狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

熱田文化小劇場 《ホール音響Navi》

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モダン芝居小屋風の「本格的コンサートホール」。

一見モダン芝居小屋の様な内装デザインのホールではあるがこのサイズにしては「広いステージ」を持ったコンサート専用小ホールと言った所。

「良くツボを押さえたデザイン」でそんじょそこらの「見かけ倒しのコンサートホール」より余程素晴らしいホールである。

熱田文化小劇場のあらまし

Official Website https://www.bunka758.or.jp/scd15_top.html

(公財)名古屋市文化振興事業団が運営する名古屋市内の文化施設の1つ。

名古屋市熱田文化小劇場のこれまでの歩み

2001年 熱田区役所の移転新築に合わせて熱田図書館と共に開館した「あったかプラザ」北館の中にある名古屋市11番目の文化小劇場。

熱田文化小劇場のロケーション

ところ  熱田区神宮三丁目1番15号

トリップアドバイザーの周辺口コミ ナビはこちら。

熱田文化小劇場へのアクセス

東海道本線 - 熱田駅 徒歩3分
地下鉄名城線 - 神宮西駅 徒歩10分
市バス「熱田駅」下車

熱田文化小劇場が得意のジャンル

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられており、ソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会等、小編成の室内楽コンサートなども行われている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

熱田文化小劇場の公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

施設面から見たホールの特色

(詳しくはこちら公式公式ガイドへ)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

特徴

平土間に近い緩やかなスロープを持つ1フロアーの天井の高いプロセニアム形式多目的ホール。

客席周辺低層部側壁はアンギュレーションを持たせた木質パネルが装飾柱の間にあしらわれている。

2階に当たる中層部に竹網のテラスフェンスがついたキャットウォーク(犬走)テラスが設けられており、1階同様に装飾柱があしらわれ最上層部の装飾梁前部まで達している。

中層部以上の壁面はプロセニアム同様に壁紙で表装した一般住宅用の石膏ボード。

中層部側壁に上部に跳ね上げ式の装飾フェンスが装備され、キャットウォーク前面の音響カーテンと共に初期反響調整の機能を持たせている。

キャットウォーク前方に照明カラムを露出させる最新流行の処理。

ホール背後大向こう通路背後壁は音響格子で表装された吸音壁。

上部には上層部共通の表装で調整室が張り出しテいる。

壁面から丁寧に折上げられて3階吹き抜け相当の高いセパレートがた天井反響板に至っている。

ステージ反響板はホール内装と同意匠の側面反響板と、組格子スタイルの段付き天井反響板で構成されている。

プロセニアム上縁には階段状に丁寧に折上げられた前面反響板が設けられている。

には下面を木質反響パネルで表装した剥き出しの照明ブリッジを配した流行のスタイル。

一見モダン芝居小屋の様な内装デザインのホールではあるがこのサイズにしては「広いステージ」を持ったコンサート専用小ホールと言った所。

ホール音響評価点:96点/100点満点
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点25点/配点25点
  • 木質パネル等持ち点25点から硬質壁在持ち点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点を減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点17点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

「良くツボ(※1)を押さえたデザイン」でそんじょそこらの「見かけ倒しのコンサートホール」より余程素晴らしいホールである。

と言う次第で、狸穴総研・音響研究工房・『厳選後世に伝えたい・真の銘ホール50選』に選ばせていただく。

算出に用いた値;

定在波評価

基礎点B1=配点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害席数;0席

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数0=25点

初期反射障害1壁面障害 0席

初期反射障害2 天井高さ不足 0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数1=19点

眺望不良席数;24席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1;定在波障害席0席

音響不良席その2 ;初期反射障害1壁面障害 0席

音響不良席その3 ;初期反射障害2 天井高さ不足 0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;24席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

施設データ

  1. 所属施設/所有者 名古屋市熱田文化小劇場/名古屋市
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)名古屋市文化振興事業団/名古屋市。
  3. 開館   2001年。
  4. ホール様式 プロセニアム型式多目的ホール。
  5. 客席    1フロアー、収容人員 352席、
  6. 舞台設備  プロセニアムアーチ:間口:15.8m 奥行:10.75m 高さ:8.0m、ブドウ棚(すのこ)、反響板、、
  7. 付属施設  楽屋x2、
各種図面,備品リスト&料金表

※1、関連舞台解説記事「芸術ホール設計のセオリーとは?」はこちら。

 

公開:2018年2月 4日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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