音動楽人(みゅーたんと)

孔雀を鳴かす指揮者は...《オーディオ的CDナビ》コダーイ作曲ハンガリー民謡『孔雀』の主題による変奏曲

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ハンガリーの作曲家コダーイの作品といえば「オペラから抜粋した「ハーリヤーノシュ組曲」や、ガランタ舞曲が有名ですが、実は

欧米ではハンガリー民謡『孔雀』の主題による変奏曲 のほうが昔から知られているようで、大指揮者による数々の名録音も残されています。

意外と泥臭くなくあっさりした?ケルテス盤

ロンドン交響楽団 1964年DECCA新譜

後述するショルティ盤とは好対照?で荒々しいというか土俗的というかシベリウスのフィンランディアにも通ずる「抑圧された民衆の怒り?」のような面が強調された演奏となっています。

ケルテスに期待する「力強さ」はありますが「ハーリヤーノシュ」で聞かせてくれた「哀愁」はあまり感じさせません。

という事でこの曲に限っては次の「ショルティー」盤が一番好きです。

ゲオルグ・ショルティー盤

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1997年DECCA新譜

ショルティー、V.P.O.、DECCAの組み合わせといえば有名な「リング」のように「衝立を立てまくり」on Micでパート明瞭度を前面に押し出した録音を連想しますが、

この録音は全体にOff Mic設定で「ゾフィエンザールの豊かな響き」をうまくとらえた名録音の一つで、録音セッションというよりは「ライブ録音」に近い録音です。

出足から、ぞくぞくさせられる「ウィーン・フィル」の響きで...

「オーボエ」のソロによる主題など何とも言えない哀愁を帯びたフレージングで何度聞いても思わず「涙ぐんでしまいます!」

それでいてエレガントで節度を保っているのはさすが!

金管の(音の)アタックも柔らかめで、全体に抑制のきいた抑え気味の演奏で、それでいて「心にしみわたる」演奏です。

クライマックスの盛り上げ方は「ショルティ一流」で、音楽の流れを計算しつくした一気呵成ぶりは息をつかせぬ心地よさ!

それでいて、野暮ったさは全くなし!

オーストリー・ハンガリー帝国の伝統を受け継ぐ「ウィーンフィル」の歌心?がこの曲には一番ぴったりしているようです。

エーリヒ・ラインスドルフ 盤

残念ながら現在は杯盤となています。

Erich Leinsdorfは 1912年2月4日にオーストリアで生まれ 1942年にアメリカ人となり1993年9月11日に亡くなった指揮者です。

1962年にシャルル・ミュンシュからボストン交響楽団の音楽監督を引き継ぎ1969年に辞任しています。

ボストン響はその後ウィリアム・スタインバーグを後任に迎えその後はみなさんご存じの通り(1973年 - 2002年)の長きにわたりマエストロ小澤征爾が音楽監督を務めました。

もめ事を起こすことで有名だった人でもありますが、ボストン響を世界レベルまで引き上げた功労者の一人であることは舞がいないでしょう。

この盤も、ゲオルグ・ショルティー盤が出るまでは「極めつけのレコード」であったのは事実でしょう。

シャルル・デュトワ盤

モントリオール交響楽団 1994年DECCA新譜 

デジタル録音の良さを堪能するには、シャルル・デュトワ盤も聞き逃せない1枚です。

但しショルティ盤同様に、Bass補正は必須で25Hz(32Hz)+6dBアップはお忘れなく。


 

公開:2020年3月10日
更新:2020年3月10日

投稿者:デジタヌ

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