旅するタヌキ

不二羽島文化センター 《 ホール 音響 ナビ 》 

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http://www.hashimac.org/index.html

不二羽島文化センターのあらまし

5階建ての中央公民館(学習棟)とギリシャ神殿を思わせる重厚なホール棟からなる、「派手好好みの美濃者」受けする複合文化施設。

大・小ホール、展示室、大会議室、等の大型ルームと各種施設を備えた複合施設。

不二羽島文化センターのロケーション

ところ  羽島市竹鼻町丸の内6丁目7

羽島市の市役所のある市中心市街地から名鉄竹鼻線を挟んで北西の町外れに当たる一角に「市民の森羽島公園」と道路を挟んで対面する様に羽島市立図書館と共に佇んでいる。

一本通りを隔てた県道153号線の西側一帯は農耕地と成っている。

羽島市と周辺にある観光スポットについてのトリップアドバイザーの 口コミ ナビはこちら。

不二羽島文化センターへのアクセス

最寄り駅 

●名鉄竹鼻線 羽島市役所前駅から徒歩約12分
●名鉄竹鼻線 竹鼻駅から徒歩約15分
●東海道新幹線 岐阜羽島駅からタクシーで約5分

マイカー利用の場合

530台収容の無料駐車場が完備されているのでマイカー利用も可能。

名神高速 岐阜羽島I.C.から車で約8分

不二羽島文化センターのある羽島市のあらまし

岐阜市、大垣市、愛知県一宮市など8市町村と隣接する、岐阜県の"表門"「岐阜羽島駅」のある田舎町。

推計人口、67,092人/2017年10月1日。

江吉良駅ーー名鉄岐阜 直通28分/400円/15km

江吉良駅ー笠松(競馬場)ー名鉄名古屋 52分/1020円/37.4km

岐阜羽島ー東京 1時間57分/ 11310円/396.3km

1954年4月の羽島市誕生以来、1964年新幹線岐阜羽島駅開業を経て、2000年以降も順調に人口が増え、現在(2018年2月)6万7千人台を推移している。

近年の都市化でヤングファミリーの転入者が多く未成年層が全国平均を大幅に上回る若さあふれる活気のある町である。

不二羽島文化センターのこれまでの歩み

1998年10月1日 市制50周年記念事業の一環として誕生。

2016年5月1日から羽島市のネーミングライツ事業により、羽島市文化センターの名称が不二羽島文化センター

不二羽島文化センターがお得意のジャンル

スカイホール大ホール

オーケストラコンサート以外にもミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

みのぎくホール小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

不二羽島文化センターの公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

施設面から見た不二羽島文化センターの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

公式施設ガイドはこちら)

スカイホール・大ホール

(公式施設ガイドはこちら)

平土間(可動床オーケストラピット部)とそれに続く緩やかなスロープを持つメインフロアーと、左右両翼から前方に伸びたサイドテラス席を持つ2階バルコニー席からなる2スロープ2層のプロセニアム形式多目的ホール。

シューボックスホールになる流行りのデザイン

『可動プロセニアムとホール内装と同意匠の『自走式重量級サイド反響板』と天井反響板で、オープンステージホール一体型シューボックスホールと成る流行のデザインを採用している。

緩やかな扇形配置の客席

シューボックスホールで問題となる、定在波(※1)とその悪影響(※2)を避けるために、客席は1・2階ともに「扇形段床」上に設置されており、中央部が若干「谷間状」に窪みホール横断方向の定在波の影響を受けにくくしている。

メインフロアー客席周辺壁面

メインフロアー両サイド壁面は定在波対策として「緩やかな凸面状のウェーブ面」を持つ木質パネルに表面凹凸加工を施した素焼きタイルを張った表装?

同じ手法の搖動型の「鳥屋囲い」が脇花道に設置されている。

山形凸面の木質パネルを巡らせた2階席周辺壁面

上層部客席両サイドは木質パネルを用た定在波対策の『山形パネル』、上層部は同じく山形の木質パネルを縦方向に並べて配している。

1部のスパンは『露出させた照明コラム』を配置し音響拡散体(※3)に利用する流行の手法を用いている。

ホール後方大向う背後壁面

1・2階ともに大向うには通路が設置されており、背面壁は客席段床に併せて緩やかなカーブを描いた凹面に整形された、縦桟で表装した木質のグルービングパネルを用いている。

丁寧に折上げた天井

両サイドに5箇所の打ち放しコンクリート柱を露出させ最上部に山形三角形の『音響拡散体』を配した『装飾梁』を配した折上げて凸面を配した『逆組格子天井』を支えている。

ご自慢の天井バタフライ?

軽量発泡コンクリート製?の重量級天井反響板の要所にご自慢の空調グリルと照明ブリッジを兼ねた「マジックボックス(吸音箱)」(※4)が設けてある。

定位寧な造りのテラスフェンス

2階テラスは木製手すり付きの竹で編んだ『フェンス』で囲われている。

惜しいメインフロアーの側壁処理

メインフロアーの側壁も2階同様の山形木質パネル壁面とし、メインフロアー前部の「かぶりつき5列」の中央部座席を千鳥配列にしておけば「100点満点の銘ホール」と成っていたであろう。

ホール音響評価点:得点84点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点13点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点16点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点5点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

全くよくできたホールである。

おそらくは現状岐阜県下No.1の音響である。

返す返すも1階壁面の表装が惜しまれる。

算出に用いた値;

定在波評価

基礎点B1=配点50点ー障害発生エリア数0?=50点

定在波障害顕著席数;0席?

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点15点ー障害発生エリア数1=14点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足席;35席/1F大向う「へ列」全席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;35席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数2=18点

眺望不良席数;115席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;35席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;150席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

みのぎくホール・小ホール

(公式施設ガイドはこちら)

平土間部分と緩やかなスロープで構成された3階吹き抜けの天井の高い天井を持つ1フロアーのプロセニアム形式多目的ホール。

扇型に近い台形ホール

スカイホール同様に、扇形配置の段床上に客席が配置されている。

特にこのホールでは最前列から、段床になっており、しかも深い扇型配置の客席で、スカイホールのような眺望障害はない!

客席周辺低層部側壁

客席周辺側壁はおだやかなカーブの凸面垂直壁、大向こう通路背後も大ホール同様に緩やかな凹面を持つ塗装仕上げされた一般住宅用石膏ボード+木質パネルのハイブリッド?壁。

上層部側壁

上層部は全面に音響カーテンを設けたプレーンなハイブリッドパネルを段差を付けて鋸刃状に配置し、大向こう上層部親子席&調整室硝子窓周辺は吸音壁と成っている。

プラスターボード製一体型天井

天井は側壁から段付きで『折れ下がった?』大型の一体型反響板。

プロセニアムは塗装仕上げの縦グルーブ加工されたハイブリッド反響板と成っている。

剥き出しの照明器具

大ホール同様に、天井照明ブリッジ、再度照明コラム共に剥き出し設置され音響拡散体として利用されている。

ホール音響評価点:得点94点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点20点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点20点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

全く素晴らしいデザイン(手法)のホールである。ということで狸穴総研・音響研究工房厳選『後世に伝えたい・真の銘ホール50選』に選ばせていただく。

算出に用いた値;

定在波評価

※客席両サイド側壁は1/2以上がプレーンな壁面で囲まれているが、扇形段床上に配置された客席配置で実質定在波障害は"0"席なので配点は50点のままとした。

基礎点B1=配点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0?席

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

眺望不良席数;0席/全席扇形段床配置

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

リハーサル室

床面積161.4㎡(約97.5畳)、天井高さ6mの天井の高いリハーサル室を持つ。

大会議室

公式施設ガイドはこちら

床面積372㎡(約224.5畳)の2階吹き抜け相当の高い天井を持つ220名収容の平土間大型多目的イベントルーム。

2分割使用可能で、仮設移動ステージ(演台)も設置出来る、音響設備の整った立派な施設。

不二羽島文化センターの施設データ

  1. 所属施設/所有者 不二羽島文化センター/羽島市。
  2. 指定管理者/運営団体 財団法人羽島市地域振興公社
  3. 開館   1998年(平成10年)10月1日

スカイホール・大ホール

  1. ホール様式 、『シューボックスタイプ』プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   2フロアー 1,290席1階席995席 2階席 295席(内バルコニー50席)車椅子席3席、1・2階テラス席(桟敷席)、可動床、
  3. 舞台設備 547.5㎡(主舞台292㎡)、プロセニアムアーチ:間口:19.4m 奥行:15m 高さ:8m、ブドウ棚(すのこ)、脇花道、可動プロセニアム、反響版、オーケストラピット&エプロンステージ迫り(可動床客席収納)、
  4. その他の設備 楽屋x、主催者控室、リハーサルルーム、
各種・図面・備品リスト&料金表

みのぎくホール・小ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式扇形多目的ホール。
  2. 客席   1フロアー 収容人員 384席(前舞台設置時312席)親子室
  3. 舞台設備 プロセニアムアーチ:間口:12.6m 奥行:11.2m 高さ:7.2m、ブドウ棚(すのこ)、、大・小迫り、スライディングステージ、エプロンステージ迫り、反響版、
  4. その他の設備 、楽屋、、主催者控室、リハーサルルーム、喫茶室
各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

  • 付属施設 楽屋x9、主催者控室、リハーサル室x、練習室x、展示室、
  • 中央公民館 会議室x5、調理実習室、和室、茶室、研修室、スタジオその他
  • 館内施設配置図・見取り図・フロアマップはこちら

施設利用ガイド

デジタヌの独り言

ウーンやはり「尾張」は外観が「ど派手」...。

一見重厚でありながら「オリジナリティ」に欠ける!の田舎施設である。

セオリーに忠実な建築音響設計

RT60法による「残響測定」(※5)結果が公表されているので、完成後の残響測定だけは実施したようであるが...。

1998年完成という時代背景(※)を考えれば、設計段階でのコンピューターシュミレーションは行っていないと思われるが。微妙な年代のデザインにしては、「ド派手な外観」に似合わず、定在波対策に重点を置いたセオリー(※3)に忠実な「手堅く」まとめた素晴らしいホールである。

※当時はDEC等の64bitワークステーションがぼつぼつ普及したかな?という段階で、建築設計ではCAD以外の強度計算・各種シュミレーションに使えるようなパソコン(&アプリケーション・ソフト)が今ほど普及していなかった。

※参照覧

※1-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※1-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※2、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※3、音響拡散体・グルービングパネルについては関連記事「芸術ホール設計のセオリーとは?」をご覧ください。

※4、現代の3大迷発明!「珍妙からくり(残響調整装置、可変段床設備、可変吊り天井)」に関する記事はこちら。

※5、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

公開:2018年2月 3日
更新:2018年11月 4日

投稿者:デジタヌ

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