旅するタヌキ

豊田市民文化会館 《 ホール 音響 ナビ 》

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Official Website http://www.cul-toyota.or.jp/sisetuda/simin_bunka00.html

豊田市民文化会館のあらまし

近年1998年駅前に豊田参合館・豊田コンサートホールが誕生したことにより観光客誘致を狙った「芸術センター」としての「参合館」にたいして、市民のための気取らない「芸能・演芸施設」としての役割が一層明確に成り、名古屋市内「御園座」と並んで中京地区のミュージカル、エンタテナーのワンマンショー、歌謡ショー、落語・演芸会などの「エンタテイメントショウビジネス」の興業劇場として、「豊田市民や周辺地域住人の息抜きの場」に成っている。

教育・文化の振興を図ることにより、市民生活にうるおいと充実感を与え、市民福祉の向上をめざし、中央文化の香り高い主催事業を実施するとともに、地域文化の育成の機会を提供することにより文化的生活の育成を目的とするものです。<公式サイトより引用>

豊田市民文化会館のロケーション

  • 所在地  愛知県豊田市小坂町12-100

豊田市を東西に貫き東海環状自動車道と名古屋第三環状道路を結ぶ国道153号線は豊田市の背骨であると同時に西の豊田市西部体育館とそして「本館」、豊田氏美術館、豊田市役所、スカイホール豊田、白浜公園、そして豊田スタジアムを結ぶ、豊田のスポーツ文化街道とも言える。

豊田市駅、新豊田駅、両駅からは少し離れているが、豊田市の屋台骨トヨタ状の本丸元町工場にも繋がる国道153号線は豊田市の行政、経済、芸術・芸能、スポーツを支える大動脈であり、豊田市民文化会館はその中心に位置する豊田市の「エンタテイメントショービジネス劇場」の役割を果たしている。

トリップアドバイザーの周辺口コミ ナビはこちら。

豊田市民文化会館へのアクセス

名鉄三河線「豊田市駅」より徒歩約15分。
愛知環状鉄道「新豊田駅」より徒歩約15分。
名鉄バス「市民文化会館前」下車すぐ。

豊田市民文化会館これまでの歩み

1975年11月3日 - 豊田市文化芸術センターとして現・小ホールが開館。
1981年6月末 - 大ホールが完成。
1981年7月7日 - 豊田市民文化会館に改称。
2011年 椅子その他をリニューアルしたらしい?

豊田市民文化会館がお得意のジャンル

大ホール

ポップス関係のコンサートやミュージカル、エンタテイナーのワンマンショウ、懐メロ歌手の歌謡ショー、までジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

小ホール

主に演芸ホールとして市民に親しまれている。

また市民団体の集会、セミナー、講演会などに幅広く利用されている。

豊田市民文化会館の公演チケット情報

大ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

小ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

施設面から見た豊田市民文化会館の特色

(公式施設ガイドはこちら)

1975年完成の小ホールと1981年完成の大ホールとから成る。

大ホール

公式施設ガイドはこちら

2スロープ2層の多目的ホール

メインフロアー

最前列「あ列」から「え列」までの4列がオーケストラピットになる平土間で5列目からは平土間に近い緩やかな「ハノ字」スロープ上に客席が配置され、中ほど「た列」からは比較的急な「ハノ字」段床に客っ席が配置されたスロープとなっており、中央部12番~44番席までがに谷間部分になって、「ホール横断定在波」(※1)の脅威(※2)から神様(聴衆)を守っている。

2階バルコニー

メインフロア同様に、ハノ字段床座席配列で定在波障害対策(※3)を行ている。

元々客席では極端な定在波障害が発生しておらず、初期反響対策と、後期残響創出に主眼を置いた壁面改装となったようである。

伝統芸能にも対応できる施設

脇花道、奈落、大・小・迫り、スライディングステージを持ち伝統芸能にも対応できる施設となっている。

ホール前半の表面処理をしたコンクリート壁

前半スロープ、両サイドのサイドプロセニアムとそれに続く脇花道背後壁とそれに続く鳥屋側壁は、改修前の同じ表面処理をしたコンクリート壁になっている、特徴ある?内装の変わったデザイン?のホールである。(元は全面石壁だった壁面に後年の改修時に木質パネルを張り付けたようである。)

プロセニアム上縁の前面に後半天井までいたる大型のプラスターボード製(※4)のコーナー反響版を設え、ステージ上の反響板とスムーズに繋がる様に改修されている。

2階バルコニー前縁両翼から「ダミーテラス」が前方に伸び、2階バルコニーのアクセス通路となっている。

更にホール後半部分の木壁は三層3段に階段状にすぼまっている(建設当初の元壁がそうであったらしい)。

ホール音響評価点:得点69点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点25点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点23点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点17点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点4点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

総評

巨費を投じて大規模改修を行い確かに耳につく初期反響(※5)はかなり軽減され、張り付けた木材のエッジ部が乱反射を創出し、後期残響(※5)は心地よい響きになったかも知れないが...。

同じ手数の込んだことをやるなら、山形パネルでアンギュレーションを付けるか、お得意の、帷子ふうの外反(外傾)スラントを施すべきでは無かったのか?

間隔をあけて(溝)を造ってパネルを装着する手法では、定在波の発生は抑止できない!

直接実被害が無いからと言って、2階バルコニーを含むスロープ部分後方では衛材波エリアの中を通ってきたちょくせう音を聞くわけで、「問題なし」とはいいがたい。

フロアレベルから+1.8m程度の低層部だけでよいから、現行のパネルを撤去し、内傾スラントさせた連続パネルに換装するべきでは無かろうか?

※空気中を伝わる音波は、液体や固体中などを伝わる音波とは違い、圧縮圧力波(粗密波)なので、ホール横断面に定在波が発生していると、節の部分と腹の部分で「空気の密度」が異なる為にその部分を通り抜ける音波の「音速」;波長:周波数が変化する、すなわち音色が変化してしまう、特に高周波成分(楽器の音色を決定づける倍音)が影響を受けやすい為に、スロープ後半部分では定在波の2次災害に遭うばあいもある。

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

定在波評価

※客席の大部分がプレーンな木壁で挟まれているので基礎点を25点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=25点

定在波障害顕著席数;0?席

初期反射対策評価

※障害発生エリアの壁材が木質グルーブ壁なので配点25点とした。

基礎点B2=素材基礎点25点ー障害発生エリア数1=24点

初期反射障害1壁面障害 11席/1F大向う中央

初期反射障害2 天井高さ不足 0席

重複カウント ;ー0 席

音響障害席総計;11席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数2=18点

眺望不良席数;44席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1;定在波障害席数;0席

音響不良席その2 ;初期反射障害1壁面障害 11席/1F大向う中央

音響不良席その3 ;初期反射障害2 天井高さ不足 0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;55席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

小ホール

(公式施設ガイドはこちら

大ホール同様の設えのホール、平土間に近い緩やかなスロープを持つホールで大ホール同様に後半の並行壁面部に「ハノ字段床」配列座席を用いているが、スロープが緩やかなために、余り効果はないようで、さらに

1975年建設当時はやった、打放しコンクリートのプレーンな壁面を使用している為に「巨大エコールーム紛い(※6)」と言った音響のホール。

1981年大ホール完成時か、近年の耐震補強改修時か定かではないが、大迫り機構を撤去したようである。

その名残で使われなくなった奈落がある。

ホール音響評価点:得点54点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点23点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な平面壁」で囲まれているときには 配点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点12点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点16点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

総評

今後ともに継続使用を考えているなら、早急に内壁回りを改修する必要がある。

後部に行くにしたがって施されている意味のない、段付き絞り込みを改め、フロアーレベルから+1,8mの高さ以内でよいから、最低でも、宴会場スタイルの壁紙で表装した石膏ボード、できれば最新のグルービング材を内傾スラント(傾斜)設置し定在波対策を行う必要がある。

たったこれだけでも、見違える(聞き違える?)様に素晴らしいホールに生まれ変われるであろう。

算出に用いた値;

定在波評価

基礎点B1=配点25点ー障害発生エリア数1=24点

定在波障害席数;18席

初期反射対策評価

基礎点B2=素材基礎点12点ー障害発生エリア数0=12点

初期反射障害1壁面障害 0席?

初期反射障害2 天井高さ不足 0席?

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数2=18点

眺望不良席数;24席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1;定在波障害席数;18席

音響不良席その2 ;初期反射障害1壁面障害 0席

音響不良席その3 ;初期反射障害2 天井高さ不足 0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;42席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

リハーサル室

公式施設ガイドはこちら

天井は低いが、228㎡(約138畳)の音響にも配慮した立派なリハーサル室がある。

施設データ

  1. 所属施設/所有者 豊田市民文化会館/豊田市。
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)豊田市文化振興財団/豊田市。
  3. 竣工  1981年6月30日 (小ホール1975年完成)
  4. 設計  株式会社青島設計

 

大ホール
  1. ホール様式 、『扇形タイプ』プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   2フロアー 収容人員 1708名、
  3. 舞台設備 プロセニアム  間口19m 奥行き18m 高さ9m ブドウ棚(すのこ)、脇花道、子迫り、すっぽん(迫り)スライディングステージ、可動反響版、オーケストラピット(可動床)、
  4. その他の設備 、楽屋x7、
各種図面,備品リスト&料金表

小ホール
  1. ホール様式 プロセニアム型式平土間多目的ホール。
  2. 客席   1フロアー 収容人員  436席、
  3. 舞台設備 プロセニアム  間口14m 奥行き10m 高さ7.5m ブドウ棚(すのこ)、脇花道、(大迫)、反響版、
  4. その他の設備 、楽屋x5、
各種図面,備品リスト&料金表

付属施設・その他 

館内付属施設 

  • 施設別図面:展示室A展示室B、リハーサル室x、練習室x3、会議室x3、和室、他
共用備品

全館共通備品リストはこちら。

全館共通各種装備

施設利用ガイド

※参照覧

※1-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※1-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※2、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※3、「芸術ホール設計のセオリーとは?」を(音響拡散体・グルービングパネルについても記載)ご覧ください。

※4、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※5、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

※6、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

公開:2017年12月15日
更新:2018年11月 4日

投稿者:デジタヌ

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