連載『 SONY MDR-Z1000 モニターヘッドフォン 長期使用レポート』ー第6回ー
,
スピーカーシステムによる空気再生や、他機種(BOSE QUIETCOMFORT 35)との比較によるMDR-Z1000 のクラシックコンテンツ(CD)による聴取リスニングテスト編...
これはもう一般家庭のリスニング環境におけるスピーカー再生では再現不可能なレベル!
最初に、当狸穴音響研究所では長岡先生の教えに従い、「原音再現などというバカげたことは目指していない!」
ことをお断りしておきます。(※1)
マスタリングエンジニアがデザインした音響空間の再現!
狙いは、機材を知り抜いた録音現場の"録音エンジニア"が余すところなく収録した"音源"(パーツ)を、
"マスタリングエンジニア"が明確なデザイン・コンセプトで構築した"仮想音響空間"の再現が狙いです!
マスタリングスタジオのモニターSPでモニタリングした音を頼りに「マスタリングエンジニア」が頭の中でイメージ(想定)した"仮想音響空間"の具現化です!
参※1)当サイト関連記事 アナログディスクLP懐古趣味・信奉論者に一言...アナログ録音、LPレコードの問題点とは はこちら。
第1項 USB接続の専用DACの使用を
USB接続の専用DACの使用をお勧めします。
小生の場合は前回公開?したようにTEAC USD301にオーディア機器をライン接続して使用しています。
使用ヘッドフォンアンプ TEAC DSD USD301(生産終了)
UD-301-SP/S ティアック D/Aコンバーター(シルバー) TEAC |
Joshin web 家電とPCの大型専門店 で購入しました
PCMデータ
サンプリング周波数 32k/44.1k/48k/88.2k/96k/176.4k/192k Hz
量子化ビット数 16/24/32 bit
※アップコンバージョン 192kHz (PCM 96kHz以下の信号のみ、ON/OFF選択可能)
最大出力レベル +14dBu(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、0dB設定時)
出力インピーダンス 200Ω
ヘッドホン出力
コネクター 6.3mm(1/4")ステレオ標準ジャック
対応インピーダンス 16Ω~600Ω
最大出力レベル +14dBu(1kHz、フルスケール、10kΩ負荷時、0dB設定時)
出力インピーダンス 200Ω
周波数特性 5Hz~55kHz (-3dB、サンプリング周波数192kHz時)
S/N比 105dB 全高調波歪率 0.0015%(1kHz、サンプリング周波数192kHz時)
TEAC USD301のドライバ設定
諧調(量子化bit)とサンプリング周波数(KHz)との関係
- 16bit の時 32、44.1、48、88.2、96、176.4、192
- 24bit の時 ー、44.1、48、88.2、96、176.4、192
- 32bit の時 ー、44.1、48、88.2、96、176.4、192
- ※ドライバはTEAC汎用なので352.8KHz設定までありますが、USD301では192KHzまでしかサポートしていません。
オーバーサンプリング機能を持っており192kHz、32bitのオーバーサンプリングでUSB伝送も可能ですが...Wikipediaでも触れられているように、ディザノイズ(折り返しノイズ)によりアナウンサーや歌手の「サ行」が強調される場合があるので、現在は推奨設定の48kHz、32ビットに変換(オーバーサンプリング)してUSB転送しています。
むしろ、「デジタルコンテンツに付き物の幽霊ノイズ(量子化ノイズ)」が緩和されて、より聞きやすい音になって居ます。
デジタルノイズ「擬音」について
推奨設定の48kHz、32ビットの転送の場合でDC~22Hz程度までの低周波DA変換で周期フラッター(量子化ノイズ)が生じますが。
実際のサイン波に対して微小レベル(SN40㏈程度(1/100))なので、実際の音楽コンテンツ視聴増幅レベル(Volume目盛り50%程度)ではリスニングルームの環境ノイズの中に埋もれて、気になりません。
音楽再生では
「貧乏人!が、最高のオーディオ環境を求めるなら...」
まさに「うってつけの組み合わせ」だと確信しました!
全ての音がクリアーに
まずは、
『半導体Amp.なんて、スピーカーやかつてのアナログカートリッジに比べれば「どれも同じでしょう!...』
とたかをくくっていましたが、あまりの違いに...
AMPのヘッドフォン端子(つまりプリアンププ経由)では、わずかにベールがかかることも判明!
DAC(オペ)アンプ直結だと、一切の色付け無しでクリアーそのもの!
DAC直結だと、まるでスコアを眺めているように耳元で大音響で鳴り響いているffffの箇所でもすべてのパート(楽器)が明瞭に識別できる!
SP聴取だと、チュッティーでは意外や「パイプオルガンや弦バス、大銅鑼(ドラ)」などの重低音が鳴っているはずなのに聞き取れなくなったりしますが、MDR-Z1000で聞くと、すべての楽器がすべて明瞭に・識別できる!(※1)
更に、当たり前だが「バスドラム」がド迫力?
「耳をつんざく」というよりは「なんだか腹ワタ」にしみる?重低音!
もちろんピアノの再低音A(ラ)の音を多用するボロドフ版のトルコマーチもド迫力!でしかも「すべての音が明晰に」
聞きなれた曲・演奏も「エ...こんな重低音入っていたの?」という驚きの連続ばかり!
更に前途したように、(ハイレゾで)トランジェントの良いドライバー(振動板)のおかげで、弦バスなどの低弦の動きが手に取るように!
更にすごいのは「長時間大音量で聞き続け」ても、耳が痛くならない!?(但しppもあるクラシックでのお話)
大音量苦手のマミニャンが「もう少し音量を上げて...」と「クラシックに聞き入る有様?」
という事で、クリアーな作り物(シンセ音)でない「本物の重低音」を聞きたいクラシックファンに
以下の2曲が特に、25Hzの重低音がたっぷりと。
参※1)定在波の影響を受けないので当たり前といえば当たり前!?関連記事 『 定在波 』 便覧... 閉ざされた空間で起こる "定在波"と"音響障害"に迫る! はこちら。
フォーレ:レクイエム(オリジナル版) ジョン・エリオット・ガーディナー盤
フォーレ:レクイエム(オリジナル版)
キャサリン・ボット 、 ジル・カシュマイユ 、モンテヴェルディ合唱団 & オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク & ジョン・エリオット・ガーディナー PHIIPS 1994年新譜
録音 1992年 デジタル録音
かなりの高レベル(音量)でオルガンのペダル音が録音されていてとにかくすごい、重低音ファンにはたまらない一枚。
参※フォーレ/レクイエムの名盤中の名盤 アンドレクリュイタンス盤については こちら。
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 G・ショルティ シカゴ交響楽団
公開:2020年1月11日
更新:2024年3月 5日
投稿者:デジタヌ
連載『 SONY MDR-Z1000 モニターヘッドフォン 長期使用レポート』ー第5回ー< TOP >連載『 SONY MDR-Z1000 モニターヘッドフォン 長期使用レポート』ー第7回ー
▲ヘッドホンNaviへ戻る