狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

滋賀県立文化産業交流会館/米原駅近接 《ホール音響Navi》

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滋賀県立文化産業交流会館のあらまし

Official Website http://www.s-bunsan.jp/

クラシック演奏会、伝統芸能、Jポップ、プロバスケットボール、プロレスリングと何でもこなすスーパーアリーナ ー

1988年4月、箱物行政で知られる滋賀県が、前年の国鉄民営化の煽りで、棚上げとなり解決の目処が立たなくなった「東・西駅舎間自由通路」設置計画延期の代償として当時の米原町にプレゼント(設置)した箱物。

滋賀県内で最大級の収容人数(2040席)を誇る体育館や展示会場にもなる「イベントホール」と203席の小劇場、練習室、会議室などからなる複合文化施設。

滋賀県立文化産業交流会館のロケーション

ところ  米原市下多良二丁目137

米原駅西口ロータリーから西へ約300mの新市街地?(住宅地)の中に、米原市役所、米原公民館等と南北に並んで佇んでいる。

トリップアドバイザーの周辺口コミ ナビはこちら。

滋賀県立文化産業交流会館へのアクセス

JR、近江鉄道米原駅 西口徒歩5分。

滋賀県立文化産業交流会館がお得意のジャンル

イベントホール

近江の春 びわ湖クラシック音楽祭(※ガイド記事はこちら)の併催イベント会場の一つ。

バスケットボールBリーグの滋賀レイクスターズの準フランチャイズアリーナとなっている。

仮設花道を組んで大歌舞伎も開催され、『近江の武道館』としてJポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、歌謡歌手の歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、プロレスリングなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ貪欲なイベントが催されている。

小劇場

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会、小編成の室内楽コンサートなども行われ落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等の演芸公演などジャンルに拘らないバラエティーに富んだイベントが行われている。

滋賀県立文化産業交流会館の公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

施設面から見た滋賀県立文化産業交流会館の特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドはこちら)

切り妻屋根風の4階建て相当の高い三角屋根を持つ建家。

イベントホール

(公式施設ガイドはこちら)

ロールバックシステムとプロセニアムステージを備えた体育館・展示場スタイルの平土間多目的スペース。

天井の高い(FL+約13m)空間で両サイド2階に3列のバルコニー席を設けている。

内装は物流倉庫並みにシンプル(打ち放しコンクリート&軽量発泡コンクリートパネルの安普請)で、ロールバック客席収納システム以外には小細工していない(低コストだ)が、客席スロープと、折れ上がりながら傾斜した本体建家屋根に沿って折れ上がりながら高さを稼ぐガラリ(幅広キャットウォークで表装?してあり、以外と反響が少ないホールでもある。

1階メインフロアーも2040席フル仕様でも両側通路は十二分に確保されており、意外と初期反響が気にならない。

天井中央部は、両サイドからガラリで折れ上がった後、フラットなパネルを用いた大きな凹型に成形された反響板の下面に、周辺ガラリ(キャットウォーク)とから更に1段上がった位置にルーバーを配し絽出させた照明設備バトンを天井からつり下げて有る。

更にエプロンステージ上に照明コラムが吊られている。

Theater in Hall  『長栄座セット』

496席の大掛かりな芝居小屋セットを準備している(貸し出し不可)、下手囃子場or黒御簾(くろすみ)、上手太夫座(たゆうざ)本花道、桟敷席、枡席セットも用意された本格的な芝居小屋セット。

芝居小屋正面木戸も用意され、伝統的芝居小屋の雰囲気は十二分に醸し出されている秀逸なセット。

但し、回り盆、迫り・スッポン迫りの類いは用意されていない!ので大掛かりな演目は上演できない。

ホール音響評価点:68点

§1,「定在波対」策評価点:20点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:10点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:18点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:20点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

小劇場

公式施設ガイドはこちら

イベントホールとは打って変わり、全周前面木材で表装された平土間変形ホール。

客席両側壁は表面に棧をあしらった、木質パネルを、アンギュレーションを持たせて配置してある、ホール後方大向こう背後は親子席となっており、前面(大向こう背後壁)は丁寧にコーナー部分を大きくハの字に面取りし、対抗並行面が最小となるように配慮してある。

天井も側壁と同意匠パネルを用い、側壁から下面には僅かにカントを持たせて折れ上がり中央部に横方向のヴォールト(蒲鉾天井)を配してある。

変形ボックス型と言っても差し支えない形状ではあるが、中央列は千鳥配列、両サイドの客席をハの字配置し、平土間で有りながら、視界確保にぬかりは無い。

ホール音響評価点:93点

§1,「定在波対」策評価点:38点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:20点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:15点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:20点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

と言う事で狸穴総研・音響研究工房厳選『後世に伝えたい・真の銘ホール50選』に選ばせていただく!

リハーサル、練習室

(公式ガイドはこちら)

2室の練習室を備えている。

第1練習室;床面積184㎡(約111畳)リノリウム床。

第2練習室;床面積119㎡(約72畳)タイルカーペット張り。

全周有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、折上げヴォールト(蒲鉾天井※1)反響板を備えた立派な2室の練習室を備える。

ルーム音響評価点:24点

§1,「定在波対評価点:12点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:12点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

滋賀県立文化産業交流会館の施設データ

  1. 所属施設/所有者 滋賀県立文化産業交流会館/滋賀県。
  2. 指定管理者/運営団体 財団法人滋賀県文化振興事業団/滋賀県。
  3. 開館   1988年4月

イベントホール

  1. ホール様式 、幅約35mx奥行きプロセニアム型式平土間多目的イベント施設。
  2. 客席  幅約35mx奥行き約35m 2フロアー 収容人員 2040名、918席平土間仮設椅子席、720席(ロールバック方式客席収納システム)、402席2階テラス席 リノリウム床
  3. 舞台設備 、プロセニアムアーチ:間口:17.4m約m 奥行:約8.2m 高さ7m ステージ面高さFl+100Cm、ブドウ棚(すのこ)高さ約12m、バトン類、エプロンステージ迫り幅16x4.7m、金屏風、
  4. 特設舞台 長栄座セット間口約23.6mx奥行き約24m(鳥屋付き本花道、脇花道、段床枡席、1桟敷席、提灯プロセニアム、496席)
  5. その他の設備 楽屋x3、、控室x2、リハーサルルーム、
  6. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイド。

小劇場

  1. ホール様式 、プロセニアム形式・平土間多目的イベントスペース、
  2. 客席   1フロアー 収容人員 203席 中央列千鳥配列席、リノリウム張り。
  3. 舞台設備 プロセニアムアーチ:間口:9m 奥行:5.4m 高さ:5m、ステージ高さ;FL+7.5cm、ブドウ棚(すのこ)高さ:StL+約7.5m、バトン類、反響板、金屏風、
  4. その他の設備 楽屋x、浴室、主催者控室、リハーサルルーム、
  5. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイド

付属施設・その他 

  • 付属施設 、練習室x2、展示室、会議室x6(和室1)、文化教室x3、そのた。
  • 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイドへ

デジタヌの独り言

滋賀県立文化産業交流会館のある米原駅西口のあらまし

1889年7月21日 官設鉄道の関ケ原駅 - 米原駅 - 馬場駅(現膳所駅)間と米原- 長浜駅間の開通により旧東海道線関ヶ原ー長浜間(現国道365号線)が廃止となり新設された米原駅が「ハブ駅」として開業したが、駅舎(改札口)は長年国道8号線側(旧宿場町側)の東口にしか無く、地下道を含む自由通路の無く駅西側の米原町新市街の人達は駅北側の県道(329号)を使って大きく遠回りする以外アクセス手段が無かった。

1964年10月1日新幹線開業と同時に西口駅舎(改札口)が設けられたが、両改札口間(駅構内幅)は約210m!にも達した!

さらには依然として一切の自由通路は設けられておらず駅を使っての東西通行には駅入場券が必要であった。

2005年米原市が誕生し、米原市、JR東海・JR西日本3者間で協定が成立し2009年になってやっと全長約120m!にわたる橋上駅舎化が完成した

2017年3月8日に1986年出店の駅前の中心的商業施設「平和堂米原店」が2018年2月20日を目処に閉店することがマスコミに発表された。

『消費者行動が車やWEBを使った買い物(Net購入)に変化した。都市部以外の駅周辺ではにぎわい創出よりもマンションなどの利便性が求められている』事を閉店理由に上げている。

1日平均乗車客数(降車客含まず)/2015年
  • 5,204人/日/在来線(JR西日本)
  • 6,760人/日/新幹線(JR東海)

米原駅と滋賀県立文化産業交流会館のこれまでの歩み

1889年4月1日入江村発足。同年7月21日 官設鉄道の関ケ原駅 - 米原駅 - 馬場駅(現膳所駅)間と米原- 長浜駅間の開通により旧東海道線関ヶ原ー長浜間(現国道365号線)が廃止となり新設された米原駅が「ハブ駅」として開業し駅東側旧街道側に駅舎改札口が設けられた。

駅は貨物ヤード、操車場などのために西側に順次拡張されて行き最終的に新幹線ホームの建設で駅構内幅は約210m!にも達した!

1923年11月15日入江村が町制施行して米原町発足

1956年9月1日 周辺二村と合併新・米原町発足

1964年10月1日新幹線開業により、75年ぶりにやっと西口駅舎(西口改札)開設されたが、駅周辺自体は新幹線開業当時旧駅舎(東口)と西口入り口(階段)の間は約230m!もあり、駅南地下道と県道329号陸橋との間の米原駅周辺は長さ約990m幅230mの駅構内施設で完全に分断されていた!

1970年 町制施行50年記念事業として湖北地域にあった旧米原町役場が現在地(駅西側)に移転し、西口側の市街地化が進む。

1981年米原町25周年事業として、「米原町中央公民館(478席)」完成

1986年 駅西口の中心的商業施設「平和堂米原店」オープン。

1987年4月1日国鉄民営化。JR西日本(在来線)JR東海(新幹線)各社誕生。

1988年4月、西口側(新市街地)に滋賀県立文化産業交流会館が誕生。

2005年2月14日 - 坂田郡伊吹町・米原町・山東町が合併して米原市誕生

2009年3月21日  国鉄清算事業団所有の旧米原駅構内東側約半分の遊休地(3.5?!)の駅前市街地再開発の一環として東西自由通路(全長約120m!)をもつ橋上駅舎化が完成した。

2013年 旧米原駅構内東側約半分の跡地の区画割り造成終了。

2017年3月8日 西口駅前、「平和堂米原店」が2018年2月20日を目処に閉店することがマスコミ発表された。

参照覧

※1、ヴォールト(蒲鉾天井)についてのWikipediaの解説はこちら

 

公開:2018年3月16日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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