旅するタヌキ

草津音楽の森国際コンサートホール 《 ホール 音響 ナビ 》 

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Official Website http://www.town.kusatsu.gunma.jp/www/contents/1497599612423/index.html

草津音楽の森国際コンサートホールのあらまし

草津の湯で有名な草津温泉の草津高原ゴルフ場のすぐ近くにあるホール

「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」のメイン会場。


このホールにおいて、毎年8月中旬~下旬にかけて「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」(※音楽祭Naviはこちら)が開催されている。

草津音楽の森国際コンサートホールのロケーション

ところ 

 群馬県吾妻郡草津町

トリップアドバイザーの周辺口コミガイドはこちら。

草津音楽の森国際コンサートホールへのアクセス

最寄りの駅

 申し訳ありません1962年に草軽電気鉄道が廃止されて以来近くに最寄り駅はありません!ご不便でも以下のアクセス手段でお越し下さい?

  • 鉄道 - JR東日本吾妻線:長野原草津口駅
  • 路線バス - JRバス関東:長野原草津口駅~草津温泉 - 草軽交通:軽井沢駅~草津温泉
  • 高速バス - 上州ゆめぐり号:東京駅・バスタ新宿~草津温泉、渋谷駅~草津温泉
  • 自動車 - 関越自動車道:渋川伊香保IC - 上信越自動車道:上田菅平ICロマンチック街道利用 - 上信越自動車道:信州中野IC国道292利用。積雪期通行不可

後は草津温泉町内巡回バスをご利用下さい。

草津音楽の森国際コンサートホールの公演チケット情報

(来年2019年の草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティバルまで予定はありません)

施設面から見た草津音楽の森国際コンサートホールの特徴

変形六角形のホール

変形六角形(※1)のホールを包むようにテラス席が設けられている。

ホールにはテラス席のほかにステージ後方にコーラス用ベンチがあり補助席としても使われている。

調光型の背面反響板

ステージ後方のコーラスベンチの背面壁(六角形の一辺)は硝子窓になっており、木質音響反射パネルを開放すると明かり取りの窓となる。

パイプオルガン

小型のパイプオルガンが設備されている。

ホール音響評価点:59点

§1,「定在波」対策評価点:25点/50点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で 「完全平行・平面」の場合は、基礎点を満点x0.5=25点に減ずる。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する。

§2、残響その1 「初期反射」軽減対策評価点:12点/25点満点

  • 木質パネル等持ち点25点から硬質壁在持ち点12点の間5段階持ち点評価。
  • 障害箇所1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§3,「客席配置」評価点:17点/20点満点

  • ※壁際通路、大向こう通路の有無、天井高さ、バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§4,残響その2「後期残響」への配慮評価点:5点/上限5

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

総評

改修の形跡も...

前回の狸穴総研・音響研究室・酒燗微酔狸の独り言で取り上げたのが2017年9月。

其の後というか、相前後して大改修?を実施した様でホール上層部の内装、及び頭上反響板などに変化がみられるが...。

根本問題ステージ上の定在波対策はお座なり!

残念ながら根本的な定在波問題は改善されておらず、ステージ上を含む広範なエリアにわたって、定在波(※2)によるものと思われる障害(※3)が発生しており、相変わらず草津名物の「身を乗り出す最前列の観客」が発生している様である!

原因は、京都コンサートホールアンサンブルホールムラタ(※ホールNaviはこちら。)同様、一面を除いた残り2対の対抗面を含んだ5面が垂直壁のまま残っていることである!

※仮に神戸女学院小ホール(※ホールNaviはこちら)のようにステージ背後3面以外は3方からスロープを形成していたとしたら、ステージ両側壁との平行対抗面は解消されステージ上でのホールXクロス定在波の障害は発生していなかった。

2階部分に施された壁面改修

今回の改修で上層部2階テラス側壁は建設当初の「プレーンな垂直壁」から内傾した面を主体にしたアンギュレーション(屈曲)壁面になったようだが、この壁面の恩恵にあずかっているのは、サイドテラス席の84席だけ!

ステージも含む広範囲な定在波障害!

メインフロアーの前方両サイドの一部座席と、スロープ後方中央部の一部座席を除き、殆どの座席で定在波障害による周波数特性の乱れによる「音色の変化・幻聴?」などの障害が発生している。

前から6列目でやっとステージと同一面?

座席はステージ直前中央部と両袖の3列が平土間、4列目から「ハノ字段床」配列座席で各段約20㎝つまり前から6列目でやっとステージ面と同一面、しかも客席後方両袖壁面2面はサイドテラス軒先も含め塗装仕上げされた「打ち放しコンクリート」の垂直壁で、ステージ両サイドの垂直壁(プラスターボード製反響板)と対抗している。

またこの壁面と対抗するステージ両脇壁面は、脇ステージとの間の「扉部分」のみすてーじ背後に向かってわずかに広げてアンギュレーション(屈曲)を付けてあるが、並行部分が残っており余り効果はなさそうである。

「スロープ」のおかげで客席では見かけ上の実被害席は0?となってはいる。

最悪の定在波「ホール前後軸定在波」!

ステージ後方は何故か?3分割の折重ねた前傾反響板と中層部が、補助席を兼ねたコーラスの段床席で背後壁は木製のプレーンな前面音響シャッター付きの「大型ガラス窓」になっている。

つまりホール後方のプレーンな「吸音パネル」と完全に平行で対抗し、ホール前後長約30m定在波周波数に換算して約17Hz(ヘルツ)の最悪の「ホール前後軸定在波」を発生している!

可聴帯域外の重低音領域ではあるが、バスドラムが鳴り響くたびにホール全体を「低周波振動障害」が襲っている!

絶対必要な大規模改修!

「草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル」のメイン会場でもあり、以前のスキー場のロッジ(食堂ホール?)よりひどい環境(音響)では情けない!

ここは一発費用がかかろうが、最低でもメインスロープ左右2面側壁の上反スラント(外傾スラント)or内傾スラント処置を行うべきである!

※YAMAHAさんステージ上の定在波障害は失礼でしょう!シュテファン・ドールが来なくなったのは、安いギャラ?と受講生のレベル?の問題ではなく、ホールの音響問題に責任にがあったのでは...?

「土台がブス」なのにいくら厚化粧(残響)」(※4)でごまかそうとしても、ごまかしきれるものでは無い典型?

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

定在波評価

※席数収容人員の1/3以上 が完全並行壁面で覆われているので基礎点25点とした。

基礎点B1=基礎点25点ー障害発生エリア数0=25点

定在波障害顕著席数;0?席

初期反射対策評価

※メインフロアー壁面材質が打ち放しコンクリートなので素材基礎点12点とした。

基礎点B2=素材基礎点12点ー障害発生エリア数0=12点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0?席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席1

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数1=19点

眺望不良席数;36席/1階平土間中央部座席1~ 3列全席

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0?席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0?席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;36席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

草津音楽の森国際コンサートホールの施設データ

  1. 所属施設 草津音楽の森国際コンサートホール。
  2. 運営団体 群馬県吾妻郡草津町
  3. 開館   1991年7月
  4. ホール様式 『有りーなタイプ』音楽専用ホール。
  5. 収容人員 608
  6. その他の設備 小型パイプオルガン
  7. 付属施設 草津町愛町部観光課に直接お問い合わせ下さい。電話番号:0279-88-7188
  8. 設計 吉村順三設計事務所
  9. 音響設計 YAMAHA?!
  10. 施工 清水建設
  11. 利用料金表はこちら

狸穴総研・音響研究室 しゅかん(酒燗?)微酔狸の独り言

コンサートホールというよりはドーム・アリーナに近い造りなので、、床には絨毯が敷き詰められているが 「響くというよりは胴鳴りする」若しくは「唸る」といった方が良いのかもしれない、いわゆる典型的な「ワンワン響く巨大銭湯の洗い場」並みの巨大エコールーム擬き仕様(※5)である。

他の一般ブロガーのレポート記事からもその様子が察せられる

(マイクの位置高さも不味いが)録音から察っするところ、「特定周波数の定在波」も発生しているようで、壁際、客席中央、舞台上に関わらず、草津温泉だけに正しく巨大ローマ風呂的反響渦巻くホールのようで有る。

相当の安普請のようで、天井の構造体も弱そうなので、ストラクチュアー自体から見直さないと、カラヤンのサーカス小屋同様抜本的改善は難しそうだが...。

今後大改修が必要

この建物の最大の欠点は とにかく「対向する並行面が多すぎる」!

定在波及びトリガーとなる初期反響(※6)抑制に対する配慮が足らない!

基本的な「音楽ホール設計セオリー」(※7)を全く無視した、6角堂基本デザインに根源を発する問題がある!

以下に改築提案を列挙すると

と言っても「造ってしまった子供とホールは育てるのが親(管理者)の義務!」なので...。

1)壁面形状の改修

1階は僅かに天井に向かって外反スラント(フロアー面を窄めた逆ハノ字)で並行するステージ背後両袖反響板との並行対抗面を無くし定在波の発生を抑止する。

a)定在波のトリガーとなる初期反響音の抑制
1階内壁の木質化とスラント処理

1階の対向面の初期反響対策、として1階壁面全体は木質グルービングパネル(※8)などの木質パネルで表装し初期反響を制御すべきである。

この際メインスロープ後半左右2面の上反スラント(外傾スラントor内傾スラント)処理も行うべきである。

ホール背後壁面改修の必要性

最後部の壁面は、山形のアンギュレーション(屏風風?)壁に改修し、ホール前後軸の定在波を駆逐すべし!

2)天井反響板の改修

現状天井はホール中心に頂点を持つドーム形状に近い形状で有るため、「パラボラ効果」を生じ、舞台前縁、客席最前列当たりに反響が集中し、ワンワン、騒々しい、締まりの無い、反響渦巻くアリーナ(円形体育館)になってしまっている。

A案 舟形大型一体型天井への換装

一般的安普請に多いアクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボード(※9)でも良いので、少なくとも、ホール後半、前方から2/3辺りにホール頂点が来るように、客席後部に向かって拡がる船底型の吊り天井に改修する必要があるだろう。

多角堂での適用好例

みやまコンセール 霧島国際音楽ホール (※ホールNaviはこちら)

東京文化会館 大ホール (※ホールNaviはこちら)

B案 秘策紹介パラボラ収束音場・クロス拡散法天井反響板の使用

これはさほどの費用も掛からず、費用対効果が非常に高い手法である(と自認している)。(※10)

天井から直径6m曲率半径(収束点)6m程度のパラボラ反響板(アルミ裏打ちのFRP若しくは、プラスターボード製)(※7)を地上10m以上のできるだけ高い位置に数枚吊るし、出来れば、3点吊りで角度可変にしておけばよい。

この設置により、「現天井からの収束波」は再度天井に拡散し、ステージからの直接音は、パラボラクロス音場効果でシャワーのように客席全体に広がる。

更に、軽量なのでシミッタレた、脆弱な構造の「安普請天井」でも十二分に耐えうる重量に収まる。

何億円かかるかわからない大改修

何億円かかるかわからない大改修ではあるが、以上の改修によって平行する対抗面がなくなり、初期反響による定在波発生による乗「ホール鳴き」現象はかなり改善できるであろう。

現状のホールなら以前のスキー場のロッジ(食堂ホール?)の方が断然マシではなかったのか?

安普請アリーナ設計の失敗例

この手のドーム型アリーナ形式は、低予算で安直に挑戦する代物では無い!

一見「アイデアは良さそうだが、実態が悪い」典型例だろうと思う。

はっきり言って、安普請アリーナ設計の失敗例であろう。

同じ低予算ならば、八ヶ岳やまびこホール(※ホールNaviはこちら)のような「セオリーに忠実」な「木造ホール」を建設した方が良かったのではないか?

微酔い狸のお節介情報

福音「救世主」ではないが『予言者YAMAHA』現る!

YAMAHAさんは岡崎市の不良息子 「あおいホール」(※ホールNaviはこちら)を立派に更正させ2016年に生まれ変わらせました!

お金が無ければ京都会館の様に「向こう50年間のネーミングライツ」と交換に無償で改修していただくとか?

諦める前にもう1度YAMAHAさんに御相談なってみて下さい。(※実は建設当初の音響設計はYAMAHAさんでした!エ...。)

参照覧

※1、「夢殿」は夢見ても設計するな!はこちら。

※2-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※2-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※3、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※4、関連記事『都市伝説・良いホールの条件"残響2秒以上"は本当か?』はこちら

※5、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

※6、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

※7、『藝術ホールデザインの セオリー その5 ホール設計における禁じ手・御法度集』はこちら

※8、グルービングパネルについては『ホールデザインのセオリー その2 初期反響軽減策』をご覧ください。

※9、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※10、音響工学の基礎2応用編ー「ヴォールト天井とパラボラ収束音場クロス拡散法について」はこちら。

※ただしこのホールは天井が割と低い(2層吹き抜け+ドーム部分)のでもう少し極端な、直径6m、曲率3mくらいの半球形のお椀?でも良い)

公開:2017年9月11日
更新:2018年10月14日

投稿者:デジタヌ

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