狸穴ジャーナル・別冊『音楽便利帳』

ラデク・バボラークさん 《 Virtuosos Navi 》 ホルン奏者

,

ラデク・バボラークのプロフィール

ラデク・バボラークと言えばはメランコリー!とにかくシルキーというかクリーミーというかとろけてしまいそうな彼の音色に包まれたら彼の故郷ボヘミアへの切ないほどの彼の郷愁を感じてしまう。

2012年のYhoo知恵袋に...

「ホルン奏者のラデク・バボラークさんは、なぜブルリンフィルをやめたのですか?」という質問が掲載され「ベストアンサーに選ばれた回答?」がいい加減極まりないので「ムカ~!」ときたことを思い出した。

Wikipediaでもないのでまあいいか?レヴェルであったが、それにしてもひどい内容(インタビューに基づいていない憶測だらけのいい加減な内容)であったので改めて、それなりに納得のいく回答をしてみたいと思う。

BPO(ホルンセクション)とのソノリティーの違い

まず挙げられるのは「浮いてしまった音色?」。

ヨーロッパのオペラハウスピット系団体とアメリカンコンサートホール系団体との違い

ご存知の通り「BPOホルンセクション」に限らずヨーロッパのホルンは基本細管で「狩りのラッパ(ナチュラルホルン)」の開放音を基本としている、つまり日本の「マーチングバンド」風に「右手の平」はベルを支える程度で解放に近く、太管で「ハーフストップ」気味に「ボヘミア・アメリカン」奏法とは大きく異なる!

明るく?「角の立った音色」のヨーロピアンと、図太く(大音量)ダーク&メロウなコンサート・ハウス型

VPOホルンセクションに代表される正統「オペラハウス的」明るく?「角の立った音色」のヨーロピアンと、図太く「ダーク?で大音量が稼げ且つメロウ」なコンサート・ハウス型との違いであろう。

これは、VPO等に代表される「オペラハウスのオケピット」団体では少人数・小音量でも「派手(明確に)に聞こえる音色」が好まれ、近現代作品を得意とする機能性重視のアメリカンオケでは「大音量とダークな音色」が求められるからである。

ボヘミアン・アメリカン奏法の特徴

細萓・太管&ストップ奏法を基本とする以外にも発音(タンキング)も多少ことなり,

ヨーロピアン奏法狩りのラッパ?では、Ta,Ti,Tu,Te,Toとアタック重視のタンキングなのに対し、ボヘミアン・アメリカン奏法ではDa,Di,Du,De,DoのD行のタンキングとなり柔らかい(角の丸い)発音に言い換えれば、アタックの不明瞭な音色となる。

為にアメリカンなどの非ヨーロッパ圏のプレーヤーはヨーロッパでは苦労する(※1)

つまりメロウでダーク?なトーンであった彼は、正統「オペラハウス的(BPO)」ホルンセクションの伝統的な明るく?「角の立った音色」ではなかった!

乞われて入団した彼ではあったが、「ミュンヘンコンクール最年少優勝者」の誇りと「ボヘミアン奏法の伝統」を大事にした彼は、「異なった水」には馴染めづに「自ら退団」したのであろう。

※唯一例外的にベルリンフィルホルンセクションの、小生の大好きなサラ・ウィリス(ホルン)お姉さまは、アメリカンである!が苦労して?ベルリンフィルの音色に同化させた。(もちろん右手のひらはベルを支える程度!)

ディスコグラフィー

小生が特に好きなのが、小澤征爾、水戸室内管弦楽団とコラボしたモーツァルト:ホルン協奏曲全集

小編成アンサンブルの雰囲気が、彼の奏法とも合い作曲当時を彷彿とさせてくれ...ウーン最高!


モーツァルト:ホルン協奏曲全集 ラデク・バボラーク 小澤征爾 水戸室内管弦楽団(ライブ録音)

また彼は有名な数多くのエチュード・オーケストラスタディを録音していることでも有名。

B0046K0T9M BABORAK PLAYS ETUDES-オーケストラ・スタディ&ホルン・エチュード集-
バボラーク(ラデク)
オクタヴィアレコード 2010-11-17

by G-Tools

公開:2011年6月 3日
更新:2019年1月26日

投稿者:狸穴猫


フィリップ・ファーカスさん 《 Virtuosos Navi 》 ホルン奏者の著作ナTOPズデニェク・ティルシャルさん 《 Virtuosos Navi 》 ホルン奏者CDナビ


 

 

 



▲このページのトップに戻る
▲管楽器奏者Naviへ戻る

 

ページ先頭に戻る