『音動楽人(みゅーたんと)』狸穴オーディオ機器調査室報

床を揺るがす 重低音 が堪能できる名録音たち《オーディオ的コンテンツNavi》サンサーンス作曲交響曲第3番「オルガン付き」

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現状発売されているCDはLP時代のように「情けないパイプオルガン」の響きではなく「アナログマルチトラックテープレコーダー最後期(1970年代)」の録音でも、25Hz前後の「ペダル音」が十分なレベルで記録されていたことがわかる録音ばかりです。

そんな中で今なおすごい1960年代の名録音2題

シャルルミュンシュ盤

シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団 RCA 2015年再発売

  • 録音時期:1959年4月5,6日
  • 録音場所:ボストン、シンフォニー・ホール
  • 録音方式:アナログ/Tape recorder

※以下コメントの各項目については《オーディオ・マニア的クラシックコンテンツ・ナビ》その1 デジタヌ流着眼(聴)点とは.. をご覧ください。

1)interestingness grade of the audio

本当に優れたアナログ機材で収録されていて、アナログ録音につきものの「ワウ・フラッター」は聴感上は皆無!ピアノ・トライアングルなども至って自然な響き!

●dynamic range(ダイナミックレンジ)

全体のダイナミックレンジはPeek-50㏈ありご立派、但しオルガンが加わらない全奏(tutti)部分の強奏部分は-5㏈程度に収まるようにレベル設定されていて「実質45㏈」程度。

但し、甘く見て最弱奏部分の音量を上げすぎると、近所から苦情が来る?

●S/N

多分1インチ幅4ChのアンペックスのマルチトラックTape recorder当たりを使用したのだろうと思われるが。ローノイズテープも開発されていない当時、勿論NR(ノイズリダクション)などある訳もなく、常時6dB程度、つまり結構盛大にノイズが入っているが、第2楽章のオルガン部分などでは12dB程度確保されている、録音エン」ジニアが「フェーダー」操作で人力NR?操作を行ったのだろう。

●heavy bass sound( 重低音)

低レベルだが25Hzのペダル音は確実に記録されている!

更に、終楽章クライマックスでは最近のデジタル録音に迫るレベルで録音されていて大迫力!

全体としては、後述するアンセルメ盤よりは、音量的にはwellバランス。

●clarity(明瞭度)

マルチトラック(4ch)録音のおかげで、各パートの分離度はgood。

但しアメリカンハイファイ録音につきものの、「音場の不自然さ」は否めない!当時のピックアップカ-トリッジのセパレーションの悪さ(訳20㏈)を見越して、弦は極端に左右チャネルに振り分け、木管と低弦を中央に、金管をやや両サイドに振り分ける音場。

更にマスタリング時のミスだと思われるが、第2楽章の前半で右Chの弦楽器のレベルが極端に下がった箇所があり、途中から急に右chが現れるようになる。

全般的に言えることだがNR未使用なのでレベル変動は少なく"この辺りは"エンジニアの「フェーダー操作ミス」だと思われる・

●saturation(音割れ)

この時代のステレオ初期のアメリカン録音に共通しているが、当時のマイクロフォン(+ヘッドアンプ)の耐入力では耐えられないくらいに「オンマイク」で収録している?らしく、パーカッションの強奏ff(フォルティシモ)部分は多少サチリ気味。

もともとのテープ・トラックが収録段階でサチっているので「デジタル・リマスター」でも修正しようがないのだろう。

2)musicality(演奏・音楽性)

●Individuality(個性度合い)

s・ミュンシュ的な手堅い模範的な演奏で素晴らしいの一言。

●Dependence(繰り返し愛聴度:依存ド愛?)

SP再生では音量調節が、かといってヘッドフォンでは不自然な音場が...。

というわけで、今となっては...。

アンセルメ盤

アナログ・デジタル両時代を通じてBEST盤の一つ。

サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」/フランク:交響曲 エルネストアンセルメ指揮スイスロマンド。 DECCA 2019年12月再発売

録音:1961年3月(1)、1962年5月(2) ジュネーヴ

※以下コメントの各項目については《オーディオ・マニア的クラシックコンテンツ・ナビ》その1 デジタヌ流着眼(聴)点とは.. をご覧ください。

1)interestingness grade of the audio

ミュンシュ盤にインスパイアされて?、当時の英DECCA 、技術陣が総力を挙げて取り組んだ歴史的「記録音源」。

こちらは1963年 アンペックス4トラック・テープ・レコーダーを使って録音した新シリーズ「フェイズ4」録音まではマルチマイクではあるが2CH収録、なので1ポイントマイクをメインに現場でミキシングした音場は、現代の「ディジタル録音」同様に至って自然!

但し難点は「録音現場ミックスダウン」なので「アメリカン(RCA、CBS)」のマルチトラック収録とは違い「デジタルりマスター」により「音量バランスも見直す」ことができない点。

●dynamic range(ダイナミックレンジ)

全体を通じては50dB程度で現在ハイファイ録音の基準をクリアしているが、オルガンなしの強奏ff(フォルティシモ)部分はMAXでも-5dB以内なのでほとんどの部分は45㏈程度。

●S/N

全体を通しては、NR無しの定番50㏈程度で、無音部分ではテープヒスノイズが目立つ(耳につく)が、オルガン部分はフェーダー操作の「人力NR」で10㏈程度持ち上げている様子。

●heavy bass sound( 重低音)

これがすごい全楽章を通じて重低音は50Hzを境にそれより低い重低音のレベルは低いが25Hzの重低音もちゃんと記録されている!

特に2楽章のオケの弱奏pp(ピアニッシモ)部分では、50Hzを中心にかなりのレベルで記録されており、アナログLP当時は「マスタリングのイコライゼーションで重低音カット」されていたがそれでも、当時の小生の貧弱なSPシステムでは「25cm」ウーファーが「バサバサ」とフラッター音(空振り音)を発していた記憶がある。

CDになって重低音に関する「LP制作上の縛り」(※1)がなくなり、終楽章では「オリジナル2ch記録音源」に含まれているバランスそのままでマスタリングされたようで、クライマックスでは現代のデジタル録音に迫るかなりの高レベルで25Hz近辺の重低音が記録されている。

参※1)当サイト関連記事 アナログ録音、LPレコードの問題点とは はこちら

●clarity(明瞭度)

マルチトラック収録ではないが、マルチマイクセッティングなので各楽器の明瞭度もよい!

しかも1点吊りの1ポイントマイクメインの録音現場「ミックスダウン」なので「きわめて自然な音場」

但し木管の分離度はミュンシュ盤に比べれば今一。

●saturation(音割れ)

上記の理由で意外と強奏ff(フォルティシモ)の全奏(tutti)部分でもサチり感のないクリアーな音質が保たれている。

2)musicality(演奏・音楽性)

●Individuality(個性度合い)

ミュンシュ盤同様にトラディッショナルな定番解釈で「聞きやすい」

●Dependence(繰り返し愛聴度:依存ド愛?)

LP時代から、擦り切れる程?に飽きずに何度も聞いている、デジタヌ御用達の逸品。

近年の名盤

シャルル・デュトア盤

シャルルデュトア盤は英「DECCA」のデジタル録音初期(※2)の銘録音(名ミキシング)で知られ、時間軸での「極端なフェーダー」操作で、小節毎に(25Hz付近の)重低音レベルが激しく変化する「CBS」を代表とするアメリカ系の録音ミキシングに比べて「自然な」パイプオルガンの響きでクラシック音楽ファンにもオーディオマニアにも満足のいく一枚になっています。

サン=サーンス:交響曲 第3番《オルガン》、組曲《動物の謝肉祭》 CDデュトワ(シャルル) モントリオール響

  •  録音時期:1982年6月
  •  ロケーション:モントリオール、聖ユスターシュ教会
  •  録音機材:デジタル録音

参※2)英DECCAは1979年 1月1日からデジタル録音開始。

他にも多数発売されていますが、1990年代以降のデジタル録音時代に入ってからの録音ならばどのCDも、飛び上がるほどの「腹に響く重低音」が楽しめます。

一般住宅向けお手軽重低音再生!の「迷盤?」

別項で詳しく詳細は解説しましたが

サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」、メシアン:昇天 CD
ミョンフン(チョン) (アーティスト, 演奏), メシアン (作曲)

 録音時期:1991年10月
 録音場所:パリ
 録音方式:デジタル録音

この盤も、この曲の迷録音?の一つではあります。

ppがピークー45dB程度と最近の録音にしては「ダイナミックレンジ」が小さく(一般的には50dB以上とれているのが普通!)のが特徴で、2楽章ではこのレベルのピアニッシモをバックに「オルガンのペダル音(25Hz近辺)」が大レベル(-10dB!)でマスタリングされています、だからあまり音量を上げなくても重低音が堪能できます!?

NHKのクラシック番組でも

CDでなくとも"公共放送NHK"の BSプレミアムシアターやFMのベストオブクラシックス、クラシックカフェなどの「クラシック番組」でも「タップリした重低音」がたのしめます。

特にFM放送(NHKクラシックカフェなど)では、S/Nの問題で、ダイナミックレンジが40dB程度に圧縮されているので、さしてVolume調節に神経を使わなくても「ある意味お手軽に重低音」が楽しめます。

但しそれなり機器(サブウーファー)(※3)は必要ですが....。

住宅事情でサブウーファーを使用できない方は「最近の」ハイレゾ対応重低音再現ヘッドホンをお使いになるのも...、但し音量にはくれぐれもご注意を、「難聴」になっても責任は取りかねます!

エディオン 楽天市場店 の取り扱いになります。

参※3)当サイト関連記事 《 最高の音質を求めて 》我が庵のエントランスホール 自慢 はこちら。


 

公開:2020年2月15日
更新:2021年10月 7日

投稿者:デジタヌ


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