『旅するタヌキ』狸穴ジャーナル別冊

姫路市文化センター 《ホール音響Navi》 

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Official Website http://bunkacenter.himeji-culture.jp/index.html

姫路市文化センターのあらまし

大・小2つのホールと、展示室、会議室などを備えた複合文化施設。

姫路市文化センターのロケーション

ところ  兵庫県姫路市西延末426−1

姫路市文化センターは、手柄山中央公園の一角にある。

トリップアドバイザーの周辺口コミ ナビはこちら。

アクセス

JR姫路駅より南西約2キロ、

山陽電鉄手柄駅おり約1km。

姫路市文化センターがお得意のジャンル

大ホール

オーケストラコンサート、オペラ・バレエ公演以外にも、ミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

姫路市文化センターの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

施設面から見たホールの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイはこちら)

大ホール

(公式施設ガイはこちら)

変形8角型の2層1バルコニーのプロセニアム形式多目的ホール

全くみれば見る程不思議な8角堂(※1)である?

まあ1972年10月開館だから仕方ないといえば仕方ないが...。

壁面はところどころにリブ?で装飾を施しただけのプレーンな石膏ボード(年代から考えて壁紙で表装した合板と石膏ボードの多層材?)。

いわゆるエコールーム擬き仕様(※2)

メインスロープ

最前列「あ」列~「お」列までが平土間で6列目の「か」列から中央通路の手前「て列」迄が緩やかなスロープのハノ字段床(※3)になっており、中央通路を挟んで後半「と」列から大向うの「み」列迄がストレート段床状に配置されたスロープ席となっている。

つまり「と」列~「ひ」列までの8列と前半最終列「て」列合計9列は、垂直で完「全並行な両側壁」の挟み撃ちにあっており、定在波(※4)の嵐に巻き込まれミステリーゾーン(※5)の真っただ中にあることになる!

意味不明な並行側壁部を持つ2階バルコニー席

2階バルコニー席に至っては、、せっかくのハノ字側壁を態々変形し「完全並行側壁」部分を設え、更にご丁寧にも、着座位置で頭まですっぽり覆う両袖入口階段の「手すり覆い」を設えてある。

つまり2階部分の「う」列から最後尾大向う席「け」列までがまともに定在波障害をこうむっている!

本来8角形の後部3辺に当たり、(ホール横断)定在波の発生する心配のなかったこのエリアに、態々「定在波を呼び寄せた」格好になっている!

このホールをデザインしたデザイナーは「学校で何を学んできた」のか?

1989年開館のパルナソスホール(※ガイド記事はこちら)にせよ、姫路のお役人は「打ち放しコンクリート内装などの硬質壁のホール」がお好きなようだ。

国宝白鷺城に肖って「漆喰調」のアピアランスにこだわっておられるのかもしれない?

ホール音響評価点:得点53点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点22点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点17点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点13点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点1点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

総評

ウーン、かなり目溢ししたつもりなのだがな...。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※客席周辺完全並行部が収容人員の1/3以上なので基礎点25点とした。

基礎点B1=基礎点25点ー障害発生エリア数2=23点

定在波障害顕著席数;48?席(定在波「節」部16席/1階と~ひ列26・27番、定在波「腹」部16席/1階と~ひ列14・39番、定在波「節」部10席/2階う~か列7・26・27・46番、定在波「腹」部2席/2階う列16&36番、定在波「腹」部6席/2階え~「か」列19&34番)、

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;50?席

初期反射対策評価

※壁面材質が壁紙で表装した石膏ボードなので素材基礎点20点とした。

基礎点B2=素材基礎点20点ー障害発生エリア数2=18点

初期反射障害1 壁面障害席 ;30席/2階け列12番~41番全席

初期反射障害2 天井高さ不足席;62席/1階ま~み列11番~42番全席、

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;92席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数5=15点

眺望不良席数;50席/1階平土間中央部座席あ~お列22番~31番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;50?席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;30席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;62席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;142席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

客席配置 11点/20点満点(※客席周辺石材壁の場合はx0.8=16点が持ち点と成ります。)

小ホール

(詳しくはこちら公式ガイドへ)

緩やかなスロープを持つ1フロアーのホール。

大ホール同様の石質壁のホール、オマケにこちらは天井が低い「ガン擬きタイプ」(※6)

壁面は大ホールとは事なり、石垣を模して?グルーブ加工を施している。

更にホール後方を僅かに絞り込んで、並行対抗面対策としている。

ホール最後列大向こう通路の背後壁は立て格子で表装された吸音壁。

ホール音響評価点:76点

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

内訳

定在波対策評価点:38点/40点満点(※客席周辺がプレーンな平行壁はx0.5=20点が持ち点と成ります)

残響その1(初期反射)対策評価点:8点/20点満点(※客先周辺石材壁の場合はx0.5=10点が持ち点と成ります)

残響その2(後期残響)への配慮評価点:15点/20点満点

客席配置 15点/20点満点(※客席周辺石材壁の場合はx0.8=16点が持ち点と成ります。)

リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら)

1972年誕生の旧中央公民館の館やを改修して用いている。

木製の立派なプロセニアムを持つステージを持つ講堂形式、リノリウム床の平土間多目的イベントルーム。

ルーム音響評価点:100点

定在波対策評価点:50点/50点満点(ルーム低層部に1対以上のプレーンな並行壁がある場合は持ち点はx0.5=25点と成ります)

残響その1(初期反射)対策評価点:50点/50点満点(ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は持ち点はx0.5=25点と成ります)

施設データ

  1. 所属施設/所有者 姫路市文化センター/姫路市。
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)姫路市文化国際交流財団/姫路市。
  3. 開館   1972年10月

大ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式多目的ホール。形』プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   2フロアー 収容人員 

    固定席 1,657席(1階 1,357席、2階 300席) 立見 300人
     車椅子スペース 7席程

    可動床、
  3. 舞台設備 、床面積630㎡、プロセニアムアーチ:間口 18.5m 奥行 16m 高さ 8m 総面積 630㎡、ブドウ棚(すのこ)、脇花道、大迫り、反響板、オーケストラピット&エプロンステージ迫り(可動床客席収納)、
  4. その他の設備 、楽屋x11、浴室x2、ホワイエ

小ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   1フロアー 収容人員 

    固定席:493席/立見:150人
     車椅子スペース 6席程度

  3. 舞台設備 プロセニアムアーチ:間口:15m 奥行:7m 高さ:5m、ブドウ棚(すのこ)、下手脇花道、反響板、
  4. その他の設備 、能舞台、楽屋x7、シャワールーム

リハーサル室

  1. ホール様式 平土間講堂形式多目的イベントホール(床面積647㎡:約391畳) 
  2. 客席   1フロアー 収容人員 ?名
  3. 舞台設備 プロセニアムアーチ:間口:16m 奥行:14m 高さ:8m、バトン類、脇花道、、
  4. その他の設備 、楽屋x4、

付属施設・その他 

デジタヌのつぶやき

現在2020年の完成を目指して駅前市街地改造整備計画「キャスティ21」計画の一環として「姫路市文化コンベンション施設」整備事業で2000席の大ホール建設計画が進められている(2018年11月現在)。

規模だけでなく今度こそ、「文化都市姫路市」に「ふさわしい内容」の施設を造っていただきたいと願う次第である。

参照覧

※1、「夢殿」は夢見ても設計するな!はこちら。

※2、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

※3、定在波対策については『ホールデザインのセオリー その1 定在波対策 』こちらをご覧ください

※4-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※4-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※5、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※6、『藝術ホールデザインの セオリー その5 ホール設計における禁じ手・御法度集』はこちら

 

公開:2018年2月25日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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