旅するタヌキ 

テアトロ・ジーリオ・ショウワ  ー日本 のオペラハウスガイドシリーズ 第7回

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テアトロ・ジーリオ・ショウワ

昭和音楽大学南校舎にある同学ご自慢の総合舞台芸術センター。

1,367席の多目的ホールと 359席のコンサートホールを併せ持つ施設。

テアトロ・ジーリオ・ショウワのあらまし

昭和音楽大学南校舎にある多目的ホール。

レジデントオーケストラとして「卒業生と教官」によるプロオーケストラ「テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ

を要しており、オペラ、バレエ、ミュージカルなどのエンターテイメント自主公演と積極的に取り組んでいる。

大阪音楽大学同様オペラハウスを標榜しているが、建物設備は一般のプロセニアム型式多目的ホール。

余り大がかりな「グランドオペラ」の開催は考えておらず、ヨーロッパの田舎町によくある小さなオペラハウスの趣で、小規模なサロンオペラを得意としている。

又同大学は「オペラ研究所」も併設しており、オペラハウスの「総支配人」の養成講座開設のための資料収集・研究の地道な活動も続けており、更に「バレエ研究所」を設置、学部にバレエ講座も設けており、日本に総合舞台芸術であるオペラを根付かせる為の地道な人材養成活動を行っている

テアトロ・ジーリオ・ショウワがお得意のジャンル

学校行事、オペラは勿論、オーケストラコンサート、バレエ、等の自主公演に加え在京オペラ団などにも貸し出されている。

ユリホールがお得意のジャンル

、学内外のコンクール、各種公開レッスンなどの開催場所として使われ一般アーティストへの貸し出しも行われておりリサイタルや室内楽のコンサート等が開催されている。

テアトロ・ジーリオ・ショウワの公式Webサイト&公演チケット情報

http://www.tosei-showa-music.ac.jp/guide/campus/giglio.html

テアトロ・ジーリオ・ショウワで催されるコンサート情報。

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

ユリホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

テアトロ・ジーリオ・ショウワへのアクセス

所在地 神奈川県川崎市麻生区上麻生1-11-1

最寄り駅 小田急新百合ヶ丘駅より徒歩4分

施設面から見たホールの特色

詳しくはこちら公式ページ)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

テアトロ・ジーリオ・ショウワ

1スロープフロアー、2バルコニーの3層構造の馬蹄形多目的ホール。

天井の高いデザインで各バルコニーの軒高さは十分確保されている。

ホール周辺壁面は建設年度にしては流行遅れのショットブラスト仕上げの石材パネルを貼り付けた表装。

オーケストラピット周辺のプロセニアムから繋がる壁面は大きく湾曲した打ち放しコンクリートの垂直壁。

オーケストラピット側壁に対応するように、プロセニアム前縁から続く大きな天井反響板を備えている。

天井はフツーのアクリルエマルションペイント仕上げプラスターボード(※1)のプレーンな反響板。

全体としては、天井の高い「巨大エコールーム(※2)」仕様のデザインで公演・演劇には不向きな多目的ホールであると言えよう。

ユリホール

天井の高い緩やかなスロープを持つ1フロアーのシューボックススタイルのオープンステージ・ホール。

2階の両測壁には設備用のギャラリーを兼用した軒の浅いテラスが巡らされている。

音楽に最も適した空間。
それがユリホールの設計思想です。...小規模のリサイタルや室内楽に最適な、素直で優しい音響空間をつくります。<公式サイトより引用>

テアトロ・ジーリオ・ショウワとは事なり、個人宅のように壁布で表装された新建材(石膏ボード?)を美味く使い、壁面に大胆な凹凸を設けたフロアー両測壁と装飾梁で折上げた天井には、オープンステージ上から続くアンギュレーションを設け「大きく折れ曲がった」プラスターボード天井反響板を設えてある。

ホール後部の側壁と大向こう背後の接続部も凸面状のコーナー反響板で丁寧に面取りされている。

全体的には天井の高い、ゆとり有るデザインのホールで有るが、内装材をケチったつけは、ホール大向こう背後上層部の粗布で表装した全面吸音壁に現れて入る。

癖のあるブーミ-な響きのホールと成っている。

詳細データ

  1. 所属施設 南校舎
  2. 運営団体 昭和音楽大学
  3. 開館 2007年
  4. 設計  
  5. ゼネコン 
  6. 内装(音響マジック) 

テアトロ・ジーリオ・ショウワ

  1. ホール様式 馬蹄形『オペラハウスタイプ』プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 収容人員 

    1階:810席(オーケストラピット使用時708席、車椅子用スペース7席)
    2階:309席
    3階:248席
    計:1,367席(オーケストラピット使用時1,265席、車椅子用スペース7席)

  3. 舞台設備 

    プロセニアム間口 16.2m
    プロセニアム高さ 11m
    ポータル間口 15m
    ポータル高さ 10m(最大)
    舞台奥行き 25m
    スノコ高さ 24m

    可動床オーケストラピット

    間口17.9m 奥行 中央 4.4m ・ 端 2.8m
    掘り込み部   間口 16.1m 奥行 3.1m
    演奏面の深さ 客席から最大-2.4m (掘り込み部 客席から最大-2.0m)
    客席 102席減 

  4. その他の設備 、楽屋x10,スタッフルームx3、ホワイエ バーカウンターでの飲料提供リストランテ イル カンピエッロ (1F) カフェ カンピエッロ (2F)等仮設反響板、

ユリホール

  1. ホール様式 『シューボックスタイプ』コンサートホール。『
  2. 客席   1フロアー 収容人員  359名、
  3. 舞台設備 オープンステージ形式、プロセニアムアーチ:間口:13.5m 奥行:6.3m高さ:8m(舞台面より)
  4. その他の設備 、楽屋x2、

微酔い狸の独り言

見栄えだけを追求した安普請

はっきり言って、少子高齢化の影響で入学者が減りだした2007年の先行き不安な時期に作られたホールでも有り両ホール共にかなりの安普請では有る。

付属のバレエスクールを持つなど総合舞台芸術「オペラ」の専門家育成アカデミーを目指す、遠大な計画の基に、1ッ発逆転、生き残り策を掛けて作られた施設ではあるが...。

中途半端な施設群

少々欲張りすぎたようで。両ホールが中途半端な施設となってしまったようである。

オペラハウスを標榜するには「狭すぎる1面舞台」、コンサートホールにしては「聞きおとり?(見劣り)」する「ユリホール」。

老舗の競合する音楽大学が、次々と立派な施設を建設した現在となっては、「魅力に欠ける施設群」と言わざるを得ない!

今後の大改装に期待する

両ホールとも天井が高く素性は良いので、全面的に内装を改め、ビクトリア調の縁取りを巡らせた、アンギュレーションをつけた木質壁材と、装飾柱、装飾梁をホール各層に設け、天井も折り上げ組み格子風に改めれば、「素晴らしい響き」のホールになると思われる。

実際現実的なエコノミーサイズで建造した大阪音大の「ザ・カレッジ・オペラハウス」は「心地よい響き」と「広い(2面舞台相当の)ステージ」で出演者・聴衆の双方から熱い支持を得ている。

出来ればテアトロ・ジーリオ・ショウワはステージ部分の増改築を...

ステージが狭いのは、「舞台芸術ホール」としては、致命的な欠陥なので、舞台部分を大幅に増改築するなどして、「オペラハウス」に恥じないステージ広さを確保すべきではある。

1,367席はサイズ的には手頃ではあるが...

1,367席は首都圏のプロモーターや呼び屋には嫌われても、某老舗歌劇団のように「自主興業」を目指す団体には歌手にも負担が掛からず、手頃なサイズではある。

新興勢力にとっては少し重荷だったかも...

アクセスも極端に悪くないしネーミングライツ売却も含めた指定管理者による関節運営や、売却も視野に入れた「完全独立運営」等を模索検討する時期に来ているのでは無いか!

※1アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての解説記事はこちら。

※2エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。

公開:2017年8月10日
更新:2018年4月 5日

投稿者:デジタヌ

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