タヌキがゆく(狸穴総合研究所)

公共交通事業者に課せられた2つの命題「旅客需要追従」と「旅客需要創出」

序論

阪急電鉄の創始者故小林一三氏が"日本で最初"に実践した手法「旅客需要創出」モデルとして、

需用のなかったエリアに鉄道を引っ張り、沿線に宅地を開発し、両端(終点ターミナル)に「ランドマーク」(客寄せパンダ?)を配置して、鉄道沿線住人の鉄道旅客需要を喚起する「経営手法・ビジネスモデル」は、画期的で素晴らしい発想の「ビジネスモデル」として、その後全国に広まり現代まで綿々と受け継がれています!が...。

その1 故小林一三氏が"日本全国"に広めた「都市近郊鉄道」のアグレッシブ経営セオリー 「旅客需要創出!タイプ」

アメリカ近代のインターアーバン(※1)から発想を得た「需要創出形ビジネスモデル」は、総合都市開発デベロッパーが意図的に「ビジネス街・商業施設街」を開発する手段としては、今も昔も最もすぐれた私鉄「経営セオリー」となっています!が...。

しかし大阪のような成熟期(衰退期?)を迎えた大都市では、今更「利便性を喧伝しなくても」都心部から至近にある鉄道沿線の農地の殆どはすでに「宅地化」されていて、郊外の主要駅前周辺は「商用地化」されており、周辺の幹線道路沿いには「巨大ショッピングモール」が立ち並ぶご時世となっているのも事実です。

※1、インターアーバンについてのWikipediaの解説はこちら

総合都市開発デベロッパーに様変わり

大都市の都心部にはすでに必然性のある「商業施設・商業ビル」が立ち並ぶ時代となっている現在では...。

「鉄道需要を喚起するためのターミナル施設建設」の時代ではなくて鉄道会社の資産価値を上げるために「含み資産」である所有地の有効利用不動産ビジネスつまり「総合都市開発デベロッパー」に様変わりし得います。

※1)インターアーバンについてのWikipediaの解説はこちら

その2 公営交通に多い「旅客需要追従型」

一般的には前項は「私鉄」を中心に採用されてきた「ビジネスモデル」とも言えますが、かつての国鉄を代表とする「公営交通」が担ってきたのが「旅客需要追従型」です。

東海道新幹線や東京メトロに代表されるように旅客需要の存在する「主要都市間」や「ローカルエリア間」を結び沿線住人の「日常のアクセス手段」として旅客事業を行うモデルです。

もう一方の見方をすれば、十分な利益を稼ぎ出せる路線を持つ「旅客需要追従タイプ」の代表格と目される東海道新幹線を任された「JR東海」だけに限ったことではありませんが、

関東では京浜工業地帯に路線網を持つ京急、や成田空港線で大当たりした最近の京成などにも当てはまる傾向でもあります!

鉄道事業者専心で頑張るか「旅客需要創出」タイプの総合都市開発デベロッパーに転身するかは、「民間の営利企業」としては悩ましい問題でもあるようです。

「公営企業」は「需要追従タイプ」の鉄道事業者の本道から脱線してはならない!

しかしはっきり言えるのは「公営交通」は「需要追従タイプ」の鉄道事業者の路線から脱線してはならない!ということです。

大阪市交通局の 100%子会社?の大阪メトロはこのことを肝において、地下鉄建設推進シンジケート(土建屋・民間デベロッパーども)(※2)の企てに加担しないでほしいものです!

民間の端くれ?となったからにはどうせ(新線計画を)やるぐらいなら東京メトロのように「自らがデベロッパーに転身」すべきではないでしょうか?

※参2)当サイト内関連記事 《歴史ファンタジー》大阪三郷・旧四大区に端を発する「市営モンロー主義者」達の陰謀とは?

メガロポリスではターミナル(終端駅)でなくとも繁華街は繁華街!

近代日本における「大都市の成長過程」に誕生した鉄道創生期には「鉄道旅客需要」喚起の一手段として、人々を都市に呼び入れるための客引きパンダ?施設・脇役であったにすぎない「デパートや商業施設」が今や主役となり、そこに人を取り込むために「鉄道路線を集めて」しまう手法は、

「成熟しきった大都会のターミナル」ではもはや必要なくなっています!

むしろ「1極集中を避ける」ほうが「過剰投資」や「重複投資」を避けるためにも重要となってきたのではないでしょうか!

帝都最大の「ハブタウン渋谷」をはじめ東京では...

東急東横線渋谷駅が「ターミナル(終端)からハブ(結節点ステーション)」になっても、渋谷駅周辺の「東急村の繁栄」は一向に衰えを見せていないし、

JR新宿駅はもともとからハブステーション(結節駅)でしたし、「京王新宿」がハブステーションになって以来ターミナル(終着駅)は、「小田急」と「西武」だけ!で、西武に至ってはJRと離れていて不便でハブ機能をお隣「高田馬場駅」に奪われている有様!

JR池袋駅も同様で、ターミナルになっているのは東武東上線と、西武池袋線のみ。これらすべてのJR駅は途中駅でハブステーション(乗換駅)で有りながら、東京のビッグスリーを維持し続けています!

地方都市では「旅客需要創出!」タイプは成立しずらい!

地方の中核都市を見渡すと

中京圏にある日本第4の大都市名古屋市ですら、『当分もうこれ以上「地下鉄新線」「新都市交通」の類は建設しない!』(※3)とはっきり宣言しています!

福岡市もしかりで、旅客需要のない新規路線の建設には慎重です!

※参3)当サイト関連記事 名鉄 名古屋駅 列車集中・混雑解消!の迷案?...小牧線・瀬戸線の結合案とは...はこちら。

ただし、20世紀最後の大イベント「愛知9泊」の時に会場アクセス手段として新設された「リニモ」は、地球博終了後は一時廃線の危機にさらされながらも見事地域のインフラとして復活して「長久手市」誕生に一役買いました!

ついミニ地下鉄を建設してしまった仙台市交通局と神戸市交通局?

仙台市は、環状道路網も整備され、市内への通り抜け車両を締め出せているのに、「地下鉄ビジネス」プロモートシンジケートの企てにまんまと乗り、不要路線を建設してしてしまったようで...市民からは、

『以前(仙台バスターミナル直結の路線バス網)に比べて市内中心部に出るのが面倒になった!」と不評が続出しています!

市民にとっては「point to point 」で乗り換えなしに市内中心部に出向ける「路線バス網」のほうが便利がよかったわけです!

前途したように「市内の路上'交通」はひっ迫しておらず、「空気輸送の新路線」などより「バストラム」(※4)によるトラム網充実のほうが、コストもかからずにナチュラルバリアフリーで交通弱者'にも優しくて、少子高齢化による「利用者減」にも柔軟に対応できる次世代の市内アクセス手段としては最適であったはずなのですが...。

※参4、第2節 道路拡幅整備でバス専用レーン走行タイプの都市型・BRT の可能性  はこちら。

全国にある需要に見合わなかった「公共交通利かん!・不要不急路線」のなりの果て

最近の話題では三江線を上げることが出来るでしょう!

三江線は「山陽側の広島と、山陰の江津」を結ぶ路線として戦前から計画されて、沿線の期待を背負って1975年になってやっと全通した路線でしたが...、

あまりにも、寄り道が多く、遠回りで、陰・陽連絡アクセスとしては開通当初からあまり利用されづに、近年は浜田自動車層の開通で高速バス利用が圧倒的に有利となり、三江線沿線住人でさえ、数キロ離れた高速バスストップにマイカーで出向き、パークアンドライドで広島に出かける状態が続いていました。

中京圏では、小牧市の「ピンチライナー?」(※5)が有名で「需用のない」名鉄小牧線小牧駅と桃花台ニュータウンを結んだために最初から「利用者」は無くおまけに一切バリアフリー関連設備(エレベーター・エスカレーター)のない完全「バリアフル路線」であったためにほんの僅か15年で廃線となってしまったのは有名でな話です!

※参5)当サイト関連記事 ピーチライナーが「ピンチライナー?」になって消えた訳はこちら。

「需要追従」型として立派に機能して大活躍している山万ライン!

ピンチライナーどうよう?公営事業ではありませんがニュータウンを造成した「民間デベロッパー」が住人のアクセス手段として開業させた「ユーカリが丘線」は「通勤需要」はもちろん「昼間の日常の足」として住人の「頼りになる足」として大活躍しているのも有名な話です!

若い世代の全国の交通事情に精通した経営コンサルタントの遊飛に期待

何故全国にこれほど多くの、アホな痴呆公営交通が繁茂するのか?...

彼ら「鉄道建建設プロモーションシンジケート一派」(※6)は「為政者にとって都合の良い甘い話」をでっちあげて「痴呆自治体」を食い物にしているわけです!

そんな「毒蜘蛛のネット」に引っかからないようにするには、為政者・運輸族・土建業界・鉄道関連業界とは全く関係のない独立した公正な立場の頼りになる「シンクタンク」「コンサルティング業」が現れることを期待するわけです!

※参6)当サイト関連記事 整備 新幹線 建設邁進に進路を転線?した 土建業界はこちら。

例えばスーツ君が...

鉄道にかかわらず、陸海空路を使い「全国をつぶさに見て回ている」全国の交通網交通事情にたけた「Youtuber」である「スーツ君」あたりが「大学で学んだ経営工学」と自らの足で稼いだ「実態調査結果」に基づいて「公共交通コンサルタント業」を本業のYoutuberタレントの副業?として起業してくれれば...。

 

公開:2019年12月19日
更新:2019年12月19日

投稿者:デジタヌ

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