W・マルサリス 《 Virtuosos Navi 》 ザ・ロンドン・コンサート《 アルバムNavi 》 本物のフンメルトランペット協奏曲その2
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有名なフンメルのトランペット協奏曲は1803年 ハイドンのトランペット協奏曲同様、名手アントン・ヴァイディンガーが発明した有鍵トランペットのために作曲された。原調はホ長調である。
現在一般的に使用されているB♭のバルブトランペットで演奏しようとするとシャープが6つ つまりシの音(実音B)以外全てにシャープがつくことになる。
そこで現在では半音下げて変ホ調(♭3つinB♭では♭1つ)で演奏されることが一般的になった。
で...この半音の演奏効果は?
これが、"一聴瞭然?"というか"百見は一聴にしかず?"というか、唖然とされるほどの違いである。
例えば、同じ指揮者、同じ演奏団体でレコーディングされているウィントン・マルサリスの二つの演奏で聞き比べて見れば、その差は歴然。
ブリリアントなマルサリスのトランペットの音色がより一層際だち、軽快でいてしかも艶っぽい演奏を聴かせてくれる。
R・レッパードが何ともいえぬ良い表情で楽しそうに指揮をしていた訳が、珍しい"原調による演奏"にあったのではないかと、思わず納得してしまったしだいである。
という訳で、マルサリス以外に原調で演奏されている現在入手可能なCDを探してみたが残念ながら一つも見あたらなかった。
という訳で、トランペットを勉強している人ならマルサリスのロンドンコンサート盤を一度聞くべし(日本音楽コンクールのお偉い先生方もしかり!)
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公開:2010年6月15日
更新:2020年12月 9日
投稿者:デジタヌ
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