狸穴ジャーナル・別冊『音動楽人(みゅーたんと)』

連載《 YAMAHAサブウーファーNS-SW500長期使用レポート 》ー第4回ー

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第4節 YAMAHA サブウーファー接続変更による音質改善方法

マニュアルではアンプとの接続方法については2種類記されており、1つはスピーカー端子から本機を中継してメインスピーカーに接続する方法。

もう一つは、プリアンプ出力、またはサブウーファー出力からpinーpinで接続する方法と2種類提示されています。

そして設置マニュアルでは定在波の問題が取り上げられていますが?...

参※)当サイト内関連記事 定在波 ( standing wave )と音響障害( disturbance)『建築音響工学総覧 』第4巻 はこちら。

第1項 アンプとの接続法の補足

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第1目 スピーカー端子からの接続

AVアンプ(サラウンドアンプ)でない一般のピュアオーディオアンプでは"サブウーファー出力"は用意されていないのが通常で、ヤマハでも新シリーズからは「ライン出力(レコーダー端子)」から接続する場合と、(アンプのローパスフィルター経由)のSuper Woofer 出力(※1)から接続する場合と細かく指定されています。

初期のシリーズ(YST-SW1000/L,AST-SW100)ではスピーカー端子接続を推奨していて、アンプのスピーカー出力端子⇔SW間接続用の4mの中継接続ケーブルが付属されていました。

また当時からアンプのPRE OUT (or REC OUT)接続用のライン入力も備えていました。

参※

  • ヤマハAVX-2000DSPの場合はLowPass周波数 200Hz 特性不明
  • PIONEER VSA-750の場合 LowPass周波数 100Hz6dB/oct
接続に関する補足説明

初期も現行シリーズも取扱説明書の接続に関する説明は「ど素人」には不親切ですので補足しておきます!

PRE OUT (又は Sub Woofer 出力)はアンプのVolumeつまみが効きますが、Line OUT(REC OUT)はアナログ入力が"素通り"なのでVolume 調節はできません!

YST-SW1000/Lでは欄外に「本機はアンプのREC OUT端子やテレビのLineOUT端子と接続することもできますが、その場合、本機の音量をアンプ、テレビなのど音量調節に連動させて調節することはできません。」

と小さく注記されていましたが、AST-SW100ではそれが抜けていました!

つまりこの方式だと、常にサブウーファーのヴォリューム調節が必要になります!

...なので、初期は「スピーカー出力」中継を推奨していたようです!

また前途の通りサブウーファー出力の周波数帯域については、メーカー間で「取り決めがなく」各社でLowPassフィルターの特性が「まちまち」なのもスピーカー接続を推奨していた一つの理由でしょう。

第2目 現行シリーズではライン入力をメインに...

アナログレコーダーがほぼ絶滅?した現状では、録音用のLINE OUT(REC OUTやVTR 音声出力端子) があるAVアンプやピュアオーディオアンプが少なくなり「Line OUT(REC OUT)との接続ができます」表現は消えましたが。

変わってSuper Woofer 出力接続用の「LEF」入力が追加されました。

この端子はサブウーファーのローパスフィルター(回路)をOffする機能で、アンプのSub Woofer 出力の周波数特性に依存することになり、本機のHigh Cut ツマミは効かなくなります!

つまりボリューム(音量調節)だけでセッティングすることになります。

第2項 スピーカー、接続とライン入力の聴感比較

当初、スピーカー中継接続を使用していましたが、別項で紹介したTEAC USD301 が「ヘッドアンプ(プリアンプ)」としても使用できるので、Tape Rec 出力端子に直接接続して、メインアンプのvolume は固定でJBL A520を駆動して、システム全体の音量はTEAC USD301で著応接することにしました。

効果は歴然!クリアーでダンピングの良い重低音が得られるようになりました!

当たり前といえば当たり前...

当たり前といえば、当たり前ですがPRE-AMPだけを通り、MAIN-AMPを通過しない"重低音"は余計な歪(アナログAB級メインアンプのスイッチング歪)の影響もなく、D級デジタルアンプ駆動のNS-SW500でも、スピーカー端子中継接続に比べて明らかにクリアーな重低音が得られ、SONY MDR-Z1000(ヘッドフォン)(※1)に迫る?重低音の解像度となりました。(マミニャンも試聴に参加してくれて、納得)

但し、後述するリスニングルームと前回記述したセッティングの難しさで、JBLとのつながりは今一で、今後前回記述したように「マルチアンプ」駆動に変更する予定です。

参※1)当サイト関連記事 《 ヘッドフォン長期購入レポート 》SONY MDR-Z1000 その3 リスニング編はこちら。

第3項 YAMAHAさん、定在波についての間違った記述は何とかして!

初回でも触れましたが、YAMAHAさん「定在波についての間違った説明!」は何とかしてください。

前回でも述べましたが、本機が側面ポートを採用している理由は...

  1. 「25cmドライバ(SP)を小さなエンクロージャーに収めたかったので、「共鳴ポート」の開口部をスピーカーと直行する側面にしか配置できなかった!」のが最大の理由でしょう!
  2. 更に、聴感上は重低音の指向性(方向感知)は"鈍く"、さらに30㎝程度の小径のスピーカー(振動部=開口部)から発せられる音の指向角もほぼ180度近くつまり球面波に近く(といっても真正面中心軸より離れると弱くなりますが)なり、リスナーと多少角度が開いてもあまり影響がない?から。

というのが大きな理由でしょう。

YAMAHAさんの取説では、本機を側壁に向けてセットするのは、「リスナー背後壁からの初期反響音とSPからの直接音の干渉で音が打ち消しあって低音が消失するのを防ぐために45度へ開いた設置を進めま...」(※2)とありますが、これは前途したように、まったくの「方便」にすぎません!

参※2)当サイト関連記事 リスニングルーム設計の落とし穴!...リスニングルーム設計の落とし穴!...長型ルームで起こる、定在波と釣鐘現象とは?はこちら。


 

公開:2018年12月22日
更新:2024年3月12日

投稿者:狸穴猫


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