音・道・楽・人 分室『旅するタヌキ』

北九州ソレイユホール 《 ホール 音響 ナビ 》 アルモニーサンク 

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市民の決断は「金より文化」であったが...

福岡も近い立地条件のなか、アルモニーサンク 全体の事業運営はかなり厳しい状況に追い込まれているのでは...。

北九州ソレイユホールのあらまし

多目的ホールとホテル・結婚式場から成る複合施設の1つ。

北九州市民のシンボル・舞台下手脇花道上部のパイプオルガン!

パイプオルガン保存のため施設存続をめぐり署名運動が起こり、北九州市が厳しい財政で有りながら、施設を購入し事業継続に至る、きっかけとなった。

北九州ソレイユホールのロケーション

所在地  福岡県北九州市小倉北区大手町12-3

北九州ソレイユホールへのアクセス

最寄りの駅 『ソレイユホール・ムーブ前』バス停

北九州ソレイユホール の音響

(公式施設ガイドはこちら)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

2スロープ2フロアーのプロセニアム形式多目的ホール

2階両翼から前方に張り出したテラス席を持つ。

開館当時流行った石壁

壁面は1984年の開館当時流行っていた、グルーブ加工したブロック材(コンクリート製?)をアンギュレーションを持たせて並べる手法。

ホール1・2階席大向こう背後は音響ネットで表装された吸音壁となっている。

2010年大幅リニューアル実施

客席低層部側壁を木質プレートに

耐震工事実施と共に、内装にも手お加えて収容人員を削って、シート、天井、ステージ反響板等を新調して改装。

脇花道背後壁を含む平土間周辺のみ木質のプレーンな垂直壁となった。

完全平行部分は帷子風に折り重ねたアンギュレーション面となっている。

1体型大型天井反響板

天井は段付きのプラスターボードによる1体型大型天井反響板に換装された。

新調した大型ステージ反響板

新調された大型の「ステージ反響板」プロセニアム前縁下部まで達し、急激な断面変化を回避している。

天井が高く各フロアーの大向こうでも十分な高さを確保している点が救い。

想定される定在波と定在波障害回避策評価について。

※以下、音速は室温28℃、海面標準気圧1013hPaの時の348.6m/sec で計算してあります。

間口方向定在波
1Fメインフロア平行壁部分
  • メインフロアー側壁並行部約28.8m;約12.1Hz/1λ、約18.1Hz/1.5λ、約24.2Hz/2λ
  • ※両側壁の凹凸処理で高次定在波抑制?
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形段床配列座席で定在波層を回避。
2Fバルコニー・テラス部平行壁部分
  • バルコニー側壁並行部約28.8m;約12.1Hz/1λ、約18.1Hz/1.5λ、約24.2Hz/2λ
  • ※両側壁の凹凸処理で高次定在波抑制?。
  • ※両側壁際通路配置で定在波「節部」を回避。
  • ※扇形段床配列座席で定在波層を回避。
最大奥行き方向
1F(ステージホリゾント反響板→1F大向こう壁面)
  • 最大奥行き約41.5m;約8.4Hz/1λ、

  • ※高次定在波はステージ反響板のアンギュレーションと、大きくラウンドした大向こう背後壁面凹面吸音壁で抑制。
2F(プロセニアム前縁→2階大向こう壁面)
  • ※プロセニアム前縁コーナー反響板で平行面をキャンセルし、定在波を抑止。
ステージ床面&・平土間床→天井最高部高さ方向
  • ※定在波はプロセニアム前縁コーナー反響板・波状天井・扇形スラントのアンギュレーションで抑制

赤字は可聴音域内重低音。

改修時に、脇花道背後壁面も含め平土間客席周辺壁面は、木質プレートに換装されていおり、垂直設置壁面ではあるが、一応の定在波対策(※1)は講じてあり、1波長定在波は可聴帯域外の低周波振動でもあり、高次定在波は生じにくいとして不問とした。

※1 第3章 ホールデザインの基本"定在波の根絶・阻止・駆逐" 法

総評

ウーン...。

市民の決断は、「金より文化」であったが、福岡も近い立地条件のなか、アルモニーサンク 全体の事業運営はかなり厳しい状況に追い込まれているのでは...。

音響デザイン的には各部に配慮が見られるが、旧大阪厚生年金会館大ホール(現オリックス劇場)同様に硬質石材(コンクリートブロック)使用が全てを台無しにしている。

但し、近年の改修で、平土間部分の低層部壁面だけは木質パネルに換装された?

2000席超へのこだわり?

年間めったに満席にならなくても、どうしても2000人超の収容人員に未練があるようで、各フロアー共に大向こうを通路とせず!客席を詰め込んでいるが「大向こう」は「補助席」と割り切った方がよさそうで...、天井(軒)が高いのだから次回改修時には客席を撤去し「立見席」を設けたほうが実用的であろう。

平土間側壁を木質プレートに換装したので、この部分での過大な初期反響(※2)は改善されたが、所詮エコールーム擬き(※3)仕様の石壁なので、「反響渦巻く」状況には変わりなく、今後、難燃処理をほどこした、ウレタン系の石材用「高性能塗料」でも開発されない限りは壁面からの「初期反射」を改善する方法は見つからないであろう。

市民の「オルガン」への執着は分らないでも無いが、他のホールへの移設を検討し,

ホール事態は生き恥をさらさずに役目を全うさせてやった方が良かったかもしれない?

参※2)当サイト関連記事 ホールでの過大な初期反射による音響障害はこちら。

※3、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

音響評価 version.2 revision.5 /2020.11.20

ホール音響評価点:得点81点/100点満点中

※2008席(車椅子スペース含む)のコンサートホールとしての評価。

※評価ポイント詳細は「"ホール音響ナビ"に用いた用いた評価法とは」をご参照ください。

※前提条件 障害エリアについて

「以下の座席エリア」を個々の障害エリアと見做します。

  • ●メインフロアーは平土間部・スロープ部、左右サイドテラス(桟敷席)を夫々別と見做します。
  • ●上層階はバルコニー、左右サイドテラスを夫々1エリアとして見做すこととします。
  • ワインヤード(アリーナ)形式については"各棚"を夫々別エリアと見做します。
§1 「初期反射」軽減対策評価;得点12点/配点25点
  • ※音響障害席の有無にかかわらず側壁面の表装(素材)に応じて「持ち点」とします!
  • ※表装の内硬質側壁部などの低得点表装表装ランクを全体に当てはめます!
  • ※グルービング処理を施した木質パネル等の軟質壁材基礎点25点から硬質壁材基礎点13点の間6段階で素材基礎点を与えます。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて持ち点とします。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出します。
§2 定在波対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価します。
  • ※基本ハの字平面形状フロア(扇型フロア)またはスラント壁(外傾・内傾設置)以外の壁面及びスラント天井以外、は定在波が発生しているとみなし実音響障害の有無に係らず持ち点を配点50点満点x0.5=25点に減じます
  • ※以下の条件に当てはまらない基本定在波の節(ミステリースポット)腹(サプライズポイント)または高次定在波の節・腹・に当たる席を実音響障害席とします。
  • (1)間口方向定在波処理
    「垂直完全平行側壁」部分にある「フロアー(バルコニーサイドテラス含む)部分」の処理において、抑制及び回避策「定在波障害回避策」)が3つ以上講じられていること。
  • (2)前後方向定在波処理
    「垂直完全平行側壁」部分の「スロープ(バルコニー&サイドテラス含む)部」
    の処理において、抑制及び回避策「定在波障害回避策」)が3つ以上講じられてること。
  • (3)上下方向定在波処理
    完全平土間部分にあるの処理において、抑制及び回避策「定在波障害回避策」3つ以上講じられていること。
  • ※基礎点に音響障害エリア客席数比率を乗じて算出します。
§3 「客席配置」に対する配慮評価;得点16点/配点20点
  • ※定在波対策・初期反響対策に「眺望対策(前列障害)」を加味した値で評価します。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出します。
§4 「後期残響」への配慮評価;得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価します。
  • 上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値 version.2 revision.5 /2020.11.20

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

初期反射対策評価

※低得点表装表面凹凸処理石材の箇所が認められたので規定により素材持ち点 14点とした。(反響音の強度順素材持ち点)

基礎点B2=素材基礎点14点ー障害発生エリア数1=13点

1)側壁初期反射障害席 ;2席/2階両袖座席O列6番・50番、

2)背後壁初期反射障害席 ;43席/1階Y列全席 

※52席/2階S列全席んきついてはステージと高度差があり仰角があるので不問とする。

3)天井初期反射障害天井高さ不足席;0?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;45?席

定在波対策評価

※規定により基礎点を50点(基礎配点50点満点の条件

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

1)間口方向定在波障害顕著席;0?席
(a)λミステリースポット0席

(b)サプライズスポット0席

2)奥行き方向定在波障害顕著席;0?席

3)上下方向定在波障害顕著席;0?席

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;0?席

お見事!

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数3=17点

眺望不良席数;77席/1階平土間中央部座席特B~C列23番~33番

初期反射音響障害席 ;45?席

定在波障害顕著席 ;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;122席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

北九州ソレイユホール の施設データ

Official Website https://www.soleil-hall.jp/

  1. 所属施設 アルモニーサンク。
  2. 運営団体 アルモニーサンク 北九州ソレイユホール。
  3. 開館   1984年4月21日(2010年10月1日リニューアル再オープン)
  4. 付属施設 授乳室×1リハーサルルーム、宿泊施設が設置されている。
ホール様式 

プロセニアム型式多目的ホール。

客席

 2,008席 親子室×1、親子室&

舞台設備 (常設脇花道付き)
  • プロセニアム:間口 20m、奥行18m、高さ:11m(舞台中央部)
  • 舞台設備 ;奈落、大迫り(間口 10.8m 奥行 1.8m)小迫り(間口 約 2.7m 奥行 約1.8m)、脇花道、
  • 可動床オーケストラピット(大きさ: 間口16.2m、x奥行 5.4m)。
ステージ
プロセニアム形式(常設脇花道付き)
  • (ステージ最大幅約40m)有効幅約33mx(最大奥行き約18m)有効奥行き約15.8m/緞帳→ホリ幕、有効面積;約521㎡(約314.5畳)ステージ高さ;FL+約75cm、最高部天井高さ;高さStL+約31ⅿ、
  • プロセニアムアーチ:間口約20m、高さ約11m、本舞台実用幅約23m、本舞台実用面積;約363㎡(約219.5畳)ステージ高さ;FL+約75cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約26.7m、
  • 吊りもの類 照明ブリッジ・バトン;サスペンションライトX4本、ホリゾントライトx1、、プロセニアムライトx1、その他x4、、美術バトン;23日本(幕装備除く)、バトン類高さStL+約24.6m、
反響板設置時;
  • プロセニアムアーチ:間口約20m、高さ約11m、有効奥行き約11m/ひな壇後縁→舞台前縁埋め込み照明、実効面積;約273㎡(約165畳)ステージ高さ;FL+約75cm、
  • オーケストラピット;可動床・可動客席(客席ユニット・ワゴン床下収納システム)オーケストラピット迫り;最大幅約23.7m最大奥行約5.4m有効面積約92㎡;約55.5畳、演奏面レベル設定;StL ー約?m~+0m、
舞台設備・機材
  • 奈落(深さ約5.5m)、後ろオーケストラひな壇(大迫り)StLー5.5m~+0.9m、小迫り/StLー5.5m~+0m、、
各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

館内付属施設 

施設利用手引き

北九州ソレイユホールがお得意のジャンル

オーケストラコンサート、オペラ・バレエ公演以外にも、ミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

北九州国際音楽祭実行委員会が開催している北九州国際音楽祭(※紹介記事はこちら)の会場の1つになっている

北九州ソレイユホールの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

豆知識

北九州ソレイユホールこれまでの歩み

1984年4月21日 九州厚生年金会館としてオープン。

2010年3月31日 閉館。その施設を引き継いだ北九州市がリニューアル工事を実施。

2010年10月1日 、再オープン

 

公開:2017年9月10日
更新:2020年11月24日

投稿者:デジタヌ


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