狸穴ジャーナル・別冊『音動楽人(みゅーたんと)』

連載《ブリジストン・アルベルトe 電動アシスト自転車長期レポート》ー第2回ー

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ブリジストン・アルベルトe ファーストインプレッション

今回新たに「小生の専属ヘルパー!」となってくれたアルベルトe君ですが、購入数日間でかなりの距離を走りこんでみたので?「長期使用レポート」第一報として公開することにしました。

購入当日はほぼ平坦なほとんど起伏のない近所を、"フル充電・満タン"状態で軽く18㎞程流してみました。

★第1節 平坦部走行でも発電回生するeneroopⅡシステム

eneroopⅡの新機能

電池保護(過充電防止)のために電池残量90%以下になるまで動作しない

発電ブレーキ電力回生(減速補助)システムは、電池保護(過充電防止)のために電池残量90%以下になるまでは作動しません!

発電ブレーキ(減速補助)について

したがって関東平野?などの一般的な丘陵地帯等では後述するバランスモードでの実用燃費?0.95Km/1%をかけると9.5km程度走行しないと残量は90%以下にならないのでこの間は機械ブレーキのお世話になることになります。

8~12㎞km/h以上24~40㎞/h以下の時 平坦部でも電力回生できるeneroopⅡシステム

平坦部でペダルをこぐ「自転車操業?」をやめると"電力回生(発電ブレーキ)"が効き出して、自動的(半強制的!)に10㎞/h程度未満の速度に減速します!

初代エネループとの比較

小生の愛用していた初代エネループとは異なり自転車操業?(漕ぐことの)をやめると下り坂でもないのに「エンジンブレーキ(減速補助)」が働く仕組みになっています!(但し、平坦部であれば、一度クランクを逆回転させるとキャンセルできます!)。

カタログ上では24km /h以上ではバッテリー保護のために「減速補助が働かない」のは初代同様ですが、24㎞/h以下で流している?ときには軽くブレーキングしたのと同じぐらいの減速(※3)はします。

参※3)回生ブレーキの"効き"は強・弱2段階に設定でき、出荷時は弱設定となっていました。

第3報以降は"強設定"に変更したところSANYO車当時と同じ程度まで効くようになりました。

また上限速度はバッテリー残容量で変化して24~40Km/hの間で変化します。

後輪ブレーキ使用時の電力回生

後輪ブレーキレバーを握ると、10㎞/h以下の速度であっても停止(0㎞/h)まで前輪の発電ブレーキが有効となります。(但し再充電は行われていません!)

初代SANYOエネループではほとんどの緩い下り勾配では手動ブレーキを必要としませんでした!が、...
前途したように工場出荷状態の弱設定のままの"発電ブレーキ"の効きでは「オリジナルの初代SANYO エネループ」よりは効きが甘い感じでした。

但しこれは工場出荷時のイニシャル設定のお話で、「2段階に設定できるエンジンブレーキ」が弱設定になっていたためで、試乗後に"強設定"に変更してみましたところ、初代と同じ程度になりました。

(したがって、電池残量90%以下でさえあれば回生ブレーキ強モード(※3)にしておけば、信号や・踏切では前輪ブレーキを使用しなくてもほぼ後輪ブレーキだけで停止できます。

2日目 坂道含む中距離・サイクリング

翌日は、子供のころによく行った「河内長野の観心寺さん」迄片道19㎞往復38㎞の中距離・サイクリング?に挑戦してみました。

出発点の自宅は標高22.5m、途中標高97.3mの地点から標高199.8m迄一気に駆け上がる約2㎞続く峠越えがあり、目的地の観心寺(駐輪場)は若干下った標高192.3mの地点となっています。

行きは「横着こいてほとんどPowerMode」

行きは緩い登りの連続なので「横着こいてほとんどPowerMode」で、帰りは下り主体なのでバランスモードで走行しました。

観心寺到着時点で電池残量70%、帰着時で60%!と体重90Kgの巨漢?の小生をここまで連れて来てくれたのはご立派!

軽い峠?を含む往復38㎞で電池容量40%を消費したわけで、トータル燃費?は0.95Km/1%。

10%まではアシスト走行可能(90%は使用可能)なので、0.95X90%≒85㎞!は走行可能という事になります!

この程度?(標高差200m程度)の起伏であれば、非常にうまく電力回生が働き、起伏の大きい関東平野?でも日常この程度の値(アシスト走行距離)は可能だと思われます。

つまり毎日、お買い物や通勤で駅前まで往復4~5Kmであれば、毎日充電しなくても週に1度程度の充電で事足りるでしょう!

3日目 峠道に挑戦

3日目は、これも桜の名所奈良県「當麻寺(たいまでら)」迄往復30.3kmのロングサイクリング?に挑戦してみました。

往路は穴虫峠を通る片道13.7㎞で途中標高55.3mの地点から標高140.6mの穴虫峠まで2.1㎞の登坂(標高差85.3m)が続き、その後も多少の起伏が続き、目的地當麻寺(山門)の標高は91.6m。

帰路は竹内峠標高288.4mに挑戦したが...

帰路は標高288.4mの竹内峠に挑戦しましたが"峠"まであとわずか400mの距離を残した標高190mの地点で小生がダウン!(この時点でのバッテリー残量は60%)そこからは自転車を押しながら「峠道を登ることに...」(後日判明しましたが、モーターの過熱が原因でアシスト不能?状態になるようです。)

但しSumit(峠)から標高33.6mの麓の飛鳥地区までは、道のりにして約5.4km(標高差約255m)の区間は長い下り坂でした。

つまり20Km/h以下の回生速度でゆっくり下ったおかげで帰宅時の残量はまだ55%もありました!

という事は、この程度の峠越え(峠2つ)のサイクリングでも 30.3km÷45%≒0.67㎞/1%という結果です。

アシスト走行可能限度を10%とすると90%x0.67km≒61㎞!はアシスト走行可能という事になります!

この程度?(標高差200m程度)の起伏であれば、非常にうまく電力回生が働き、起伏の大きい関東平野?でもこの値(アシスト距離)は出ると思われます。

例えば、二子玉(標高7m)あたりにお住まいの方が、日曜祝日に狭山湖(標高120m)まで多摩川べりのルートで往復約70㎞(標高差124m)を余裕でサイクリングできることになります。

★第2節 東海道10日間サイクリング計画の可能性は?

これなら小生でも「現在計画中の東海道10日間サイクリング」も夢ではなくなってきました...?

問題は天下の剣箱根峠越え

三島市内から小田原駅までの自転車走行可能な旧東海道ルート約38.1㎞(通行量の少ない県道723号と旧国道1号区間)は途中箱根峠までの約18.1㎞区間が登りで小田原市街地迄残り約20kmのほとんどは下り坂となりますが...

三島警察→箱根間約18.1km(一部県道181号旧東海道区間含むの)区間では標高差が約800m以上!もあり平均勾配4.4%、50㎞/h速度規制区間では最急勾配9%(5°8′)の区間もあります。

後日に同様の国道310号千早峠(標高633m)越えの試験結果で、観心寺P→千早峠間9.9㎞の平均燃費は、消費容量(60%-15%)でつまり0.28㎞/1%(※5)

峠区間の航続距離は0.28㎞/1% x90%(アシスト走行使用可能容量)=25.7kmですから。

箱根チャレンジまでに、体重を70kg台まで落として20kgの旅支度カーゴを積載できたとしても...

パワーモードでは箱根峠でアシスト可能限度の10%程度までバッテリー容量が低下するでしょうから、三島の宿を出立して小田原市街地どころか箱根峠(標高845m)迄たどり着くのも難しいかもしれません?

参※5)当サイト関連記事 標高633m千早峠(金剛トンネル)周遊はこちら。


 

公開:2020年4月17日
更新:2024年3月12日

投稿者:デジタヌ


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