タヌキがゆく

北陸新幹線新大阪延伸後の小浜線を考える《 鉄タヌ ドリーム2018 》小浜線こそカッセル型トラムに最適では?

北陸新幹線敦賀以西については当シリーズのコラムで取り上げたように小浜ルートでほぼ決定しそうだが...。

問題は、開通後の並行在来線小浜線がどうなるかである!

小浜線は立派な電化路線であるが現状でも、利用客が少ない大赤字路線である。

いわば原発街道の大型資材(変圧器)輸送用路線として「シキ」を運行するために残してあるような路線である?

小浜線のあらまし

敦賀ー東舞鶴間 路線延長 84.3 km

単線 軌間 1,067 mm(狭軌)

電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式(2003年3月完成)

最高速区間・速度制限 85㎞/h(※25km/h速度制限徐行区間多数あり!)

駅数 24駅(敦賀・東舞鶴両駅含む)

極端に悪い営業係数!

現在、並行する国道27号線及び舞鶴若狭自動車道(無料高速)が整備され、急速なモータリゼーションの津波?に飲み込まれ、極端に営業状態が悪くなっており、JR西日本の合理化(整理)対象路線の一つとなっている。

営業係数;¥659.8-! 平均利用客1,133人/1日/1㎞ 2016年度JR西日本公表値

つまり100円の収入に対して約660円の経費(支出)が必要であり毎年多額の赤字!を出している。

福井県は原発街道沿いへのオベッカ(住人サービス?)として、こんな路線を国に対して「高速化しろ」等と「アホなこと」を平然と言っている!

...電化費用を抑えるため変電所の数を通常より減らし、路線長が80 kmを超える路線ながら、変電所は若狭高浜駅・小浜駅・十村駅・粟野駅の各駅構内に設けられた4箇所に留まった。駅の分岐器にはスプリングポイントなども残るうえ、路盤が不安定なために設定された制限速度25 km/hの徐行区間があるなど線路規格が比較的低いため、加速度や最高速度を落として運転している...

2017年6月7日に、福井県は北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間の開業を踏まえた二次交通強化策として小浜線の高速化を2018年度政府予算に向けて要望し、風雨による運休を減らすために防風柵やシェルター設置に対する財政支援を求めている。<Wikipediaより引用>

この時代錯誤的設備増強案に振り当てる予算があれば今回の提案「小浜線トラム化」が楽に実現できる!

福井県の場当たりで「口封じ的」な小浜線改良案では、JR西日本から引き継ぎ新しく誕生する3セクは間違いなしに「~愛の鞭~小浜鉄道」になってしまうだろう!

北陸新幹線開通後の民営化相当部分の現状

新幹線開通時に並行在来線として第3セクター化される予定の区間の現状は...。

敦賀ー小浜駅間 49,5㎞

JR西日本直営駅(駅員配置駅)小浜駅のみ!

途中駅 13駅中8駅が完全無人駅!残り5駅は簡易委託駅。

駅間距離 2.1㎞~5.2㎞!

運行本数;上下ともに1本/1時間

所要時間62分 (表定速度 約48㎞/h)

使用車両 125系直流電車x2両連結 ワンマン運転 

車両定員 1+2列:31(座席)+86(立席)=117人
2+2列:46(座席)+67(立席)=113人 計230人

運転指令所:金沢総合指令所!/敦賀地域鉄道部小浜線CTC(つまり北陸営業部管轄)

トラム化計画の骨子

独国カッセル都市圏の広域トラムに習い、沿線都市をつなぐローカル幹線である「小浜線」はそのまま残し、敷設時に当時の住人の反対に遭い「町はずれに追いやられた」敦賀駅、美浜駅周辺部に新たに「併用軌道新線」を敷設し、現地域住人の利便性を向上させる。

路線概要

新設部分も含め軌道部分は 軌間1013㎜狭軌 直流750Ⅴ電化 単線(一部複線)とする。

1)敦賀市内併用軌道線概要

県道225号線を往復6車線に拡幅し、中央部2車線を併用軌道とする。

路線概要

全長7.15㎞ 単線(一部複線)軌間1013㎜狭軌 電化方式直流750Ⅴ 架空線

当面は一部停留所部分のみ複線の単線路線とし、将来的には全線複線化する。

途中停留所

「国立病院前」「あわのシルバー人材センター前」「福井銀行粟野支店前」「サンピア敦賀前」「合同庁舎前」「JA敦賀市本店前」「白銀交差点」など、500m~1.5㎞間隔で7か所程度の停留所を設ける。

2)美浜町市街地併用軌道新線

全長3.66㎞ 単線(一部複線)軌間1013㎜狭軌 電化方式直流600Ⅴ

町内各所に新停留所を5か所程度設ける。

3)新規投入車両 概要

広電5100型をモデルとした国産車両 ※広電5100型は標準軌1435mm用で1編成3.2億円。

低床30m連接車両、5車体3台車連接固定編成 最高速度80㎞ 編成定員 149(着席56)人

全長 30,000 mm、全幅 2,450 mm、全高 3,645 mm

想定運用速度、市街地30㎞(現行法規通り)、小浜線本線部分最高速度70㎞

必要編成

20分間隔運転として、常時運用列車上下合わせて5本、予備車両2編成を加えて、7編成。

車両設備費

狭軌1013㎜対応仕様変更はメーカーに頑張っていただくとして、価格据え置きの3.2億/1編成X7編成=約22.5億

4)設備総額 約300億円程度

「宇都宮ライトレール計画データに基づき試算」30m級低床電車7編製(7両)込みで建設費約300億円程度( 但し道路拡張整備費除く)

現状の赤字体質の問題点整理

最大の難点は役立たずの駅配置!

建設当初の反対運動で、敦賀市・美浜町域では街道から外れた「町はずれ」に追いやられている。

従って、建設当初より住民にとっては不便であった!

原発のおかげで繁栄(財政)?には恵まれたが発展から取り残された沿線市町村

敦賀市

推計人口、64,930人 /2018年10月1日

敦賀駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);3,610人/日/2016年

おもな産業(税収源&就労先)

敦賀発電所、日本原子力発電(敦賀発電所)、日本原子力研究開発機構(敦賀本部)、原子炉廃止措置研究開発センター(旧新型転換炉ふげん発電所)、高速増殖炉研究開発センターもんじゅ開発部、東洋紡 、JX金属敦賀リサイクル(JXTGグループ)栗田工業、敦賀セメント(太平洋セメントグループ)、永大産業、日本ピーエス、ジャクエツ等

略歴

1682年 若狭国小浜藩第2代藩主酒井忠直の次男酒井忠稠が、父の死去により同藩領のうちから越前国敦賀郡および近江国高島郡の内で1万石を分与されて敦賀藩を樹立。しかし敦賀郡の大部分は小浜藩が領していた。

1869年8月1日(旧暦6月24日) 版籍奉還後、敦賀藩主酒井忠経が知藩事(敦賀藩知事)に任命される。
1870年4月21日(旧暦3月23日) 敦賀藩が鞠山藩と改称される。
1870年10月12日(旧暦9月17日) 鞠山藩が廃止されて、小浜藩に編入される。
1871年8月29日(旧暦7月14日) 廃藩置県により小浜藩が廃止され、敦賀は小浜県の所属となる。
1871年12月31日(旧暦11月20日) 府県の再編により敦賀県が設置され、県庁所在地となる。
1876年8月21日 敦賀県が分割され、滋賀県に編入される。
1881年2月7日 滋賀県から分離され、福井県に編入される。
1881年2月13日 滋賀県への復県運動が起こるが実らず現在に至る。

三方郡美浜町

推計人口、9,472人/2018年10月1日

美浜駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);282人/日/2016年

おもな産業(税収源&就労先)

関西電力原子力事業本部美浜発電所
※町内には他に関西電力の水力発電所が所在する。

三方上中郡若狭町

推計人口、14,496人/2018年10月1日

気山駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);304人/日/2016年

上中駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);268人/日/2016年

おもな産業(税収源&就労先)

農業・漁業

小浜市

推計人口、28,672人 /2018年10月1日

東小浜駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);390人/日/2016年

小浜駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);969人/日/2016年

おもな産業(税収源&就労先)

産業人口(2005年国勢調査)
第一次産業:839人
第二次産業:4,832人
第三次産業:10,318人

観光を主体とするサービス業が街の経済を支えている。

福井県西部地域の中心地として、福井県立大学小浜キャンパス、福井県立若狭高等学校、福井県立若狭東高等学校などの高等教育機関もある。

また、小浜簡易裁判所、福井地方検察庁敦賀支部小浜区検察庁、福井地方法務局小浜支局、小浜税務署、小浜公共職業安定所、福井河川国道事務所小浜国道維持出張所、小浜海上保安署、林野庁近畿中国森林管理局、福井森林管理署小浜森林事務所などの国の出先機関も配備されている。

略歴

関ヶ原の戦いの後、論功行賞により浅井三姉妹の次女初の夫である京極高次が若狭一国8万5,000石を賜って後瀬山城に入城する。京極家は、さらに小浜城(雲浜城)を築き、小浜は小浜藩の城下町として盛えた。その後、京極家は松江に加増転封、代わって酒井忠勝が徳川家光から、長年の忠勤の褒美として、若狭の国持大名として封じられる(しかし、国持大名としての格式は1代のみ)。

1871年8月29日(明治4年7月14日):廃藩置県により小浜県を置く。

1871年12月31日(明治4年11月20日):敦賀県に編入される。

1876年8月21日:敦賀県が分割され、本市域は滋賀県に編入される。

1881年2月7日:滋賀県から分離され、新設の福井県に編入される。

1889年4月1日:町村制施行により、遠敷郡小浜町、誕生。
1915年:小浜電灯(翌年、若狭電気に改称)、遠敷村に下根来水力発電所竣工。
1918年11月10日:小浜線が小浜まで延伸。小浜駅開業。
1943年9月1日:小浜町竹原で芝浦製作所小浜工場、操業開始。
1951年3月30日:敗戦後、小浜町、他7村が合併、小浜市として市制施行。
1955年2月21日:遠敷郡宮川村、および大飯郡加斗村(長井を除く)を編入し現在の市域となる。
1969年2月24日:小浜市議会に原子力発電所誘致のための委員会設置。
1972年6月20日:市長が、市議会において、田烏への原子力発電所誘致断念を表明。
1973年11月13日:田中角栄内閣、北陸新幹線整備計画(いわゆる若狭ルート)を閣議決定。
1993年4月:福井県立大学小浜キャンパス開設。
2003年3月9日:舞鶴若狭自動車道、舞鶴東IC-小浜西IC間開通。
2011年7月16日:舞鶴若狭自動車道、小浜西IC-小浜IC間開通。
2014年7月20日:舞鶴若狭自動車道、小浜IC-敦賀JCT間開通。(舞鶴若狭道全線開通)

参考比較データ 

1)京都府舞鶴市

推計人口、80,721人 /2018年10月1日

東舞鶴駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);1,510人/日/2016年

東舞鶴駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);1,455人/日/2016年

2)福井市

推計人口、263,529人/2018年10月1日

福井駅

年間平均乗客数 (降車客含まず);10,132人/日/2016年

原発と観光資源以外に産業基盤無!

国と福井県はこのエリアの福井県民の将来に責任を果たすべきである!

元々、地勢的に無理のあるこのエリアを北陸3県の福井県に押し付け?たのは当時の明治政府である。

古来から鯖街道の名で知られている若狭街道(現国道27&367 号線)や小浜街道を通じて京都との繋がりが深いこのエリアは、古くは旧江若鉄道延伸計画や計画路線に終わった国鉄江若線計画にあるように滋賀県域とするか、京都府域とすべきであった。

現在このエリアの公共アクセスは、小浜線ではなく、湖西線近江今津へ抜ける旧江若線の経路をたどるJR路線バスか、近鉄などの高速バスに依存している。

福井県は、このエリアの振興策?としてこのエリアを通る国道27号線が別名「原発街道」と呼ばれるほど熱心に原発誘致を行い、その誘致に成功した?

半面、京阪神エリアに有り余った余剰電力?を回せるほどの「電力資源」を有しながら、目立った工業誘致は行ってこなかった。

為に前途したようにこのエリアの中心地?京都府の舞鶴・綾部等の工業地帯のベッドタウンになり果ててしまった!

トラム化すれば

日中でも時間4本程度、朝夕の通勤・通学時には、毎時8本程度まで増発でき大幅に利便性が向上しモーダルシフトが可能となる。さらに敦賀市内の国立病院などへの「交通弱者の足」が確保される。

トラム化した場合の問題点整理

変電設備(変電所の増設)

市内走行の為に直流600Vに降圧が必要なので、現状の変電所数では容量不足となり変電所の増設は避けられないが、トラムの運行本数に見合った増設だけですみ、既存路線経由の貨物輸送(シキ運用)についてはJR貨物のDL(ディーゼル機関車)が高性能化しているので十分に対応でき問題はない。

防雪対策

日本海と同じような「荒海」?に面した「ノルウェーやベルギー」では古くから海岸沿いの町々に狭軌のトラムウェイが張り巡らされ海沿いの町々を結んで日常の足として利用されている。

※世界1長い(総延長68km!のライトレール路線ベルギー沿岸軌道の例)

※ノルウェーのライトレールの例。

以下の2駅の休廃止問題?

西敦賀駅

敦賀より3.2㎞

利用客数(乗車客のみ)140人/1日平均2016年

県立敦賀工業高校の最寄り駅として「通学駅」の性格を持っているが...実質在校生のうち「ごくごく一部」しか利用しておらず、廃止して、新線の新駅もしくは敦賀駅からスクールバスに転換しても問題は無く、むしろその方が利用者には喜ばれるであろう!

粟野駅

敦賀より7.7㎞

利用客数(乗車客のみ)66人/1日平均2016年

敦賀の町はずれに当たりしかも、背後は山地で近くに民家が数件あるだけで大きな集落もない、国立病院機構敦賀医療センターからは遠く医療センター利用客もいない。(使えない!)

県道225号拡幅とともに新規併用軌道を敷設し「敦賀医療センター前停留所」「合同庁舎前」などを新設したほうが「小浜ライン」そのものの沿線価値が上がり利用者増が見込める。

公開:2018年11月22日
更新:2018年11月23日

投稿者:デジタヌ

このエントリーをはてなブックマークに追加

奈良県西部のアクセス改善案《 鉄タヌ ドリーム2018 》トラムタヌキの皮算用?TOP 阪急電鉄 のジレンマとは続編《鉄タヌコラム2018》なにわ筋線参入表明の真意は?




▲交通機関に関するコラムへ戻る

 

ページ先頭に戻る