狸穴ジャーナル・別冊『音楽便利帳』

Cello&Coo

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"手の込んだ作りと、高級感のある仕上がり"で評判のCello&Cooは マルカートや Jマイケル同様、ファブレス(生産ラインを持たない)"ブランド"である。管楽器全般にわたる製品群は前出の各ブランドと変わらない。

木管楽器は、経年変化を考慮して、マルカート同様、"エボナイト"を使用し、品質の均一化及び工作精度の安定を図っている。

※日本の気候では、"木"は保管が難しく、割れたり、ひずんだりしやすい、また材質による影響が出やすく、高精度のNCトランスファーマシンでトーンホールの加工精度を厳密に保っても、"音程"がばらつきやすい。
また、とかく中国製の木質楽器は、"経年歪みがでやすい"。これは、"原木を枯らす"工程を省いている場合が多く、"生木"状態で加工してしまう工場が多いからだと思われる。

Cello&Cooは製造ラインを持たない工房であるが、他のブランドと異なり長年管楽器の修理に携わってきたので、工作設備(機械)は充実している。

また、他のブランドに多い貿易商(楽器ブローカー)に製造委託先の管理をまかせきり、"ラフな受け入れ基準と最低限の受け入れ検査"のみで済ますことなく、工房入荷後、1本1本入念に、最終調整を行い、納得の行く製品だけを出荷する姿勢を貫いている。

但し、他のファブレスブランド同様、製品企画に関する"リクエストは製造元に通し難い様"で、良く言えば"提案型"?の"中華管楽器シンジケート"(中華企業集団)の代理人に押し切られて、彼ら華僑の巧みな"抱き合わせ商法"に屈し不本意な製品も"押しつけられて"いる様なところも見受けられる。

今後の課題としては、"安物"に拘らず"受注生産の高級管楽器"をラインナップに加えてユーザーの顧客満足度を上げること。
それには、委託先(調達先)を中華シンジケート1本に絞るのではなく、広く世界に目を向け旧共産圏の東欧諸国あたりにも拡げ、"高級管楽器"の分野でも国内市場に参入できるかにかかっているように感じる、そうすれば中華シンジケート側との力関係にも有利に働くと思うのだが。

公開:2011年4月15日
更新:2015年4月21日

投稿者:狸穴猫


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