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電動アシスト自転車《購入・使用レポート2020》ブリジストン・ アルベルトe その5 国内一の省燃費?の実力とは

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購入後約一ケ月、走行距離422㎞(約75㎞走行時点でサイクルコンピューター取り付け現在の表時347km)を記録したので、その後判明した新事実をまとめてみた。

カタログ表記の意味

"比例補助"について

比例補助とは、「正しくアシスト量」の事で、現行の法規制に基づき発進時(0km/h)から10㎞/h以下の範囲内の時には踏み込み力に対して等倍ないしは2倍でアシストされる範囲。

それ以上の速度では、Max(定格出力)の250w(1/3馬力)補助となり、安全のために20㎞/h以上では電力がカットすなわちアシストが"0"となる!

更に後述する発電ブレーキ同様に「モーター過熱」保護のために10%以上で1km以上続くような「長い登坂」ではモーター内蔵の温度センサーがモーター過熱を感知して保護のために、125W程度に出力が絞られる!(つまりペダルが重くなる!)

この状況が生じた場合は、停止して人車共に休息をとる?...か「自転車から降りて」押し上げてモーターを休ませる(冷やす)必要がある。

※SWをOffにしてもよいが、登りではモーターの"引きずり抵抗"のために「人力のみの登坂」は不可能!

逓減補助(ていげん=発電ブレーキ)について

逓減(ていげん)補助とは(旧SANYOが開発した)ブリジストン独自の仕様で発電ブレーキの事。

SANYO 初代eneloop以来、10㎞/h以上→24㎞/h以下というカタログ上の数値は変更されていない

小生も使用していた初代SANYO eneloopはニッケル水素電池を用いていたので、"充電条件が緩やか"で、仕様通り10㎞/h以上→24㎞/h以下の速度範囲内で逓減補助(ていげん=発電ブレーキ)が働く仕様となっていたのは第1回で説明した通り。

ブラシレス直流モーターを使用して「モーター回転数」を精密に管理しているので、前途の範囲内で正確に作動していた。

ニッケル水素電池は1セルあたり1.2vと発生電圧が低いので、過電圧にならないように厳密に管理されていた、つまり24㎞/h以上ではバッテリー保護のために発電ブレーキが利かない仕組み(モーターの発生電圧は回転数に依存するため)となっていた。

進化した?eneloop(電力回生)システム

電池の充電状態により変化する新システム

リチウムイオン電池を使用した2代目(SANYOブランド最終型)から、平坦路でも自動で発電ブレーキが利く今のシステムになった。

つまり、平坦路でも自転車操業?(漕ぐ事)をやめると、自動的に発電ブレーキが効き10㎞/h以下に速度が落ちるシステムが採用された!

これにより1充電当たりの走行距離が大幅に伸びたのは、前回までの解説の通り。

と同時に、定電圧のニッケル水素電池に比べて高電圧のリチウムイオン電池では、充電電圧が高くなり90%充電時では40km/h迄発電ブレーキが利くようになっている!

但し、リチウムイオン電池は「デリケート」なので、いつでもOKというわけにはいかず...。

バッテリー内に内蔵された「マイコン」で"過熱"や"ガス"の発生を検知すると「バッテリーが充電拒否!」信号を発して回生電力を拒否してしまう!

「電車」で言うところの、"回生失効"現象が生じ「バッテリーが正常」に戻るまでノーブレーキ!となりハンドブレーキだけにう頼る状態となってしまう。

(片道1㎞程度の通勤通学などの通常の使用)街乗りではほぼ発生しないがカタログにある「7%程度」の下り勾配が2㎞程度以上続くような長い下り坂の峠道ではモーター過熱のために失効してしまう!

つまり、ただでさえ重い(自重20kg)電動アシスト自転車が脆弱?な「後輪ローラーブレーキ」と「前輪リムブレーキ」装備の現状では、山間部の過疎地などで「お年寄り」が使用した場合「下り坂で」暴走事故?が生じないとも限らない!

事実、2km以上の下り坂を走行テストした結果「後輪ローラーブレーキ」の過熱による「ダレ!」で効きが甘くなる傾向が感じられた。(但し前輪のリムブレーキが強力なので暴走には至らないが、握力の低下したお年寄りでは...)

※実例 1

小生の居住する柏原市には旧堅上(かたかみ)村に属する雁多尾畑(かりんとばた)地区という百数十戸住人数百人の集落がある。

この集落では「通常」下界?ではどこでも見かかることのできる「自転車」と「老人向けバッテリー介護カート」を一切見かけない!

この集落は標高約176mの村はずれのまで標高30mの麓から約2kmの坂道(平均斜度7.3%!)が続き、集落内の最高地点の標高は実に249m!(赤いマーカー)集落内でも74m!の標高差があり、大阪府下でも珍しい「天空の集落」となっている。

但し、村内を貫く生活道路には坂の町"尾道"のような"階段坂"通路は一切見当たら無い!

集落内の生活道路の平均斜度は10%、一部15%に相当する急坂も多数ある。

冬季は路面凍結などで大変だろうと想像される。

最寄り駅は隣接する青谷集落にあるJR大和路線河内堅上駅(37m)で、村のほぼ中心にある郵便局(標高198m)から標高差にして150m2.3kmの下り坂を下ることになる。

正しく「行きはよいよい帰りは怖い...」状態。

つまり前途した理由で、現在国内で発売されている「介護カート・介護自転車?」の類は全メーカーを通じて一切利用不可能!となっている。

という理由で、住人はもっぱら「原チャリ」か「軽トラ」を日常の足にもちいいている!

実例 2

この例以外にも、丘陵地帯"生駒山地"には標高250m程度、麓との標高差200m以上という天空の集落が多数存在する。

更に、金剛連山の麓「大阪でも数少ない村」千早赤阪村には最寄り駅南海三日市町駅(標高122m)から道のり4㎞標高245(郵便局)にある小吹台という新興住宅地もある。

この新興住宅地の場合は河内長野駅(標高95m)から南海バス(5;58分→20:20迄上り30本)が、富田林駅(標高51m)からは金剛バス(富田林方面6:11→20:56 10本)が運行されているが、仮に自転車だと河内長野まで4.8km標高差161m、富田林駅だと8.5km標高差191m!しかも、途中にやや起伏もあるがほぼ坂道の連続、最後の約3kmは平均勾配3.7%。村の中心地村役場(標高117m)に行くにも途中に小さな峠標高230mがありしかも道のりにして4.3kmというわけで役場に行くにもバスか原チャリ・マイカー利用となる!

このあたりには駅から2km以内という触れ込みで、標高250m近くの高台!にある新興住宅地が多数ある。

殆どの新興住宅地には「南海バス」「金剛バス」が運行されているが、まったく運行されていないところもある。

いずれも2km以上の坂道が続くわけでいずれもこんなところにこそアシスト自転車が必携ではあるが「行きはよいよい帰りは怖い」!

...で通勤通学には、実用上は「原チャリ」か「軽四」での送迎という事になる。

※いずれもサイクリングがてらに実地検証済み、ああシンドカッタ!

平日の昼間という事もあったが、途中何台かのスポーツ車のサイクリング族とは出くわしたが、地元住人のママチャリとは1台も出くわさずじまい!

各メーカーは早急に最低4㎞(約30分間)連続定格出力登坂(傾斜10%)走行でも過熱しない「モーター」を開発すべき!

低充電量領域ではカタログ表示通り

また、充電量が50%を切りアシスト可能最低残量の10%に近づくと「バッテリー保護」のために24㎞/h以下の範囲内でしか"逓減補助"が作動しなくなる。

但し、最低速度は8㎞/hまで有効範囲となる。(これもモーターの発熱如何では15㎞/h以上でしか効かない場合がある。)

つまりバッテリーが必要とする電力(電圧x電流)より過大な電力がバッテリーに流れないように制御している。

但し後輪ブレーキが作動しているときは(安全のために)停止(0km/h)寸前まで発電ブレーキが働くプログラムになっている。

進化した信号待ち飛び出し防止機能

前回までのレポートで解説した通り、初代のSANYO eneloopでは、信号待ちなどで後輪ブレーキを働かせないで、ペダルに足を乗せたままにしておくと、モーターがオン状態となり「前に飛び出そうと」したが、2代目以降はプログラム変更で、停止している状態すなわち車輪(モーター)が回り出さないと「電力」が供給されない仕様となった。

この変更で止まってさえいれば「ペダルに足を乗せたままでも」"飛び出し"たりはしなくなった。

※但し坂道での発進時は多少重くなっている。

eneloopシステムのさらなる進化に期待する!

アシストオフ時の「モーター引きずり抵抗改善」を望む!

電動アシスト自転車全般に言えることだが、「電源Off」の状態でも"モーターは回る"ので、フィットネスクラブの自転車よろしく、「モーターの引きずり抵抗」が大きな負担となっている!

ためにアシスト無し走行はエマージェンシーの意味ぐらいでしかない!

ハブモーターといっても「遊星歯車」を用いたインナーモーター方式なので、「歯車」で増速された「モーター」の引きずり抵抗はかなり大きく「これが電池切れ自転車」の悲劇?につながっている。

そこで、今後、内装変速機のシフト機構のような手動「クラッチ」を開発して現状モーターのローター側にサンギヤーとともに固定となっているプラネタリギヤーをステーターシャフト側固定に変更して断続を行えるように改善すべきだと感じている。

モーター過熱(放熱)対策と"回生失効対策"の早急な開発も必要

更に、前途した「モーター過熱」に対処するために「フィン付きモーターハウジング」の開発も望まれる!

せっかくのモーターアシスト機能も前途したような「1km以上の」"連続した坂道"が多い「山間部」の過疎地では役に立たなく?普及の妨げとなっているのではないだろうか?

※その意味でも「放熱」に優れた「前後ディスクブレーキ」の早期装着実現が望まれる。

望まれる逓減ブレーキ失効対策!

更に、リチウムイオン電池の過熱:過充電防止対策と逓減ブレーキ失効対策として「セラミックス抵抗器等」で余剰電力?を"バイパス消費"させる回生ブレーキシステムの改善が望まれる。

※モーターの放熱対策が改善されれば「回生」に拘らなくても「抵抗放熱」で発電ブレーキの失効は回避できる!

望まれるACモーター化

現状のモーター過熱の原因として考えられるのは...、初期のハブモーターに比べて大幅な小型軽量化のために、遊星歯車も含め、内蔵DCモーターそのものも小型化された、ために放熱条件が厳しくなったことが考えられる?

今後は"電車同様"に「小型軽量化」が容易い「ACモーター」への移行が望まれることになるだろう。

※モーター本体が小型軽量化すれば、放熱も容易になる!

(モーター供給元Panasonicさん頑張って!)


 

公開:2020年5月20日
更新:2020年7月22日

投稿者:デジタヌ


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