狸穴ジャーナル・別冊『音動楽人(みゅーたんと)』

連載《ブリジストン・アルベルトe 電動アシスト自転車長期レポート》ー 第3回 ー

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第3回「アルベルトe」の損得勘定について

電動アシスト自転車を維持メンテする上から、年間の維持管理費(バッテリー、タイヤ等)からみて、アシスト無しのママチャリや原チャリの王者スーパーカブと比べて果たして「得なのか?損なのか?」の検証と、その他カスタマイズする際の"厳重注意事項"について...

さて前前回に大まかな違いを述べましましたが、メーカー希望価格¥76,800-通常型のアルベルトロイヤルとメーカー希望価格¥137,800- と2倍近く価格差のある電動アシストタイプの本機「アルベルトe」のメリットとは?...を考えてみました。

★第1節 電動アシスト自転車は初期投資に見合うのか?

初回でも述べましたが、普段乗りの「お買い物実用自転車」としてのコスパでは、毎年低価格のママチャリを買い替えたほうがお得かもしれません?

また、ポルシェのように"持つ喜び"と、いうのであれば数十万円出して「高級輸入ロードスポーツ車」を購入して毎週末「サイクリングロード」で「体を鍛えて」仲間と「愛車自慢」にふけるのもよいかもしれません?

また、「楽をしたい」のであれば「原チャリ」を購入したほうが「断然早くてお得で」意外と安全でもあります。

しかもHONDAのスーパーカブシリーズであれば100㎞/リットル近く走行でき、下手をすると毎年3000円の税金を払っても、電動アシスト自転車専用の高額な「補修バッテリー」を毎年購入するよりはずっとお安く、さらに10年以上の耐久性も備えています。


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では電動アシスト自転車のメリット?とはいったい何なのでしょうか?

はっきり言って、あまりありません!

重いバッテリーを搭載しているので意外と重く!、鈍間(のろま)なので街中では「邪魔者」扱いされ、しかもミニバイクなどに比べてブレーキの効きも甘いので、交差点などでの出会いがしら事故にもかえって遭遇しやすくなります!

事実小生も、購入6日目に近所で「携帯電話の通話に気を取られていたドライバー」の運転する路地から出てきた「普通車に側面衝突!」されて、(お互いに「低速だったので」)転倒は免れ怪我」はありませんでしたが、

せっかくの新車なのに「前輪がグニャグニャ」に!仕方なく、ただいま販売店さんに「ドック入り」(※1)の状態です。

重い車重が問題

アシスト無しの自転車に比べて、+10kg近い重量差は意外と取り回しが面倒で、小生のように「屋内保管」していると「玄関前から気軽にチョイ乗り」というわけにもいかず、出かかる前には「自転車用ヘルメット」と「安全たすき」「グローブ」というそれなりの安全装備も必携となり(このおかげで怪我は免れた?)、高級ロードバイクでツーリングに出かけるのと同じぐらいの「気合?」が必要となってきます。

参※1)前輪ハブモーター駆動方式なので、特殊部品が多くコロナ騒ぎで、部品(ミハル君対応ステンレスリム、専用短尺スポーク等)の入荷もままなりません!

電動介護(アシスト)の実効性はどの程度?

しいて上げれば、適度な有酸素運動で「軽度のエクササイズ」となり「ヒッキーになりがちな孤独な老人暮らし?」にとっては外出の気概を与えてくれる...といった程度でしょう。

また一般の「勉強嫌いのママさんたち?」にとっては原付免許試験勉強をしなくて済む!...といったメリットもあるかもしれません?

所詮電動アシストは「アシストのみ!」

これも難しいところで「現行の国内法規」では時速20㎞/h以下でアシスト力は「最大で入力の2倍迄」とされていて、実際のモーター出力で言えば250w止まりとなっています。

更に、5段変速機!の本機では4速が通常のママチャリとほぼ同じに設定されていて「5速」が多少オーバードライブ気味といった程度で、しかもアシストは20㎞/h迄で前途した通り歩道上では歩行者に嫌われ、かといって車道を走行すると「原チャリ」からも邪魔者扱い!

実際の感覚では「バランスモード(オートモード)」走行の場合に「ママチャリ」の減速比に相当する4速で、平地では「ほぼ同じ軽さ」となり「アシストがあっても無くてもあまり変わりません?」

強いてあげれば、平地では信号待ちなどからの「発進が楽」なこと、と「向かい風」でも堪え無い点、さらに「坂道」が楽に登れる?(※この点もノーマルの5段変速機搭載車とあまり変わらない?)

むしろ電池残量が10%を切って、「アシスト切れのノーマル走行」となった場合は、普通の自転車より「約10kg重い車重」と「内装5段変速機」の走行抵抗で「ママチャリよりは相当重く」なってしまいます!

★第2節 愛車 アルベルトe自慢?

ではなぜわざわざ、役に立たない電動アシスト自転車を購入したのか?

ずばり、「膝を痛めた巨漢である小生」の軽い有酸素運動・エクササイズ用!となります。

つまり20㎞/h以下の一般路走行を前提としたオールランダー用途「お買い物、(通勤通学)休日のサイクリング」という事になります。

中高年暴走ロードバイク族に"怒りの苦言!"

最近の「中高年ロード族」の中には勘違いしている連中!が多いようですが、サイクリングロードは高速道路ではありません!

ジョギングやハイキングをする一般の人たちも歩く"自転車走行可"の「遊歩道!」でしかありません。

小生は、遊歩道を我が物顔に暴走している「中高年者の暴走ロード族」に強い嫌悪感を持つ一般人の一人でもあります!

立派な装束?を身にまとい!ご自慢の高級ロードバイクを「バンバン漕いで」「ベルを鳴らしまくりながら」歩行者を蹴散らして暴走している様子は、無免許で暴走行為をしている青少年の「暴走バイク族」と大して変わらないのではないでしょうか?

小生は、「正当派サイクリング党?」として
  • 決して暴走はしない!
  • 遊歩道上では14㎞/h程度(歩く速度の3倍程度)
  • 車道(下り坂)でも24km/h以下、
  • 登坂・向かい風には「脚力(踏み込み)」ではなく、1段低いギヤを用いて「回転数」で稼ぐ!

を基本としています。

20㎞/h以下の低速走行専用車?

20㎞/h以下の低速走行専用車?に有難い「スーパーコンフォート」サドル、と「コンフォートグリップ」

ロードバイクのように「細身でかっこいい」漕ぎやすさに徹した「サドル(シート)」とは違い「長時間」の利用でも「尻が痛くならない!」スーパーコンフォートサドルⅣが標準装備されています。

小生は、14段変速機のクロスバイクで荒川の堤防沿いのラフロードをホームグランドにしていた当時からカッコ付けずにサドルは「ママチャリ用」に換装していました!

特に未舗装の多い関東の大河川の堰堤(えんてい)路の往復40㎞程度のサイクリングを楽しむには「ママチャリサドル」が必携でした!

また1000㏄の大型バイクに乗っていた当時から「グリップ」にはこだわりがありいろいろ試していました。

アルベルトe(&アルベルトロイヤル)には最初からコンフォートグリップが装着されていて大変満足しています!

掌になじみの良い「エルゴミック」デザインで往復4~50km程度のサイクリングでは、まったく疲労感がありません!

またブレーキレバーは、アルミダイキャスト製の「パワーレバー」デザインのものが装備されていて、常に3本の指が利用できて、下り坂や信号停止も、微妙なコントロールが容易く、「エコ走行」に貢献してくれています。

強力な前輪スマートコントロールブレーキ

特に前輪のパンタグラフタイプの「スマートコントロール、リムブレーキ」は高級ロードバイク用ブレーキ並みに強力でかつ頑強で、総重量120kg!を超える「人・車」を確実に制動して減速させてくれています!

(※小生の知人の一人は、中華ロードタイプで下り坂を走行中にフロントブレーキアームが引きちぎれた!事故にう会ったたことがあります!、ブレーキは信頼のできる大メーカー品を!)

シティーサイクル(軽快車)だけれども、両立L字スタンド(いわゆるパワースタンド)がついている!

パワースタンド装備

小生は先代eneloopの時から通勤にも使っていた関係で「両立スタンド」に付け替えて使用していました。

シティーサイクルでも、これだけ重量(26.5kg)があると「サイドスタンド」ではつらい場面が多くなります、両立スタンド装備は必須となります。

ママチャリハンドル+ロングステムに換装(※1)

アルベルトe(アルベルトロイヤル)ではトンビハンドル、と通常のママチャリ・ステム(ハンドルポスト)の組み合わせが標準となっていますが、電動アシスト自転車ではハンドルを強く引いて登坂する必要もないので、「姿勢がたもてて、前かごにかなりの重量物を載せても平気なママチャリハンドル(セミアップハンドル)」に換装してあります。

更に、体格?に合わせて(小回りするとお腹に閊える?ので)ロングタイプの純正ステムに換装しました!

いわゆるビーチクルーザーサイクルでよく見かけるあれです。

アルベルトeを購入したお店で3.5千円で取り寄せてもらいました。

但し思ったよりも若干短くて(突き出し50㎜)

純正品同様の強度があり安心できる「アルミ合金鍛造」のバズーカ 【B-313】 コンフォートアジャストステム シルバー/22.2/100mm ¥2,992 + ¥770 配送料のほうがよかったかもしれないと後悔しています。

もっと安い"中華ステム"も多数出回っていますが、廉価版は「アルミダイキャスト」つまり金型鋳造品のものがほとんどで、特に「安い中華ステム」は"衝撃で割れて(折れて)しまう"可能性が大です、前輪重量が大きい「前輪アシスト」車両には怖くて使えません!

但し、ステムを交換する際は「グリップ」は消耗品としてカッターナイフで切り開く必要があり、このほかにグリップが必要になります!

ブリヂストン コンフォートグリップ SQ06LS.B (シティサイクルグリップシフト用) 


価格: ¥980 + ¥198 配送料

長年待ち望んでいた内装5段変速!

つまり前途したような「長距離?サイクリング」の基本をを守っていると一般的な実用車用「3段変速機」のギア比は「帯に短しタスキに流し」で非常に中途半端なギアレシオ設定となっている場合が多く、中途半端な3段変速機よりは「ママチャリ」のほうがある程度の坂道までは楽!という事で関東在住の小生の友人は連休などに「利根川」や「荒川」べりを缶ビール携帯で「ママチャリロングツーリング」をして楽しんでいるそうです。

そこまで「ママチャリ」に拘りませんが、確かに「3段変速機」では極端なギア比で平地でも「2速」では、ママチャリよりも低速寄りでまどろっこしいし、3速(Top)では少し重いし、また関東平野に多い緩い登坂では「1速ロー」ではせわしないし、きつい登坂では間に合わない!といった風に非常に「真泥こしい」思いをさせられた記憶があります。

その点4速トップ(ママチャリ相当)、5速オーバートップで、1速エキストラローギヤ設定のクロースレシオ設定の「内装5段変速機は」ロードツアラーのようにややこしく(後輪7段xクランク2段=14段)もなく「1段低いギア」セオリーに徹することもできてまさに小生のように24㎞/h以下の一般路走行を前提としたオールランダー用途「お買い物、通勤通学、休日のサイクリング」には、絶妙のギア比設定となっています。

11速変速機は GUTS-CYCLE さんの参考価格です。

換装には専門知識が必要!

いずれの変速機もマイサイクルに実装するには、スポーク、シフター、電動変速システム Di2(11速専用)、変速ワイヤー、専用変速グリップ、などの装着部品が必要になってきます、更にリヤホイール組み立て・調整(芯出し、振れ調整等)には専用治具と"高い技術力"が必要となり個人では手に負えません!が...

行きつけのサイクルショップでパーツ手配はしてくれますが、電動アシスト自転車の場合は後述するように"違法改造"になりますので、マイチャリへの組付け調整は自己責任でdo it yourselfeという事になります。

なので、変速機本体以外に、リム、チューブ、タイヤ、とセットでリヤホイールが組みあがった状態で購入できるサイクル専門通販店、で専用シフター、シフトケーブル、もセットで購入して自己責任でdo it yourselfeという事になります!

最低限、ドライブプーリー、ローラーブレーキは自分で取り外して再度組み付けることとなりますので、専用工具も必要になります(自転車屋さんで見かける鎌状のアレ、)ので相当の覚悟と経験が必要です。

更には、5速と8速は問題なさそうですが11速ではハブ自体の幅も異なりますので、アルベルトではクランク側のプーリーと"芯ずれ"を起こして上手く取り付け出来ない事態も考えられます。

ですが、小生は来年度には8速にリニューアルつもりです、こうご期待!

★第3節 厳重注意!パーツ交換は違法行為となります!

たとえ,軽車両(自転車)であっても一般公道を走る乗り物は"道路交通法"で規制されています。

制動装置(ブレーキ)のパーツ交換は違法行為となります!

マスコミなどでたまに取り上げられますが、例えば前後(特に後輪)ブレーキが装着されていないピストサイクル、は完全に違法なので、交通安全週間などの時には、都市部で一斉取り締まりが行われていて路上を走っているのを発見されると"罰金"処分になることはよくご存じのはず?

夜間、前照灯を付けづに無灯火で路上走行しても同様に"罰金"処分です!

さらに電動アシストつきの自転車は

補助動力付きの特殊軽車両として"1車種ごとに製造(型式)申請"を行って特別に公道走行を許可された車両なので。

ハンドル&ステムなどの操舵関係、クランク・ドリブンギア・変速ギア・などの駆動装置の変更は違法改造!

厳密に言えばたとえ、ハンドルグリップでも、サドルでも、タイヤ交換でも純正品以外の使用は禁止されています!

高出力構内専用電動バイクは道交法違反!

なので、方向指示器、ストップランプ、警鐘器具(ブザー)、バックミラー等一切装備されていない無認可の高出力モーターを搭載した"構内専用電動バイク"を一般公道で使用すると"道交法違反で"検挙され、おまけに原付免許がない場合は"無免許運転"現行犯で逮捕されることもあるわけです!

これと同じで、"不法改造"が発覚した場合には"道交法違反車両"として取り締まりの対象になるわけです!

但し、同じようなシリーズ車両が数多く出回っているので、ハンドルを交換した程度では、"止められる"ことはほぼありません。

違法改造車は盗難保険の対象外!

しかし万が一盗難にあった場合、盗難保険の対象外(規約違反)となりますし、事故に巻き込まれた場合も「相手さんの強賠保険・任意保険」の対象外となり、結果民事に訴えない限り「十分な補償」は受けられません。

以上のことを十分認識したうえで、「部品交換は自己責任の下にdo it yourselfe」で...

尚、一般の自転車屋さんでは、販売店契約解除行政処分対象となるために、部品販売はしてくれても"取り付け改造"は行ってくれません!


 

公開:2020年4月17日
更新:2024年3月12日

投稿者:デジタヌ


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