旅するタヌキ

守山市民ホール 《 ホール 音響 ナビ 》近江きっての音響を誇る大ホールをもつ施設

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Official Website http://moriyamabuntai.com/wp/

守山市民ホールのあらまし

田んぼの中の文教地区として1985年7月 に造成をはじめた区域に、1986年11月23日に 開館した。

建築音響デザイン面から眺めた守山市民ホール

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドこちら)

規模・構造/地上3、塔屋3階、一部地下1階、鉄筋コンクリート造り(一部鉄骨・鉄筋コンクリート造り)、鉄骨造り(ホール屋根トラス)

大ホール

(Google Viewはこちら)

フロアー構成と客席配置

ホール内壁天井にいたる迄ホール内装全面に木質パネルを用いた1スロープの『ゆとりあるデザイン』の良室な中規模ホール。

最前列「あ列」から「お列」迄の5列(オーケストラピット部)が平土間部分となっており6列目(か列)から緩やかに続く扇形段床上に客席が配置されている。

大向こうを含むホール内壁面間際はすべて通路となっている。

大向こう通路背後には親子室と上層部にホール内部に迫り出した映写(調整)室が設けられている。

ホール両側壁面

ホール内装は「立て棧」を配した「木質パネル」の表装を基本としており、客席周辺側壁面は「凸型曲面」に成形したパネルをホール奥行き方向に連続して7面(上部8連)設置しさらに上層部には谷間を埋める形で「小型の凸型曲面成型パネル」を配置し音響拡散体(※1)としている。

大向こう背後壁面

低層部親子室前面の硝子窓部分以外は、緩やかに凹面カーブを描く湾曲面に成形された縦桟をあしらった壁面となっている。

更に、大向こう上層部に張り出した調整室前面左右壁面にはバタフライ開閉部を持つマジックボックス(※2)が設えて有る。

プロセニアム

木製のプロセニアムは固定タイプではあるが、左右は脇花道背後まで続くホール内壁と同意匠の凸型曲面パネルを並べて配置されている。

上縁前縁にはステージ反響板と滑らかに繋がる様に大型のコーナー反響板が設えて有る。

ステージ反響板

プロセニアムと密着するタイプで、ステージサイド反響板もホール客席周辺と同じ意匠の木質凸型曲面パネルを2連設置し、背後ホリゾント反響板、と天井反響板は、間口方向に水平に寝かせてホリゾント2段、天井2連構成となっている。

天井

天井は調整室下面同様の設えの木質反響板が4段階に調整室上縁から折れ上がり脇花道のあるホール前方平土間上空で最高部に至る、東京文化会館小ホール(※ホール音響ナビはこちら)同様に「通常とは逆傾斜」の大型のブリッジタイプの反響板となっている。

舞台設備

迫り、可動床などの奈落に関する設備は一切持たないが、常設脇花道と常設大道具として「能舞台セット」が準備されており伝統芸能にも対応している。

総評

可動プロセニアムが一般化していない1986年の開館当時としては、秀逸なデザインで『近江切っての優れた音響特性を持つ中規模コンサートホール』である。

唯一残念な点は、扇形配列座席を過信したのか?、中央列の舞台被り付き最前列5列が千鳥配列座席配置となっていない点のみ。

と言う事で狸穴総研・音響研究工房厳選『後世に伝えたい・真の銘ホール50選』に選ばせていただく。

ホール音響評価点:得点96点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点25点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点18点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※平行部分が皆無!なので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が木質グルービング材なので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数0=25点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席!

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数1=19点

眺望不良席数;60席/1階平土間中央部座席あ~お列23番~34番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ; 0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;60席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

集会室(小ホール)

プロセニアム形式ステージを持った平土間多目的イベントルーム、300席の小ホール。

大ホールに予算を裂きすぎたのであろうとにかく安普請!

ご自慢のロールバックシステム以外は特に特徴はない。

ホール周辺壁面はスラント処理すら無い壁紙で表装された?「一般建築用石膏ボード」

床はビニタイル床でステージ前面6列(100席)はパイプ椅子を並べて使用する。

ルーム音響評価点:40点

※会議室、宴会場、展示会場などがメイン用途のためルーム音響評価を適用しました。

§1「定在波対策」評価点:20点/50点満点
  • ※ルーム低層部がプレーンな垂直壁で囲まれ、天井・床面を含む「並行した対抗面」が1対以上ある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
§2「初期反射」対策評価点:20点/50点満点
  • ※ルーム低層部壁面3面以上がアンギュレーションやカーテン設備などが無い「プレーンな壁面」の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

リハーサル

バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラー(カーテン付き)を備えている。

全周有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、スラントさせた天井を持つリハーサル室を備えている。

ルーム音響評価点:45点

§1,「定在波対評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:20点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

守山市民ホールのロケーション

ところ  守山市三宅町125

守山市役所分室のあるJR守山駅から県道146号線を琵琶湖方面(西方)へ2.2km程辿って幹線道県道42号を渡った町外れの農耕地に造成された「文教地区」に立命館守山中学・高校、市民体育館、市民球場のある守山市民運動公園、守山市立守山集学校などと共に佇んでいる。

守山市民ホールへのアクセス

京都・大阪方面から
 JR 琵琶湖線上り「野洲行」「米原行」「長浜行」に乗車、「守山」にて下車。
 (所要時間/京都駅から 24 分、大阪駅から 54 分 ※何れも新快速利用時)
長浜・米原方面から
 JR 琵琶湖線下り、京都・大阪方面行に乗車、「守山」にて下車。
 (所要時間/米原駅から 27 分 ※新快速利用時)
守山駅からの移動
 守山駅西口より、路線バス「杉江循環線」「守山市民ホール行」に乗車。
 「守山市民ホール前」にて下車すぐ。
 (所要時間/系統・経由・時間帯によって違い有り。約 7~18 分)

守山市民ホールがお得意のジャンル

大ホール

近江の春 びわ湖クラシック音楽祭(※ガイド記事はこちら)の併催イベント会場の一つ。

オーケストラコンサート、バレエ公演、現代演劇、伝統芸能、ミュージカルや、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡歌手の歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、などジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、落語・演芸寄席、大道芸、大衆演劇、着ぐるみヒーローショー、パフォーマンス・ショーなどの演芸公演などジャンルに拘らないバラエティーに富んだイベントが行われている。

守山市民ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

守山市民ホールの施設データ

  1. 所属施設/所有者 守山市市民文化会館/守山市。
  2. 指定管理者/運営団体 公益財団法人守山市文化体育振興事業団が。
  3. 開館   1986年11月23日 - 開館。

 

大ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   奥井行き約31.8m 天井高さ約19m/最高部(反響板下面最高部;約18m) 1フロアー 収容人員 1300名(オーケストラピット使用時は-106席)、親子室、
舞台設備
  • 舞台仕様 プロセニアム形式(常設脇花道付き)
  • 有効幅約27.8m(ステージ最大幅約36m)x有効奥行き約16m(最大奥行き約18.5m)有効面積約441㎡(約266畳)
  • プロセニアムアーチ:間口約18.1m、高さ約10m、本舞台実用幅約21.8m、本舞台実用面積;約393.7㎡(約239.5畳)ステージ高さ;FL+約100cm、バトン類高さStL+約20m、サスペンションライト(照明ブリッジ);4本、美術バトン;12本(幕装備除く)、
  • 反響板設置時;プロセニアムアーチ:間口約18m、高さ約10m、最大奥行き約13m、実効面積;約181.7㎡(約109.5畳)ステージ高さ;FL+約100cm、
  • 仮設資材;能舞台セット(設置図はこちら)、
  1. その他の設備 、楽屋x5、講師控室、
各種・図面・備品リスト&料金表

小ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式平土間多目的イベントスペース
  2. 客席  1フロアー 収容人員 300名、ロールバック客席収納システム;200席、仮設パイプ椅子100席
  3. 舞台設備 、プロセニアムアーチ:間口:約10m 奥行:約7m ブドウ棚(すのこ)高さ:約13.5m、、バトン類、金屏風、松羽目、反響板、
  4. その他の設備 楽屋x1、控室x1、

付属施設・その他 

館内付属施設 
  • 付属施設 リハーサル室、練習室x2、展示室、工芸室、調理実習室、学習室x3、会議室x、レストラン
付属施設配置・見取り図
全館共用各種装備

施設利用手引き

豆知識

守山市民ホールのある守山市のあらまし

滋賀県南西部に位置する街で、住みよさランキング2016年版では近畿ブロック4位、全国50位で近畿圏で住みよさランキング上位となっている

平成22年国勢調査増減率は滋賀県下19市町村中2位ので人気のある「転入人口」の多い町でもある。

1970年7月市政施行時には35,112人だった人口が増加し続け、43年経った2013年に人口が八万人を突破し今も増加傾向にある。

古来より益須の醴泉が紹介される通り、鈴鹿山系からの湧水と豊かな野洲川の流れにより、水に恵まれた土地でもあり、今も東春酒造、東竜酒造の2つの酒蔵が営業している。

町を貫く県道11号は琵琶湖大橋共々名神高速道と琵琶湖対岸の堅田へとつながる重要なアクセス道となっている。

隣町の栗東ICが最寄りのインターチェンジである。

東海道新幹線は町の東部をかすめているが勿論駅は無い?

  • 推計人口、81,443人/2017年10月1日。
  • 守山ー大津 20分/320円/16.6km
  • 守山ー大阪駅 56分/1140円/在来線新快速 69.4km
  • 守山ー(米原)ー品川 3時間8分/12,940円/在来線ー新幹線/480.2km

守山市と守山市民ホールのこれまでの歩み

1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、野洲郡の4地区で守山村が発足。同年7月21日 官設鉄道の関ケ原駅 - 米原駅 - 馬場駅(現膳所駅)間が開通し、隣接する栗太郡物部村(現市域)を通過したが駅は作られなかった。

1904年2月1日 - 野洲郡守山村が町制施行して守山町となる。
1912年4月16日 - 隣接する栗太郡物部村に東海道本線の守山駅が開業。
1941年(昭和16年)7月10日 - 栗太郡物部村と合併し、改めて2代目野洲郡守山町が発足。

1955年1月15日 -近隣四村と合併し、第2次守山町が発足。
1970年(昭和45年)7月1日 - 野洲郡守山町が市制施行して守山市となる。

1977年 町外れの農耕地に新規造成した文京エリアのトップを切って守山市運動公園内の守山市民体育館・大アリーナ(3000人収容)が開館した。

1980年 5月守山市民球場開場

1986年11月23日に 守山市民ホールが開館した。

2000年 平安女学院大学が現立命館守山中学校の敷地に開校。

2007年  平安女学院大学が高槻市高槻キャンパスに移転統合し立ち退き空き家となった施設に立命館守山中学校(男女共学)が開校し、中高大一貫教育の学校となった。

※参照覧

※1、音響拡散体については、『ホールデザインのセオリー 第9章第3節第1項 音響拡散処理と音響拡散体となる要素』をご参照ください。

をご覧ください。

※2、現代の3大迷発明!「珍妙からくり(残響調整装置、可変段床設備、可変吊り天井)」に関する記事はこちら。

 

公開:2018年3月17日
更新:2019年3月21日

投稿者:デジタヌ

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