狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

あわぎんホール 《 ホール 音響 ナビ 》

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あわぎんホール

Official Website http://www.kyoubun.or.jp/index.html

あわぎんホールのあらまし

  • 多目的ホール、展示室、会議室などを備えた複合文化施設。
  • 徳島市立文化センターが2015年3月31日で閉館解体されたため、現在同市内では最大規模のホールとなった。

あわぎんホールのロケーション

ところ  徳島市藍場町2丁目14番地

市内を流れる沖洲川と国道192号線に挟まれた藍場公園の北端に位置する。

じゃらんの徳島市周辺観光ガイドはこちら。

あわぎんホールへのアクセス

鉄道・バスなどの公共交通

徳島駅より徒歩8分

マイカー利用の場合

(※周辺駐車設備(民間有料駐車場)収容台数 もあるが県外観光客以外は公共交通機関利用がおすすめ)

徳島自動車道徳島ICより国道11号吉野川バイパス経由で約9分/5km。

あわぎんホールがお得意のジャンル

ホール

阿波おどりの併催イベント会場、となっている。

オーケストラコンサート、公演、演劇・伝統芸能、人形浄瑠璃、歌謡歌手の歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、大衆演劇、落語・演芸寄席、などの色物、などジャンルに拘らないバラエティーに富んだイベントが行われている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体も利用している。

あわぎんホールで催されるイベントのチケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

施設面から見たホールの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドはこちら。)

東側は国道192号線に面しているが沖洲川の畔に立地しており、ホールのロケーションとしては良好な環境にある。

ホール

(公式施設ガイドはこちら。)

緩やかなスロープを持つ1フロアーのプロセニアム形式の多目的ホール。

1フロアーにしては比較的高い天井(3階吹き抜け)を持つ全壁面木質のホール。

脇花道背後まで続くサイドプロセニアムは立て格子をあしらったデザイン。

それに続く客席周辺低層部壁面は、横棧をあしらった、組小板で表層され、横方向に帷子風にアンギュレーションを設けている。

中上層部は凹形状の棧を隙間を空けて横方向に並べたデザインで、かなりの角度で内傾スラントさせてある。

但し最高部1/3は垂直壁。

ホール後方大向こう席背後は、立て格子で表層した吸音壁。

大向こう上層部2層に分かれた調整室、照明室になっており、段状にホール前方にせり出している、前端にテーパーを持たせた装飾梁がついたデザインの反響板で表層されている。

天井はプラスターボード製のホール左右方向の大型凸型反響板が前方に向かってせり上がりながら3列並んでいる。

プロセニアム上縁前縁は大型のコーナー反響板となっている。

伝統芸能に対応できるように、大・小迫り、脇花道もあり、更に伝承人形浄瑠璃が盛んな土地柄に合わせ、人形浄瑠璃舞台セットも用意されている。

ホール音響評価点:90点

§1,「定在波対」策評価点:35点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:19点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:19点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:17点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

4階大会議室

(公式施設ガイドはこちら。)

小さなプロセニアムステージの演台が付いた2階(4・5階)吹き抜けの天井の高い立派な平戸間多目的イベントルーム。

但し防音・防防振構造では内のでラッパ・鳴り物(和太鼓・大太鼓、鐘、太鼓)は禁止!(ああもったいない)

床はタイルカーペットが敷き詰められ、客席低層部周辺壁は一部石室タイルで、基本一壁紙で表層された般建築用石膏ボード、つまり会議室・宴会場の造り。

中上層部は内傾スラントさせた壁面にV字溝を垂直に切ったデザインで結果的に音響拡散体の役目を果たしている。

ホール背後壁面は中上層部が有孔木質ボードで表層された吸音構造壁となっている。

天井は構造体を利用したブリッジ型の照明梁が数カ所渡されており、間に更に横梁をあしらった全体が山形の日本建築風となっている。

プロセニアム上縁前縁にある反響板は垂直であるが、塗装仕上げの木質パネルを、斜めに配置してVの字が重なった様な外観になっている。

又中上層部側壁とプロセニアム前面垂直壁の間には面取りされたコーナー反響板が設えてある。

総評

全体的に肉声の通りに配慮した、反響の少ない好感の持てる音響デザインである。が音楽ホールとしては考慮されておらず、低層部客席周辺壁がプレーンであるなど。定在波に対する配慮はされていない!

最も当ホールは基本会議室なので問題は無い!

しかしこれだけ良い素性を持ち合わしている施設なので、今後、防音・防振構造とし仮設エプロンステージ等を配置し、ロールバックシステムなどを導入すれば、市民団体が渇望している「良質の中規模ホール」となるであろう。

ホール音響評価点:70点

§1,「定在波対」策評価点:20点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:10点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:20点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:20点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

小ホール(リハーサル室)

(公式施設ガイドはこちら。)

リハーサル室としても使用できる小ホール。

プロセニアム形式の小さなステージを備えたPタイル床、の平土間多目的スペース。

片面がガラス窓で残り3面は有孔音響ボードで表層された防音構造。

天井も有孔音響ボードで表層され、大きなアンギュレーションをつけている。

ルーム音響評価点:50点

※会議室、宴会場、などがメイン用途のためルーム音響評価を適用しました。

§1,「定在波対評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

あわぎんホールの施設データ

  1. 所属施設/所有者 徳島県郷土文化会館/徳島県。
  2. 指定管理者/運営団体 徳島県郷土文化会館/徳島県。
  3. 完成 1971年8月10日開館 1971年9月12日
  4. 設計  西山夘三
  5. ゼネコン 
  6. 内装(音響マジック) 

多目的ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席    1スロープ1フロアー 
    • 収容人員809席、
    • Pタイル張り、座席部タイルカーペット張り。
  1. 舞台設備 、ステージ奥行約12ⅿ、プロセニアムアーチ:間口約17m、高さ約7m、実効面積;約204㎡(約123畳)ステージ高さ;FL+約90cm、ブドウ棚(すのこ)m、バトン類
    • 脇花道、花道用所作台、大・小迫り、所作台、演台、花台、司会者台、指揮台/指揮者用譜面台
    • 松羽目、竹羽目、金・銀屏風、大臣囲い、地絣、浅 黄 幕、紗幕、定式幕、雪かご、映写スクリーン
    • 人形浄瑠璃舞台
    • 反響板、オーケストラ平台、ひな段用けこみ、
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面&舞台設備使用料金表)
  1. 付属施設 
    • 楽屋X8、和室楽屋x、シャワー室、
  1. その他の備品 フルコンサートピアノ(スタインウェイ、ヤマハ)、和太鼓(口径不詳)、雪かご

大会議室

  1. ホール様式 講堂様式、平土間プロセニアム型式舞台付き多目的イベントスペース。
  2. 床面積 巾18.7mx奥井行き28.5m、有効床面積約508.5㎡(約307畳)最高部天井高さ約9.8m
  1. 客席   約18.7mx約25m、有効床面積約463㎡(約279.5畳)、天井高さ(最高部)約9.8.m 1フロアー 
    • 収容人員500席、(スタッキングチェアー席)
    • タイルカーペット
  1. 舞台設備 プロセニアムアーチ:間口約13m、高さ約3m奥行き3.5m (ステージ高さFL+約80cm、実効面積;45.5㎡約27.5畳,バトン類、スクリーン付き。
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面
  2. 付属施設 
    • 控室x3、、
  3. その他の備品 

小ホール(リハーサル室)

  1. ホール様式 講堂様式、平土間プロセニアム型式舞台付き多目的イベントスペース。
  2. 床面積 24.2mx12m、床面積約290㎡(約175畳)最高部天井高さ約3.8m
  1. 客席   約12mx約21m、有効床面積約252㎡(約152畳)、天井高さ(最高部)約3.8m 1フロアー 
    • 収容人員200席、スタッキングチェアー席、
    • タイルカーペット
  1. 舞台設備  幅約12mx奥行約3.2延べ床面積約38.4㎡(約23畳)プロセニアムアーチ:間口約8.2m、高さ約4m(実効面積;約26.24㎡;約16畳)、ステージ高さFL+60cm、スクリーン。
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面
  • 付属施設 
    • 特別会議室、会議室x6、
    • 和室x2、茶室x2、

デジタヌの独り言

 

公開:2018年6月 2日
更新:2018年11月 3日

投稿者:デジタヌ


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