狸穴ジャーナル別冊『音楽便利帳』

キリギリスライフは続くよどこまでも?

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さて、ミチャポンのラッパ(コルネット)が到着してから、狸穴家のキリギリスライフはどうなったのか?

...

当然エスカレートしている。

聴くのにプラスして、ラッパという新しいアイテムが手に入ったわけで、エスカレートしない訳がない。


新しいコルネットの小ぶりなケースは、楽器部屋と化した客間にホルンのでかいケースと並んで「親子だよん」という感じで鎮座している。


さて、各人のキリギリスぶりを見てみよう
(あら、他人事みたい)



●== ミチャポンの場合 ==


ミチャポンの朝はフンメルのトランペット協奏曲の第三楽章で始まる。

ミチャポンの部屋の隣の部屋、すなわち茶の間で前述の曲をちょっと大きめの音量でかけると3分たたないうちにミチャポンが起きてくる。

1週間ほど前、はじめにそれをしだたのは私だが、次からミチャポンがリクエストしだした。

「明日もフンメルで起こして!」

と...

寝るときは...、フンメルのトランペット協奏曲(ウィントン・マルサリスの)に加え、藤山一郎の「丘を越えて」を聴いてから寝る。

あーあ、変なガキになっちゃって...


さて、そんなミチャポンの日常はラッパ(コルネット)が到着してから若干変化が生じている。

保育所から帰る時間が4時きっちりになった。

というのは、ラッパの練習をするためである。

本格的な練習はタヌキがいる日だけだが、音くらい毎日出しておいた方が良いと、タヌキが持っていた移調ができるヤマハハーモニーディレクターなるキーボードを使って30分だけ音合わせしながら音だしの練習をしている。



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といっても さっくり音階が出せるわけもなく、すぐ飽きるかと思ったら意外に飽きない。


たまにうまいことラッパらしい音が出るとそれだけで嬉しいようである。


しかし...


歌もあまり大きな声では歌わないミチャポンにとって最初のハードルは大きく息を吐くことだった。


で...ここでなぜか登場してしまうのが田谷力三(大正期の浅草オペラのスター)の「ベアトリ姉ちゃん」という歌曲。


(興味がある方は「田谷力三」でググってみて...すぐ出てくるはず)


何とも調子の良い歌なのであるが、「...うたはペロペロペン...」という、さびのところ?で私が声を張り上げるとミチャポンも一緒になって「ペロペロペン」と声を張り上げ、笑い転げるという惨状?


どこがラッパの練習なんだという話はあるが、笑って緊張がとれたのが良かったのか、腹から息を出すことが良かったのか、ともかく、大きな息が出るようになってラッパの音も頼りなさがなくなってきた。


(声張り上げたせいで2日ほど私は腹筋が痛かったが、まあ、それはよしとしよう)


やり始めて3週間弱、今日は「ドレミファ」まで音が出るようになった。


というところでミチャポンのキリギリスライフは昭和・大正の懐メロ渦巻くいかれた雰囲気の中、当分続きそうなのである。


●== 狸穴猫の場合 ==


3つしかピストンがなくてどうやっていろんな音が出せるんだ?いったいどんな楽器なんだ?と、若干の興味がわき、狸穴猫もミチャポンと一緒にラッパにトライの今日この頃である。


現状、やっとこさ1オクターブ出るか出ないか?というところ。


当座の目標は「ラジオ体操の歌」を吹くことに設定してある。


それに加え、ミチャポンをおちょくるついでに大声張り上げて歌うことに快感を感じてしまった私は、懐メロあさりに加え、サンタルチア・オーソレミオなど、カンツォーネナンバーの歌詞漁りなどをしている。


腹の底から出す大きな声で歌うのは非常に気分がよい。(健康にも良さそうだ)


ちょっとやそっとの声では近所迷惑にならない家で本当に良かった!!


しかし...


「声張り上げて歌っている時に宅急便が来たらどうするんだ?どん引きだぜ」


というヒイロの冷ややかな台詞が背後から...。

あああ...



●== デジタヌの場合 ==


デジタヌはデジタヌとて、やはりキリギリスライフをしている。


休日はコルネットとホルンをとっかえひっかえしながら、一日中吹きまくり~。


さらに、伴奏が欲しいと、DTMに手を出そうとしている。


なるほど、最近の譜面作成ソフトは良くできたもんで、電子化された譜面があれば自動演奏してくれる。


譜面の電子化も巷にたくさん出回っているMIDIデータから直接変換可能なので便利になったもんだ。


簡易伴奏ならこれで十分だ。
特にピアノはリアルだしなあ。


ってなわけで、入力のためのMIDIキーボードとMIDI音源(なぜそんなものがある!といいたいが)をパソコンに接続し、フリーのMIDIデータあさりをしている。


問題は今ある譜面作成ソフトが古すぎて使い物にならないことだけだ。

で...

準備万端調えて、来月は最新の譜面作成ソフトを購入しようと虎視眈々と3月12日の発売日を待っているタヌキなのである。


さらに!


「やっぱりみーちゃんと練習するのにトランペットもう一本必要!」と主張。



予算がない!



ある訳ない!




そう私(狸穴猫)が主張するのは目に見えている


そんなことはタヌキにも当然わかっている。


そこで、タヌキは考えた。


持っている4本のホルンのうち、使ってない2本のホルンをオークションで売り飛ばして、もう一本トランペットを買おうと言い出したのだ。


まあ、いいけどねえ...。


やはり元祖キリギリスなタヌキなのであった。


●== ヒイロ(息子、19才)の場合 ==


キリギリスライフに唯一参加していなかったヒイロも、ここに来てミチャポンのコルネットが気になるのか、ミチャポンが練習中休んでいる間に、ひょいと取り上げ吹いてみること数回。


当然音は出ない。

すごすごと部屋に戻ること数回。


だが、今朝、ちょっと試しに口の形を教えてから吹かせてみたら...なんと「ソ」の音が出たじゃないか。


喘息とはいえ、若いだけあって肺活量あるからなあ...。


ま、奴の場合は音が出たところで終止符かもしれないが、とりあえずキリギリスライフ初参加のヒイロだった。



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とまあ、そんなこんなでわが家のキリギリスライフは各人各様、エスカレートしながら続いている。


とりあえず、家の中で楽しめるのでやたら出かけるよりも安上がりかもしれない...などと、つい家計上のことを考えてしまう狸穴猫だったりもするのであった。

 

 

公開:2010年4月 4日
更新:2015年4月21日

投稿者:狸穴猫


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