狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

三重県総合文化センター 《 ホール 音響 ナビ 》  

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三重県総合文化センターのあらまし

Official Website https://www.center-mie.or.jp/

三重県文化会館、生涯学習センター、男女共同参画センター、三重県立図書館、放送大学学習センターなどがあり、複合文化施設になっている。

指定管理者「三重県文化振興事業団」の積極的な自主運営策

2007年 県の外郭団体自立策の実施により、それまで県が採用して派遣していた全職員が事業団の直接雇用と成り(配置転換の危惧が無くなり)寄り職務(プロモーター)に専念できる環境が整い、民間プロダクション並みに職員の専門性が高まり「プロモートのエキスパートとしてのプライド」が芽生え、「若さと活気ある事業団」に生まれ変わった。

より多くの県民に上質の舞台芸術を...

「入場料4,000円で1,000人集めるより、2,000円で2,000人」を掲げて低料金ながら高品質の自主事業(クラシックコンサート、演劇、落語など)に徹し、2008年(平成20年)度には、自主事業の平均入場率が日本全国の上位に食い込む90.6%、に達し、自主事業が単独で黒字となっている

自前の会館を持つ総合プロダクションとして活発な事業展開!

又貸しホール・貸し会議室事業においても夜間利用を可能とし、開館利用率75.2%を達成。

イベント時の看板作成・パンフレット類の企画・作成事業も行い総合イベント企画事業者として活発な活動を行っている

(※何処かの痴呆都市に聴かせてやりたい、関連記事はこちら。

施設面から見たホールの特色

(公式施設ガイドはこちら)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

大ホール

(公式施設ガイドはこちら)

1992年に「愛知県芸術劇場(※ガイド記事はこちら)を手がけた「A&T建築研究所」が汚名挽回?にと、渾身を込めてデザインしたホール、軒の短い奥行きの浅いテラス、アンギュレーションのある木質パネルを用いた壁面、音響拡散体を配した最上層部、折上げ天井、重量級大型自走式反響板、等丁寧な設えの「良質の音楽ホール」に仕上がっている。

やはりクライアント(施主;三重県)の芸術に対する理解度と、立地条件の良さが、ゆとりある敷地にゆとりある大型ホール建設を可能ならしめ、デザイナーにあまり無理な要求を突きつけなかったのであろう。

フロアー構成

3スロープ3フロアーの3層構造の天井の高いシューボックホールで、3階バルコニーは階下のホワイエ上部に大きく張り出し、階下の客席へのオーバーラップを最小にとどめるように配慮されている。

1階メインフロアー

最前列から3列までの平土間座席部分(内6列まではオーケストラピット部)とそれに続く.なだらかなストレート段床スロープを持つメインフロアーの両袖には内向きの前後2段の高床テラス席が階段状に設けられている。

2・3階バルコニー席

2・3階バルコニー席はメインフロアーと異なり、扇形段床上に配置されている。

各フロアーのバルコニー席両翼からは、1階高床テラス同様に、ホール内向き前後2段のテラス席がホール前方に向かって、段々畑状に伸びている。

2・3階テラス席の舞台より再前方部には、流行のむき出しの照明コラムが設置されている。.

客室側壁

各フロアー共に、最上階まで高さいっぱいにアンギュレーションを施した木質パネルで表装されている。

大向う背後壁面

メインフロアー大向こうには通路を挟んで親子室が設けられ、窓以外の前面はプレーンな木質壁面になっている。

2・3階も2階調整室のガラス窓部分を除き、プレーンな板壁となっている、ただしこちらは、バルコニー形状に合わせて緩やかな凹面壁となっている。

プロセニアム

揺動式のサイドプロセニアムと上下式の上部プロセニアムを用いた、「可変プロセニアム」となっており、コンサート使用時には、重量級の自走反響版がサイドプロセニアムと密着しホール一体型のセミオープンステージとなる流行のデザインを採用している。

天井

天井、および側壁からの迫上がり部(コーナー反響版)は一般的なプラスターボード製(※1)の反響版で設えられているが、失敗作?の「愛知県芸術劇場 」(※ホール音響Navi はこちら)のような醜悪なデザインではなく、ごく「フツー」の形状となっている。

舞台設備

重量級大型自走式反響板


ステージ背後に格納スペースを備えた重量級大型自走式反響板、でホール一体型のオープンステージシューボックスホールと成る流行のデザインを採用している。

見かけは、オペラハウス風ではあるが、前途の重量級大型自走式反響板の設備と言い、実質シューボックス型のコンサートホールといっても過言ではない設えとなっている。

演劇用途重視の中ホールとは異なり、前途「脇花道」と「オーケストラピット迫り」とステージ中央の「小迫り」のみで、道具迫りなどの中・大型の迫りは一切設備されていない。

但し、照明、美術バトンは豊富に用意され、可動プロセニアム装置と相まってもちろん演劇ホールとしても機能する。

総評

かぶりつきフェチにはつらいデザイン?

残念なのは大阪の "いずみホール"(※ホール音響Naviはこちら)同様に最前列数列で定在波障害が生じている点!

オーケストラピット部分に相当する最前列から6列目までの可動席部分の両袖にあたる脇花道の背後壁最下段(上部はアンギュレーション壁面に照明コラムを設置)がプレーンな板壁で対抗壁面と完全に平行している為に、幅約22.6mのこの部分では周波数に換算して約15Hz/20℃のホール横断定在波(※2)が発生しやすい。

この部分はオーケストラピットとなる部分で、「バスドラム」を用いる「ヴェルディ」のオペラや、チャイコフスキー、プロコフィエフ、ストラヴィンスキーなどなど、のバレエ上演では、オーケストラ奏者も定在波被害(※3)にあっている可能性が大である!

コンサートホールとして利用する際は、オケピット迫りをすべて迫り上げエプロンステージとして用いているようで、観客席は7列目以降となり、10列目からはアンギュレーション側壁部分となるので、10列目以降に陣取れば?ホール横断定在波障害の心配はない!

また、前途の重量級大型自走式反響板のホール内面がアンギュレーション処理されており、最悪のホール軸方向の定在波の心配もない。

長形ピットの欠点を満載?

通常、オーケストラピットは、狭い空間で「定在波障害」も起こりやすく、為に対抗平行面の多い長型は避け、台形などの異形としている場合がほとんどであるが、何を思ったのかこのホールでは長形でデザインしたために、長辺19.65m;周波数換算17Hz、短辺6.4m周波数換算53Hzの低域定在波に悩まされる結果となっている!

この周波数は、低弦(コントラバス)とバスドラムに被さり、ピットとして、床面を下げた場合は、ミステリースポット(※3)のために、音量バランスが崩れ奏者によっては自らの音さえ消失したり、飛び上がるほどのバスドラム音に苛まれる羽目になっている事であろう!

今後の改修に期待

サイドテラス後列席の音響障害については、普通の人は耳が前向きなので?ほとんどの人は気にならないであろうから、気になる人はこの席を避けていただくとして...。

かぶりつきオケピット部分については、奏者も被害にあっていることだし、早急に改善を望むポイントである。

今更形状を変更するには設備が巨大すぎる?ので不可能に近く、とりあえずは、左右ガード壁を屏風風にアンギュレーションを持たせた形状に変更し、客席ワゴン収納部との隔壁を撤去して、定在波発生を抑えるしか手はないであろう?

ホール音響評価点:得点82点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点48点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点18点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点12点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※障害発生エリア席数297席が収容人員の1/3以上 以下なので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数1=49点

定在波障害顕著席数;

定在波「節」部席;9席/1階平土間中央部座席1~9列19番席、

定在波「腹」部席;18席(10席/1階平土間両袖座席1~5列9番&29番、8席/1階両袖座席6~9列7番&30番)

重複カウント ;ー0席

定在波障害顕著席総計;27席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面が木質 アンギュレーション材なので素材基礎点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数6=19点

初期反射障害1 壁面障害席 ;46席(16席/1階1L-2列&1R-2、18席/2階2L-2列&2R-2、12席/3階3L-2列&3R-2、)

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席?

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;46席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数7=13点

眺望不良席数;27席/1階平土間中央部座席1~3列15番~23番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;27席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;46席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー3席

音響障害席総計;97席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

内訳

定在波対策評価点:38点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:20点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:19点/20点満点

客席配置 20点/20点満点

中ホール

(公式施設ガイドはこちら)

天井の高い2層のプロセニアムホール

1階メインフロアー

最前列から2列だけが平土間で、緩やかな扇形段床上に座席が配置されたメインフロアには、左右に1R-1~3、1L-1~3の3~4列座席の高床テラスが配されており、しかも高いほうのテラスの壁に沿って座席が配されている!?後述する2階テラスはセオリー通り通路にしてある。

17列から後方は変則的な座席配置をとっている。

2階バルコニー席

4列のメインバルコニー両翼から2列から4列のサイドバルコニー?が1階高床テラスを覆うように前方に伸びている。

それぞれ1列分階下のテラス席より奥まっており、階下へのオーバーラップを極力抑えている?

理解に苦しむ2階テラス席の天蓋が

なのに、理解に苦しむ前代未聞の軒の浅い「天蓋?」がFL+2.4mぐらいの位置に取り付けられている?まだ新しいホールなのに雨漏りでもするのか?...

通常、客席頭上には反射面となるような障害物(軒)は設けたくなく出来れば最低でも軒の付け根から3mは間隙を取りたいぐらいなのに(※4)、やはり「A&T建築研究所」さんのデザイナーさんは「おきて破りの裏ワザ」がお好きらしい?

さすが愛知県芸術劇場を手掛けた「A&T建築研究所」さんだけに、やはり一筋縄ではない、デザインセンスである?

奇妙な壁面

基本馬蹄形ではあるが、客席背後の壁面をアンギュレーションを付けたプレーンな分割壁面として、対抗する並行面が出来ないように配慮されてはいる。

各フロアー客席背後壁面は凹凸表面加工してあるタイル張りで石積み風の表装となっている?一応表面処理で過度な初期反響が生じにくくはしてある。

最上層部は壁クロスで表装した一般建築用の石膏ボードでおおわれている。

奈落付きの立派なステージ

回り盆、スライディングステージ、仮設仮花道の設備が有り、伝統芸能まで含めた舞台総合芸術多目的ホールとなっている。

また前列から5列目までのオーケストラピットは、大ホールとは異なりオーソドックスな客席に合わせた?通常の湾曲したタイプのデザインで、完全平行面がなく、定在波障害の起きにくい仕様となっている。

回り盆、中迫り2、小迫り2が付いた、スライディングステージを備えた立派な芝居小屋で、仮設脇花道の準備されており、オペラ公演や、伝統芸能にも対応した設備となっている。

凝った作りの分割タイプステージ反響版

ステージ反響版は、サイド部分が、大ホール同様の自走式となっており、未使用時は、ステージ最後部に格納されている。

上部反響版は、中央部分だけを覆う構造のセパレートタイプで、(効果は定かではないが)3枚それぞれが反射角度を微調整できるようになっている。

近年、上部プロセニアム前面が凸型に湾曲した大型反響版に換装されたようである。

ホール音響評価点:得点77点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点10点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点13点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

定在波障害はないので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;0席

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が軟質窯業製品なので素材基礎点15点とした。

基礎点B2=素材基礎点15点ー障害発生エリア数4=11点

初期反射障害1 壁面障害席 ;92席(10席/1階1R・L1ブロック、12席/1階1R・L2ブロック、14席/1階1R・L3ブロック、10席/1階22列1番~5番、34~38番、10席/2階2R・L1ブロック、8席/2階2R・L2ブロック、10席/2階2R・L3ブロック、10席/2階2R・L4ブロック、8席/2階2R・L4ブロック)

初期反射障害2 天井高さ不足席;0?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;92席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数5=15点

眺望不良席数;20席/1階平土間中央部座席1~2列15番~24番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;92席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0?席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;112席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

ホール音響評価点:71点

内訳

定在波対策評価点:35点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:10点/20点満点(※石材壁の場合はx0.5が基本点と成ります)

残響その2(後期残響)への配慮評価点:16点/20点満点

客席配置 10点/20点満点

小ホール

(公式施設ガイドはこちら)

3階吹き抜け相当の高い天井をもつオープンステージの平土間多目的ホール。ロールバックシステム95席を展開しても、大向こうに十分な天井高さが残るデザイン。

会議室が主要目的なので、音響的には差ほどの留意は見られない。

95席のロールバックシステム固定席収納システムとアダプタブルステージ(可動段床席迫り)を特徴とする。

ホール後方大向こう席背後壁は全面音響グリルで表装した吸音壁。

大向こう上層部に設備テラスを設けた珍しい構造

客席両側壁は塗装仕上げしたプレーンな家庭用新建材壁。

ホール客席側面最上層部フロアーに相当する部分に設備点検用テラスと剥き出しの照明機器ブリッジが設置されている流行のデザイン。

ホール音響評価点:48点

内訳

定在波対策評価点:15点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:5点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:10点/20点満点

客席配置 18点/20点満点

多目的ホール

(公式施設ガイドはこちら)

男女共同参画センター棟にある、176席の大掛かりなロールバック固定席収納システムを備えた収容人員 383席の平土間多目的イベントホール。

揺動式のサイドプロセニアムを備えたプロセニアム型のエンドステージを持つ。

伝統的芝居小屋風の高い3階吹き抜け相当の高い3角天井を特徴とする。

ホール音響評価点:43点
内訳

定在波対策評価点:15点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:5点/20点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:13点/20点満点

客席配置 10点/20点満点

第1リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら)

縦17.6m×横11.2m天井高3.9m、(照明機器バトンまでの高さ3.2メートル)床面積約205㎡(約124畳)の平土間フローリングホール。

天井はさほど高くは無いが、音響的にもそれなりに配慮してあり、お稽古事の発表会にも使える施設。

ホール音響評価点:53点
内訳
定在波対策評価点:20点/40点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:15点/25点満点

残響その2(後期残響)への配慮評価点:18点/25点満点

第2リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら)

縦12.2m×横11.7m天井高4.1m、(照明機器バトンまでの高さ3.2メートル)床面積約145㎡(約87.5畳)の平土間ホール。

2階吹き抜けの高い天井を持つ本格的なリハーサル室、上層部壁面はアンギュレーションを持たせた新建材の反響板と装飾柱(棧)のコンビネーション、低層部は1面鏡と3面は音響グリルで表装した吸音壁。

天井はフラットだが周辺の装飾梁で折上げられている丁寧な設えのリハーサル室。

リハーサルやレッスン専用なので、デッドな空間デザインとなっている。

ホール音響評価点:50点
内訳
定在波対策評価点:25点/50点満点

残響その1(初期反射)対策評価点:25点/50点満点

三重県総合文化センターのロケーション

ところ 津市一身田上津部田1234

津駅前繁華街の北西に当たる丘陵地に、三重県立図書館、三重県総合博物館、等の文化施設と共に佇んでいる。

辺りは溜め池の多い郊外の住宅街になっている。

当館の道を挟んで北側も溜め池と成っており、隣接するショッピングセンターへの出入り車両の振動対策と成っている。

トリップアドバイザーの周辺口コミガイドはこちら。

三重県文化会館へのアクセス

最寄りの駅  JR・近鉄・伊勢鉄道津駅より三重交通バスで約5分

三重県総合文化センターこれまでの歩み

1994年(平成6年)10月 開館。当初は三重県文化会館、三重県生涯学習センター、三重県男女共同参画センター「フレンテみえ」の3施設の運営を三重県文化振興事業団に委託していた。

2004年(平成16年) 指定管理者制度導入により、事業団は指定管理者として「運営を代行」する事となった。

2009年(平成21年)に開館15周年を迎え、記念事業として6月11日に松任谷由実コンサート、11月3日にディズニー・オン・クラシックを開催した。

三重県文化会館がお得意のジャンル

大ホール

オーケストラコンサート、オペラ・バレエ公演以外にもミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショー等ジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

中ホール

伝統芸能以外にもポップ関係のコンサートや、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショーまでジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

三重県文化会館の公演チケット情報

大ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

中ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

小ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

施設データ

  1. 所属施設/所有者 三重県総合文化センター/三重県。
  2. 指定管理者/運営団体 三重県文化振興事業団/三重県。
  3. 開館    1994年10月
  4. 設計  A&T建築研究所
  5. ゼネコン 
  6. 内装(音響マジック) 

大ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 公式データ集はこちら
客席仕様

3スロープ3層 最大幅約25mx最大奥行約40m、天井高さ(シーリング下面)約20m 
収容人員1903席、フル使用時;1955席(車椅子用スペースX8台分16席、親子室X8席・人・室、立ち見席44席、含む、)フローリング、。

内訳
  • 1階席X1077席、1階固定席X879席、(オーケストラピット部可動床可動席X198席、親子室X8席・人・室、車椅子用スペースX8台分16席、含む)、
  • 2階席X274席、
  • 3階席X458席、
舞台設備
  • 舞台仕様 プロセニアム形式
  • 有効幅約25mx有効奥行き約18.18m(最大奥行き約24m)総面積:700㎡
  • 可動プロセニアムアーチ:間口約18~22m、高さ約6.6~13m、有効面積約455㎡(約275畳)ステージ高さ;FL+約90cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約28.5m、バトン類高さStL+約13.4m、サスペンションライト(照明ブリッジ);3本、美術バトン;27本(幕装備除く)、ライトツリーx5
  • 反響板設置時;プロセニアムアーチ:間口約13m、高さ約13m、最大奥行き約13.5m、実効面積;約198㎡(約120畳)ステージ高さ;FL+約90cm、
  • 拡張舞台(エプロンステージ);可動床・可動客席(客席ユニット・ワゴン床下収納システム)オーケストラピット&エプロンステージ迫り;最大幅約19.65m最大奥行約6.4m有効面積約125㎡;約75.5畳、演奏面レベル設定;StL ー約2.8m~+0m、
  • 舞台機構1 ;、小迫り、
  • その他の設備 楽屋x10、
各種・図面・備品リスト&料金表

中ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式馬蹄形多目的ホール。
  2. 公式データ集はこちら
客席仕様

2スロープ2層 最大幅約27.9mx最大奥行約25m、、天井高さ(最高部)Fl+約13.7m 
収容人員968席、フル使用(車椅子用スペースX8席、親子室X8席/2室、含む、)木質パーケット床通路部のみブロックカーペット張り、1・桟敷席、2階テラス席、客席可変残響装置

内訳
  • 1階固定席X504席、1階席X758席(オーケストラピット部可動床可動席X180席、、含む)、
  • 2階固定席X202席
舞台設備
  • 舞台仕様 プロセニアム形式
  • 有効幅約29mx有効奥行き約23.6m有効面積約900㎡(約543.5畳)
  • 可動プロセニアムアーチ:間口約14.5~18m、高さ約9.1m、主舞台有効奥行き;約17m 有効幅;23m、有効面積;約391㎡(約236畳)ステージ高さ;FL+約65cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約24.6m、バトン類高さStL+約8.7m、サスペンションライト(照明ブリッジ);5本、美術バトン;30本(幕用含む)、ライトタワーx2
  • 反響板設置時;プロセニアムアーチ:間口約18.2m、高さ約9.1m 反響版は5.5m~設置可能、最大奥行き約8.8m、実効面積;約128㎡(約77.5畳)ステージ高さ;FL+約65cm、
  • 拡張舞台(エプロンステージ);可動床・可動客席(客席ユニット・ワゴン床下収納システム)オーケストラピット&エプロンステージ迫り;最大幅約22.5m最大奥行約6m有効面積約115㎡;約69.5畳、演奏面レベル設定;StL ー約165cm~+0m、
  • 舞台機構1 ;奈落、大(道具)x2、、小迫りx2、
  • 舞台機構2 ;スライディングステージ;回り盆(直径16.2m)付き、間口約10.8mx奥行約3.6mX2基 仮設脇花道(上手・下手)
  1. 舞台設備 、プロセニアムアーチ:間口 18.0m×高さ 9.1m最大奥行 約 23m、、大迫り、小迫り、回り舞台;直径16.2m、スライディングステージ(10.8mx3.6m)、オーケストラピット(可動床)
  2. その他の設備 、楽屋x10、
各種・図面・備品リスト&料金表

小ホール

  1. ホール様式 平土間多目的ルーム
  2. 公式データ集はこちら
  3. 客席   1フロアー(1スロープ) 収容人員 285席、(ロールバックシステム95席含む)、
  4. 舞台設備 オープンステージ形式
  5. その他の設備 、楽屋x5、
各種・図面・備品リスト&料金表

多目的ホール

  1. ホール様式 プロセニアム型式平土間多目的ホール。
  2. 公式データ集はこちら
  3. 客席   1フロアー 収容人員 383席、ロールバックシステム176席、
  4. 舞台設備 プロセニアムアーチ、間口14.5m奥行き約5.5m
  5. その他の設備 、控え室x1。
各種・図面・備品リスト&料金表

付属施設・その他 

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●文化会館棟
※リハーサル室x2、会議室x3、ギャラリーx2、レセプションルーム 
●生涯学習棟
※研修室x5、視聴覚室、 
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※セミナー室x3、特別会議室、セッションルーム、生活工房、フィットネスルーム、和室、茶室、
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※参照覧

※1、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※2-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※2-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※3、『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※4、低い天井が及ぼす悪影響に関する指揮者の井上道義氏の他のホールでの定在波の体験談など、はこちら



 

公開:2017年10月29日
更新:2019年3月 8日

投稿者:デジタヌ


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