タヌキがゆく(狸穴総合研究所)

ハイレゾオーディオはWEB配信音楽コンテンツに席巻された!レコード業界の生き残りをかけた敗者復活戦?

21世紀に入ってiPhoneに代表される「スマホ」によるWEB配信音楽コンテンツの聴取が一般化して、CDの販売は急激に落ち込みました、そこでBluetoothヘッドフォン、やBluetooth アクティブスピーカーしか売れ筋商品ががなくなった、オーディオ機器メーカーとレコード会社が生き残りをかけて「プロパガンダ」しだしたのがハイレゾリューションオーディオ、俗にいうハイレゾです。

本来はプロ用録音機材であるはずのハイレゾオーディオの一般消費者への押し付け?は

スマホによるMP3音楽コンテンツWEB配信に席巻された!レコード業界・オーディオ機器メーカーの生き残りをかけた"敗者復活戦"!といえるのではないでしょうか?

第1節 プロ用途としてのハイレゾ録音機材は素晴らしい技術革新ツール!

第1項 量子化bit数と総合S/N比、ダイナミックレンジの関係

  • 3bit;8step≒18㏈
  • 5bit;16step≒24㏈
  • 6bit;32step≒30㏈
  • 7bit;64step≒36㏈
  • 8bit;128step≒42㏈;
  • 9bit;256step≒48㏈
  • 10bit;512step≒54㏈
  • 11bit;1024step≒60㏈
  • 12bit:2048step≒66㏈
  • 13bit:4096step≒72㏈
  • 14bit:8,192step≒78㏈
  • 15bit:16,384step≒84㏈
  • 16bit:32,768step≒90㏈
  • 18bit:131,072step≒102㏈、
  • 19bit:262,144step≒108㏈
  • 20bit;524,288step≒114㏈
  • 21bit;1,048,576step≒120㏈
  • 23bit:4,194,304step≒132㏈
  • 24bit;8,388,608step≒138dB
  • 28bit:134,217,728step≒162㏈
  • 29bit;268,435,456step≒168dB
  • 31bit:1,073,741,824step≒180㏈
  • 32bit;2,147,483,648step≒186dB

但し、後述する「量子化ノイズ」はこれとは異なりますので総合的なS/N比はこの値とは異なります。

つまりWikipediaの解説にもあるように、16bit量子化(32,768step:90 dB)のCDでは量子化ノイズはS/N比で96 dB ある訳ですが「ダイナミックレンジが96dBあるわけではありません!」

実際にはA/D変換では、DCレベルをデジタル変換するので、AC波形の振幅範囲としては、1bit差し引いた値(※21)となり16bitでは15bit:16,384step≒84㏈という事になりさらに楽音の最低分解能6bit;32stepのうち片側5bit;16stepを差し引いた10bit;512step≒54㏈が有効ダイナミックレンジという事になります。

参※21)一般サイトのA/D変換の仕組みについての解説はこちら。

参※11)2進数の換算サイトはこちら。

実際のオーケストラ演奏では

実際のオーケストラ曲収録で説明すると、オーケストラ(の指揮者もしくは団員の位置)では最弱奏pp(ピアニッシモ)部分が30dB程度。

鳴り物(ティンパニー、バスドラム、銅鑼などのパーカッション)がふんだんに入った全奏(tutti)強奏ff(フォルティシモ)部分が135dB程度つまり100dB(実数比100,000倍!)程度の強弱;ダイナミックレンジがあります!

但しこれはステージ上の話であり、コンサートホールは閉ざされた空間(※2)なので壁面反射などにより屋外のようには急激(距離のほぼ2乗に反比例)には減衰しませんが、拡散減衰で、音がよいとされる階上席の中央部では弱音部で25㏈程度最強部で125dB程度まで減衰します、まあいずれにしろマーラーなどの大編成オケ曲であれば100dB程度のダイナミックレンジがあるわけですが...。

参※2)当サイト関連記事  閉ざされた空間で起こる "定在波"と"音響障害"に迫る!はこちら。

デジタル録音初期はDADプロセスがほとんど

1969年5月 NHK放送技術研究所で開発・試作した世界初のPCMデジタル録音機はトランスポートに放送用VTRを用いてサンプリング周波数47.25kHz、量子化ビット13bitでした。1972年に当時の日本コロンビアが開発した実用PCM録音機もおなじ13bit。

なので共に、Peekレベル周辺は旧来通りのアナログ非直線処理(リミッター)でダイナミックレンジ圧縮を行っていました。

1978年に 英DECCAが独自開発したデジタル録音機は18ビットで直線量子化でダイナミックレンジ圧縮は行っていません。

1982年10月1日に販売開始したデジタル媒体コンパクトディスク;CDでは量子化ビットが16bitしかないので、楽音必須再現能力6bitを差し引いた10bit約54dBがダイナミックレンジとなり、これではオーケストラのDレンジ100㏈以上のリニア記録は不可能なので、コンプレッサーを使った圧縮処理と旧来のアナログリミッター回路で54dBに収まるようにマスタリングしてA/D変換して16bitの直線量子化CDとして販売されています。(※CD発売当初は汎用コンピューターが無くてノンリニア編集ができなかったのでデジタル→アナログ→CDのいわゆるDADプロセス(Wikipediaの解説はこちら)でCD制作されていました。

第2項 アナログレコーダ・LPレコード擁護論者達の間違った指摘

生き残り(生活!)をかけて必死にアナログオーディオ(テープレコーダー、LP)を擁護している人たちは、

『アナログ録音では「弱奏(弱音)」ノイズに隠されるだけだが、デジタル録音では「音が消失!」してしまう』

と指摘していますが、これは完全に的外れの指摘です!

現在のプロアーティストの録音現場でプロ用録音機材として用いられるハイビット(ハイレゾ)録音機材では音の入り口の24bitデジタル伝送マイクロフォン(内部A/D変換デバイスS/N130dB)でも100dB以上のダイナミックレンジを持つオーケストラの生サウンドを最弱・楽音比で32dB以上のS/Nを保ったままでほぼ「無圧縮で収録可能」となっています。

つまり録音時によほどのミスでもしない限りは、「楽音消失」などありえません!

詳しくは 当サイト関連記事 デジタルコンテンツ全般の問題点とは をご参照願います

HD、SSD記録で録音モニターが可能に

初期のデジタル録音機と絶対的に違うのは、プレイバックモニターができるようになったことです!

20世紀の初期のデジタル録音では「18bit、20bit」のプロ用機材でも、記録媒体は「テープ」でした。

つまりヘリカルスキャン方式の放送用VTRに近い(場合によってはそのもの)テープレコーダー型でアナログテープレコーダーのように録音ヘッド直後に再生ヘッドを配置できず、プレイバックモニターが不可能で、高精度LEDピークレベル計のレベル表示だけが頼りでした。

つまりうっかりすると最弱音必須楽音レベル7bit(128step)を切ってしまい、「楽音消失」レコーディングミスが生じていたわけです。

しかし21世紀の現在では、HD:ハードディスクやSSD(半導体ディスク)媒体を使用するようになり、プロ用機材はもちろんアマチュア用の録音機材(パソコン)でもデータ書き込み(録音)処理と同時に読み出し処理で「プレイバックモニターが可能」となったわけです。

クラシックコンテンツ収録では現在でもドルビーNRとデジタルリミッターが

更に24bitデジタル伝送マイクロフォンや32bitミキシングコンソールの綜合S/N(デバイスノイズ比)が現在の最新型でも130㏈程度(2019年現在)といわれており、ポップス関連のハイレゾオーディオ(ハイビット録音)録音ではpeek 音圧(レベル)-18dBFS(実数比0.8倍;Peakフルスケール比)を基準レベル として規定されていて、レベルマージンに余裕を持たせてリミッターのお世話にならないようにしていますが...。

しかしこの設定はレベル変動が比較的少ないポップス関連の事であって、ダイナミックレンジの大きいオーケストラやピアノ曲などのクラシック音楽の録音では、24bit伝送デジタルマイクロフォン(内部アナログ回路S/N130dB)でとらえた最弱音が最低分解能7bit以上になるようにデジタルレベル設定して残り17bit(131072step=102dB )をダイナミックレンジとして利用しているわけですが、それでも無圧縮で記録するには少々きついので...。

マイク許容Peakレベル(最大音圧)周辺では(マイク内部のデジタル・リミッター:非直線補償)処理でbitオーバー(クリッピング)しないようにレベル圧縮して24bitt伝送されたデータを、32bitt直線量子化処理(2,147,483,648step≒186dB)のミキシングコンソール(パソコン)でマルチマイク間のミキシング(バランス調整)を行って、さらに記録は8~16Ch程度32bitのマルチ・チャネルのデジタル音源(データ)として、SSD(半導体ディスク)などに記録して、マスタリングスタジオに持ち帰るわけです。

第2節 ハイレゾでなくても実用上十分な一般向けディジタルメディアの物理特性

ハイレゾでなくても現状のサンプリングレート44.1KHz、16bit量子化CDで十分な理由とは。

第1項 必要にして十分な周波数帯域

現状のCDはDC~20kHz(-3dB)の周波数帯域があり健常者の可聴帯域(20~20khz)を完全にカバーしています。

(実際には前出の諸事情で20Hz以下の低周波振動は20dB/octの急峻なサブソニックフィルターを通してカットされています!)

FM放送の公称帯域は19khzのステレオパイロット信号とのからみで公称値50 Hz~15,000 Hz、/-3dB(実質でも25~17Khz/-10dB程度)。

「さらにダイナミックレンジ」についてはプリエンファシスと称してpeek-40dB程度に圧縮されています!(FM受信機の性能がせいぜい70dB程度のため)

GoogleのYouTubeをはじめとする音楽WEB配信では回線に負荷をかけないように「高域は16kHz」までとして「20dB/oct」のフィルターでシャープにカットしています!

つまり「ハイレゾ契約」でもしない限りは16Khz以上の音は聞けない訳です...。(※3)

が実際上は全くと言っていいほど問題はなく普通の人がハイレゾヘッドフォンで聞き比べても「オリジナルのCDコンテンツ」と区別はつきづらいでしょう!

つまり、ハイレゾは「32bit」量子化の広大なダイナミックレンジとS/N確保に意味があり、「周波数帯域」は「折り返しノイズ」(ディザノイズ)(※0)を可聴帯域外に追い出すためだと言い切ってもよいでしょう!

参※3)Googleが関与していないWEB音楽配信、例えばラジコのラジオNIKKEI2RaNiMusicではCDオリジナル帯域(20~20kHz)でWEB音楽配信しています!

第2項 32bit量子化ハイレゾメディアは一般人には「猫に小判?」

現状CDの持つ54dB以上のダイナミックレンジは一般人の再生環境(住宅環境)では「無用の長物!」です!

一般家庭のリスニング環境では騒音問題が最大の障壁になります

一般の住宅環境では、幹線道路から外れた住宅地でも中間の室内環境騒音40dB、小生が唱える「ソノリティーを保った芯のある弱音」が耳をそばだてて聞こえるように+3dB(実数比1.17倍)にvolume調整したとして、現在のCDの標準ダイナミックレンジ(飽和レベル)54dBを加えるとMAXはなんと97dB!つまりもうこれは"騒音レベル"に達してしまいます!(別表参照)

但し通常音量(mp,mf程度)はー30dB程度、最弱音部で-54dB,鳴り物無しの全奏(tutti)強奏ff(フォルティシモ)部分でー10dBさらに鳴り物が加わってー5dB、それ以上のバスドラムなどの"大物"が加わってからはさらに「リミッター」が重乗されてレベル飽和が起こらないように"マスタリング"されています。

つまり騒音計では通常の強奏ff(フォルティシモ)部分でも43㏈+54dB=97dB程度!?におさまるようになっています、それにしても...???。

いずれにしろ始終「うるさく鳴り響いている!?ポップス系」とは違い、「上品な?クラシック音楽」ではPeek時でも騒音レベルで室内97dBは常人の"許容レベル"に収まっており???むしろそれが「迫力」につながっているわけです。

しかし、それ以上は必要なく、最弱音がMax飽和レベルPeekー54dBのときにS/Nが36dB(実数比1/63)以上確保されていれば、騒音計実測で43dBの音量でも環境騒音に隠れて「ノイズ」としては認知しない訳です!(※11)前途したようにCDは総合S/N 90dBあり-54dbの最弱奏時でも楽音比で36dB(実数比63倍)が確保されているのでヘッドフォンで聴取したとしても聴感的にはノイズ"0"に近い状態できれいなピアニッシモが聞けるわけです!

それにしても、ヘッドフォンでの聴取ならいざ知らず、スピーカー再生では現状の「54dB以上のダイナミックレンジは不必要」で、この意味からも一般人向けのハイレゾコンテンツの必要性が疑問視されているわけです!

第3節附節 環境騒音問題と環境騒音測定

初めに環境指標と「日本建築学会編 / 建築物の遮音性能基準と設計指針」を紹介しますと。

環境庁による騒音レベル指針[dB](※12)より

極めてうるさい 音
聴覚機能に異常をきたす 範疇

140㏈; ジェットエンジンの近く(空港の地上スタッフ等)
130㏈; 肉体的(聴覚的)な苦痛を感じる限界
120㏈;  飛行機のプロペラエンジンの直前・近くの雷鳴(イヤーマフ、耳栓無しの裸耳で耐えられる限界)
110㏈;ヘリコプターの近く・自動車のクラクションの直前
100㏈; 電車が通る時のガード下・自動車のクラクション

極めてうるさい 範疇

90㏈; 大声・犬の鳴き声・大声による独唱・騒々しい工場内 極めてうるさい
80㏈; 聴力障害の限界、ピアノの音、地下鉄の車内(窓を開けたとき※これはうそで実際は窓を閉めていてもポイント通過時などは床下からガンガン騒音が入り容易に超えてしまう粗悪車両が大半!)

うるさい(環境騒音)の範疇


70㏈; 掃除機・騒々しい街頭・
60㏈; 普通の会話・チャイム・時速40キロ程度で走る軽自動車の内部(高級車はもっと静か!)

普通(日常生活で望ましい範囲)の範疇

50㏈; エアコンの室外機・静かな事務所 (※ウソ~人によってはうるさく感じるぞ!)
40㏈; 静かな住宅地の裏庭?・深夜の市内・(話し声がない)図書館

静か(やすらかに過ごせる)の範疇

30㏈; ささやき声・深夜の郊外
20㏈; ささやき・木の葉のふれあう音

注※ここで大事なのはデシベルとは本来は「比率・倍数」を表す表記で、"絶対値"ではない点です!

つまり騒音測定では前途したように「健常者の認知限度」とされる極限の極小レベルの音を0dBとしていて、0dBは無音状態ではありません!

騒音レベルはこの極限微小音からの倍率(デシベル)で表し、過去においてはさらに「聴感補正カーブ(低域と高域は聞こえずらい特性)」を加えたフォン(Ph)という単位が用いられていましたが、極低周波振動(可聴帯域外の20Hz以下振動)公害がクローズアップされて以来Aスケール・Bスケールと呼ばれる聴感補正カーブは使われなくなり今のデシベル表記に代わりました。

また、健常者の聴覚限界能力(ダイナミックレンジ)は120dB(実数比1,000,000)あり、実効でも100dB(実数比100,000倍)は音の強弱が聞き分けられることを表しています!

参※一般サイトの ㏈と"騒音" に関する記述 はこちら。

室内騒音と住宅における生活実感との対比例(日本建築学会編 / 建築物の遮音性能基準と設計指針)に基づく分類

うるさくて我慢できない状態(幹線道路に面した住宅など)
  • 70㏈以上の"騒音"はうるさくて我慢できないとされています。特に75㏈以上は「 非常にうるさい道路(ランダム)騒音」とされています、右翼の街宣カーもこれに相当!
非常に大きく聞こえ「通常騒音」と感じる状態(昼間の生活道路上、および面した家屋など)
  • 65㏈;、かなり大きな声を出さないと会話ができない
  • 60㏈; 声を大きくすれば会話ができる
ややうるさい環境;昼間の通行量の少ない人通りのない幹線道路から離れた住宅地の屋外など
  • 55㏈; 多少注意すれば通常の会話は可能 だが騒々しい(アーケード街など)
  • 50㏈; 通常の会話は可能 だが騒々しい
  • 45㏈;ほとんど気にならないレベル の車両通行音、通常の会話は十分に可能 で通行人の会話が大きく聞こえる程度。
  • 40㏈; 小さく聞こえる 聞こえる会話には支障なし 多少大きく聞こえる
静かな環境、深夜の幹線道路から離れた郊外住宅街
  • 35㏈; 騒音とは言えない(虫の音、風の音)環境ノイズ、隣で寝ているひとのいびき?
  • 30㏈; かすかに聞こえる(人里離れた山間部の集落で遠くから聞こえる汽車の警笛、ねずみの走る音?、柱時計のかち秒針音?))
  • 25㏈; ほとんど聞こえない (隣の人の寝息や吐息)

 

公開:2020年2月20日
更新:2020年3月11日

投稿者:デジタヌ

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