;スライディングステージ;間口約18mx奥行約6m 有効面積約108㎡(約65畳)X4(上手・下手袖舞台各2基配置)
  • 奈落
各種・図面・備品リスト&料金表
大ホール付属専用施設
  • 楽屋x13(内6室ユニットバス付)、更衣室、男女別シャワー室X2、衣装室、洗濯室

小劇場

ホール様式

オープンステージ形式平土間多目的イベントホール。

客席

客席数 574(収容最大 850 人)

内訳
  • メインフロアースタッキングチェアー席182席。
  • メインフロアーロールバックシステム移動観覧席192席
  • 2階固定席(バルコニー席144席、サイドテラス席56席)
舞台設備 
  • オープンステージ形式
  • アダプタブルステージ仕様

    A:16m×4m(0cm~75cm)1基
    B:4m×4m(-75cm~+75cm)4基
    C:(親迫)4m×4m(-75cm~0cm)4基
    C:(子迫)4m×1m(0cm~+75cm)16基

各種・図面・備品リスト&料金表
小ホール付属専用施設
  • 楽屋(洋室)X4室

付属施設・その他 

館内付属施設 

施設利用手引き

※参照覧

※1、定在波対策については『ホールデザインのセオリー その1 定在波対策 』こちらをご覧ください

※2-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※2-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※3、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※4、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※5、音響拡散体については、『ホールデザインのセオリー その4 ホール形式とディテール・デザイン』をご覧ください。

※6、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

※7、現代の3大迷発明!「珍妙からくり(残響調整装置、可変段床設備、可変吊り天井)」に関する記事はこちら。

※8、キャットウォークについてのWikipediaの解説はこちら

公開:2018年2月 1日
更新:2018年10月31日

投稿者:デジタヌ

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