狸穴ジャーナル・別冊『音楽便利帳』

メソッド解読術《 ホルンの奏法 と習得術 》その2 "舌づかい"がすべてを決める! 

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メソッドにはタンキングと言う記述用語があり、たいていの教則本の音符の下にはtuあるいはdu、kuなどと表記されていてアタック(発音開始)の方法を指していると理解されている方が多いようだが、実はアタックに続く「音程」「イントネーション」「音のリリース(終わり)」まで及ぶ「発音全てに関わる舌の使い方」つまり管楽器奏法の根幹を指す用語である。

1)アタック、ホールド、リリースに関するタンキング(舌づかい)

西欧圏では母音の発音がローマ字発音とは異なっていることに注意が必要!
メソッドの基本タンキングでtuとかあるいはdu、kuなどと表記されているが、これを
ローマ字読みでdu,TU.Kuと発音してはならない!

むしろローマ字表記に置きかえ、Ta,Da,Kaつまり、日本語の発音で、タ、ダ、カと発音する。
このことは、かなり重要である。

なぜなら、西欧圏では、TU.の子音は無声音に近く、日本語のように、ハッキリ発音しないからである。
反対に日本語では"U"母音は"ウ"となり喉を詰まらせてしまう。

美しい"アタック"と"リリース"に欠かせない条件。"喉を詰まらせ無いこと"に結びつくからである。

2)音程を作るためのタンキング(舌づかい)

音程には"息のスピード"が重要だといわれている、
高い音は"速い息"低い音は"遅い息"を意識すると"唇"はあまり気にしなくてもよい、むしろ忘れているぐらいの法が良い結果をもたらす。

唇は単に振動する発音体(振動子)であり。息の通るアパチュアー(開口部)さえ空いていれば、マウスピースに軽く触れているだけで自然に振動する。

とかく話題にされる"アンブシュアー"ではあるが、しいて注意事項をあげるなら、「全音域で同じアンブシュアーを保てるように心がけなさい」ぐらいである。

今回の内容が"一目瞭然"で納得出来る画像として、ベルリンフィルのホルン奏者の
Sarah Willis´sさんがMRIを使って色々な種類の"タンキング"の数々を実践紹介しているYouTube画像を紹介しておく。

公開:2017年3月12日
更新:2018年12月15日

投稿者:デジタヌ


参考書を読むべし!《 ホルンの奏法 と習得術 》その1 "言い伝え"と"迷信"には理論で対抗しろ! TOP舌づかい実践法《 ホルンの奏法 と習得術 》TANUKINGU 方とは? 


 

 

 



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