狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

ベルホール310・米原市市民交流プラザ・ルッチプラザ《ホール音響Navi》

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近江長岡駅に近接した『プレミアムホール』

全国的にも貴重な"満点ホール!"米原市民交流プラザ『ベルホール310』。

市民団体のニーズに忠実な「身の丈」に応じた規模で、見栄を張らない「基本に忠実な造り」の地域きっての「プレミアムホール」。

デカい規模だけを誇っている「痴呆自治体」に「爪の垢を煎じて飲ませたい」ようなホールである!

ルッチプラザのあらまし

図書館、福祉センターの機能を併せ持つ複合文化施設。

...国の地区別天然記念物の天の川の源氏蛍から、山東地区のシンボルの蛍をイメージし、イタリア語の蛍=ルッチオーレ、また、光や希望を意味するルッチェに由来して名づけられた。...あなたも人々の笑顔がいっぱいに溢れる、安らぎのステージへ。<公式ガイドより引用>

だそうです?

ベルホール310

ベルホール310は、最新の音響設備を持った観客との一体感を生むシューボックスタイプの本格的コンサートホールです。...ピアノ奏者憧れのスタインウェイ社製のピアノも備え、身近本物の響きが味わえます。

<公式ガイドより引用>

市当局者は「シューボックスホール」と嘯いて?いるが、正確には全国的にも珍しい「変形オーバルホール」である...まあどっちでもよいが。

建築音響デザインから眺めた"満点ホール!"

Official Website http://www.city.maibara.lg.jp/soshiki/kyoiku/plaza/index.html

(公式ガイドはこちら)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

ベルホール310

(公式ガイドはこちら)

フロアーデザイン

3階相当の高い建屋(高さ約13m)の中にある3フロアーの吹き抜け相当の高い天井のホール。

補助席を含めた3列の平土間部分と緩やかなスロープを持つ1フロアーのホール。

客席周辺壁際はすべて通路となっており壁面からの音響障害をなくしている!

壁面処理

壁面はプラスターボード製(※1)反響板の波状壁でおおわれ、低層部はプレーンな木質パネルを内傾させてアンギュレーション設置しており、フロアーデザインと相まって定在波(※3)とその障害(※4)にたいして鉄壁の構え(※5)となっている。

※1、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら。

をご覧ください。

※3-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※3-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※4、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※5、在波対策については『第4章 セオリーその1 "定在波の駆逐" と "定在波障害の回避策"』をご覧ください

天井

天井は段付きで折れ上がる(せり上がる)プラスターボード製の一体型大型反響板。

客席両サイド上方とステージ・客席上方の照明コラム(バトン&パイプアングル)を露出させ音響拡散体(※2)として利用する流行の手法。

※2、音響拡散体については、『ホールデザインのセオリー 第9章第3節第1項 音響拡散処理と音響拡散体となる要素』をご参照ください。

ステージ反響板

客席側壁同様にアンギュレーションを持たせた木質パネルを用いたステージ反響板が設置されている。

大向こう背後壁面処理

親子室と上層部が調整室に成っている大向こう壁面は僅かに前傾スラントさせてあるがプレーンな壁面の表装は不明?(多分音響グリルで表装された吸音壁?)

狸穴総研・音響研究工房厳選『後世に伝えたい・真の銘ホール』

何も申し上げることはありません!全国的にも数本の指に入る"まぎれもない100点満点"です!

ホール音響評価点:得点100点/100点満点中

※補助席を使用しない固定席310席の小ホールとして評価。

§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点25点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点20点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点5点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※定在波障害は皆無なので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0席

定在波「節」部席;0席

定在波「腹」部席;0席

初期反射対策評価

※客席壁面材質が木質パネルなので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数0=25点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

眺望不良席数;0席/1階平土間中央部全席千鳥配列!

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

ルッチプラザの施設データ

    1. 所属施設/所有者 市民交流プラザ/米原市。
    2. 指定管理者/運営団体 米原市教育委員会事務局(教育部) 市民交流プラザ。
    3. 開館  2014年
    4. ホール様式 、客席一体型・オープンステージコンサートホール
    5. 客席   1フロアー 
      固定席:310席、(別に補助席:58席、親子室:1室、)車椅子対応可能、1階平土間中央部千鳥配列、
    6. 舞台設備 オープンステージ形式プロセニアムアーチ:間口:13m 奥行:9m ステージ面高さFl+60Cm、ブドウ棚(すのこ)高さ10m、バトン類、、揺動反響板、
    7. その他の設備 、楽屋x6(内1室は完全防音練習室・スタジヲ310)
    8. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイド。
各種図面,備品リスト&料金表

ルッチプラザのロケーション

ところ  米原市長岡1050番地1

元山東町の町役場のあった近江長岡駅から県道244号沿いに800mほど伊吹山(北方)に向かったところの丘陵地の麓にある。

駅からは旧山東町役場(現山東庁舎)以外は目立った建物の無い、田舎の集落の外れに佇んでいる。

トリップアドバイザーの周辺口コミ ナビはこちら。

ルッチプラザへのアクセス

近江長岡駅から徒歩約十二分?

ベルホール310が得意のジャンル

近江の春 びわ湖クラシック音楽祭(※ガイド記事はこちら)の併催イベント会場の一つ。

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等も行われ、たまにはたまにソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会等、小編成の室内楽コンサートなどもおこなわれたりジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

ルッチプラザの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

デジタヌの独り言

ホールを利用しようと考えておられる皆様へ、どれが「TOPページ」か非常に判りにくい米原市公式サイトですが、米原市に代わりお詫び申し上げます?、つきましては当ナビをご活用願います?

 

公開:2018年3月15日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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