タヌキがゆく《狸穴総研機関誌・狸穴ジャーナル》

耐震強度偽装問題《 天声狸語2006 》

※<本記事は03/19/2006 に旧サイトで初稿公開したレビューのお引っ越し記事です>

とても、専門家の言葉とは思えない

昨夜、あるテレビ番組を見ていて、ゲスト出演の建築家、安藤氏の発言に驚いた。

耐震強度偽装問題にかんして。

「鉄筋を減らしても、建設コストには余り響かない。」

「というのは、本体工事以外に内装、やその他の付帯設備工事に相当費用がかかるから。」

「コンピューターソフト万能に問題があるのでは?」

「ユーザーはそこに気がつかなかったのでは?」

というような内容の発言だった。

とても安藤氏の言葉とは思えないような発言だった。

安藤氏に建設費の積算(見積もり)や、"工法管理(現場仕事)"の知識があれば、こんな発言はしなかったと思う。

安藤氏は机にしがみつくだけで、現場仕事をまったく知らない!?

のではないか?とさえ思えた。

あれだけ高名な建築家なのだから、モット慎重に発言して欲しかった。

※実際は現場経験豊富な大工さんからたたき上げた方です。それだけに怖い...

ヒューザー小嶋社長、創建、木村建設3者の本音

『儲けるために、内装、外装には費用をかけ、中身はキャシャでもいいから、見栄えのする?"張りぼてマンション"を造りたかった。』

要するに

『見栄えさえよいければ、無知な客どもは面白いように引っ掛かる!

だから、本体工事は徹底的に、手を抜いた!,,,,,』

まあこんな所だろう!

元建設関係者の筆者は、建設コストに関わる大きなファクターは人工(ニンク)費、建設機材の賃料、電気代.....、いわゆる現場運営の諸費であり、またこれらの費用は表(購入者)には出にくく、出しにくい為、見積上は材料費に含めてしまっている場合が多い、等を知っている。

つまりコスト削減の特効薬は"工期短縮"以外に考えられない! したがって、工期短縮のために名目上の材料費の圧縮、つまり鉄筋の本数減らしをやるわけである。『コスト削減の要は工期短縮に尽きる』

というやつである。

<鉄筋とは異形丸棒を加工したものである、>

"鉄筋屋"の仕事は工場での裁断・曲げ加工・現場での組み立てまでが含まれる。

鉄筋コンクリート製の柱や梁は例えば鉄筋16本が必要ならそれだけの鉄筋がバラバラにならないように現場で柱や梁一本毎に"口"型の鉄筋製の"枠金"で固定し"籠状"に仕上げる。

この作業は熟練した"鉄筋職人"が柱・梁ごとにそれぞれの鉄筋を"枠金"一カ所毎に鉄筋のとの交点16カ所全部を"番線(鉄線)で結び"籠を作る、

そして"型枠屋"の職人が型枠を設置しコンクリートを打設する、この作業を1フロアー毎に繰り返しすべての階を仕上げる。

鉄筋が少なければ"引っかかる?"物が少ないのでコンクリートの流し込みも楽に行え作業はドンドンはかどる?

実は小生数年前ある全国チェーンの有名電気店の店舗建設に立ち会ったことがあった、このとき工期厳守(工期短縮?)のため鉄筋組み立ての際"所長判断"で鉄筋を間引きし残った大量の鉄筋を"地中に埋めた"のを目撃している。

説明が長くなったが、つまり鉄筋が少なくなればなるほど鉄筋設置に関する"工数"すなわち"工場加工"や"現場作業"が少なくなり大幅な工賃削減・工期短縮が可能となる、従って"劇的にコストダウン"が可能となる。

今回は柱と梁に話題が集中しているが、実は"加重"(備品、家具、ピアノ、住人の体重?等)を直接支え梁→柱と加重を伝える"床"にも重大な手抜きがあるのでは?,,,と筆者は睨んでいる。

使用した生コンもさだかで無いからである、筆者は"設計図"どおりの"強度"の生コンを使ってないのではないかと疑っている。

生コンに水を大量に添加し"流動性"を高めて作業性をよくするのである。

業界用語でイワユル、"シャブコン"というやつである、これが固まると必要以上に水分が添加された箇所は業界用語で"ジャンカー"すなわち"虫食い状態"となる、強度は"軽石"並みフツーの家庭用ハンマーで何なく砕ける!

あなたの貴方のお宅の「壁という壁」「柱という柱」床・天井、周囲すべてがこの状態だとしたらアアコワ~!

最悪{ピアノ等の重量物を運び入れると"床が抜ける"大事故が発生するかも知れない!} ちなみにご自宅・マンションに不安を感じておられる方は、全国にある総合建物診断コンクリート診断をしている専門の"検査会社"に管理組合などを通じて建物の健康診断"を依頼してみてはい かがだろうか?{例えばhttp://www.just-ltd.co.jp/} -

追伸、一連の報道では一方的に業者側に責任を押し付け住人側は"被害者"ということになっているが、「安物買いの銭失い」の典型だとも思う。

気に入らなければ買わなかったはずであり「他の物件に比べて明らか"相場'より安いというのは、何か裏があるのでは?」とは思わなかったのか?

今後購入者の方々もある程度の防衛・予備知識を持つべきだしまた必 要だと思う。

そこで一般の"消費者"としてコンナ"映画のセット"みたいな"マヤカシ物"を買いたくなければ以下のことに留意すべし!

※工期をよく調べてから契約セヨ!

<整地して、"基礎工事"を始めてから、完成までどれ位の工期がかかったか?> 3階立ての軽量鉄骨賃貸ならともかくも、"ジョーシキ的"に8階立て以上の鉄筋コンクリート分譲マンションが4,5ヶ月で完成する訳がない! 一般的には8ヶ月以上大規模なマンションなら1年以上はかかるはずである。

事実これも小生が関係した大手H工務店が建設した戸田市の某分譲マンションは基礎工事から完成まで1年以上を要していた。

<最後に、これから"一戸建てマイホーム"を購入しようと思っている貴方に> 元建築関係者として一言。

"手抜き工事"が怖いなら建売でも建築途 中で一度ぐらいは見学に行く、建売以外の注文住宅ならなおさらでせめて"棟上"ぐらいは確認をかねてお祝いしなさい!

そしてできれば毎日3時のお茶とおやつぐらいは届けに行きなさい。「完成まで一度も見に来ない客の家なんか......!」

ショージキ.ソー思いました!ハイ。

 

公開:2006年3月19日
更新:2020年12月 8日

投稿者:デジタヌ

【レビュー2006】  耐震強度偽装問題 その2-2TOP "Mホーム"は手抜きのオンパレード《 天声狸語2006 》 


 

 



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