旅するタヌキ

刈谷市総合文化センター アイリス 《 ホール 音響 ナビ 》刈谷国際音楽コンクールなど箱物だけでは無いイベントにも積極的な自治体が運営する施設

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Official Website https://kariya.hall-info.jp/index.php

アイリスのあらまし

三河の交通の要、JR・名鉄の重要なハブステーション刈谷駅の南地区第一種市街地再開発事業で整備された施設。

刈谷市総合文化センターは刈谷市の新な文化活動のシンボルとして2010 年4月にオープンしました。市民の皆様に長きにわたり親しまれてきた旧刈谷市民会館(1965年開館)の愛称「アイリス」を引き継ぎ、ホールを備える生涯学習施設として刈谷市の文化の発展を担います。<公式サイトより引用>

アイリスのロケーション

ところ  刈谷市若松町2丁目104

三河の玄関口刈谷駅とペデストリアンデッキで繋がっている、近くには刈谷合同庁舎、刈谷市美術館などの施設がある。

トリップアドバイザーの周辺口コミガイドはこちら。

アイリスへのアクセス

鉄道・バスなどの公共交通

最寄りの駅 JR東海道本線・名鉄三河線 刈谷駅南口よりウイングデッキ直結徒歩3分

マイカー利用の場合

※半有料(大ホール利用者4時間まで無料)の専用駐車設備 (収容台数 610台) があるのでマイカー利用も出来る。

伊勢湾岸道自動車道豊明IC.より約14分/7.9km

東名高速道豊田IC.より国道155号線経由約25分/16.4km

アイリス のある刈谷市のあらまし

推計人口、151,203人/2018年4月1日

刈谷ー名古屋 19分/¥410/JR

刈谷ー(名古屋)ー品川 2時間9分/¥11,330/在来線-新幹線

トヨタグループ主要企業の本社・工場が集まる日本有数の自動車工業都市であり、トヨタ自動車の発祥の地でもある。

アイリスがお得意のジャンル

大ホール

刈谷市の誇るローカルイベント?刈谷国際音楽コンクール(※イベントガイド記事はこちら。)のメイン会場となっている。

オーケストラコンサート、バレエ、ミュージカル、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、有名タレントの座長ショー、現代演劇、伝統芸能、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショーまでジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。

またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

小ホール

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。

アイリスの公演チケット情報

大ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

小ホールで催されるコンサート情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

アイリス以外の愛知県の劇場

『愛知県下にある公共ホールのまとめ』ページはこちら。

施設面から見たホールの特色

(公式ガイドはこちら)

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

大ホール

公式施設ガイドはこちら

緩やかな前半部と比較的急峻な後半をもつメインフロアーと両翼からサイドテラスを伸ばした2階バルコニー席で構成された多目的ホール。

木をふんだんに使った扇形プロセニアム形式のホールで、日本の音楽史に残る?初代・フェスティバルホールを彷彿とさせる扇形ホール。

大型重量級の音響反射板と共に、コンサートホール並みの音響を誇る三河地区きっての多目的ホール。

勿論1階フロアー部は見通し良い千鳥配列座席。

(※、ちなみに椅子はあまり評判が伝わってこない現2代目「フェスティバルホール」と同じものだとか...)

客席周辺壁面は低中層部共に角材を横に並べたような木質パネルをアンギュレーションをもあせて表層されている。

1階大向こ通路背後壁は、下部は音響ネットで表層された吸音壁。上部は側壁と同じ設え。

2階バルコニー背後は下部にあたる出入り口ドアーの上縁までの高さ部分が縦棧で表層されたいわゆるグルービングパネルを(屏風状に)大胆なアンギュレーションを持たせて配置し、上部は周辺壁面と同じ壁面となっている。

更に壁面全体が緩やかなカーブを描く凹面となっている。

天井は全体が横方向に緩やかに湾曲したプラスターボード製の大型反響板をホール前部に向かって高くなるように設置している。

プロセニアムは大型の木質で、上部のみ可変機構(可変板)が設置されたセミ可変プロセニアムでポロセニアム上縁の前縁には大型のコーナー反響板が設置されている。

2010年の作品にしては、古典手法と今風のデザインが混在したステージ反響板で、ホールとは隙間無く繋がるタイプではあるが、奥行きの深い、割と断面積が急変するでザインなので、多少癖のある音響(洞窟音;籠り音)となっている。

大ホール音響評価点:94点

§1,「定在波対」策評価点:40点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:18点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:20点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:16点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

総評

素性の良い基本デザインなので、今後可動床部を生かしてエプロンステージとし、ステージ反響板を中迫りに拘らずに、奥行きの浅い物に換装するか...大きなステージ容積を理して、東京国際フォーラムホールC(※ガイド記事はこちら)のように隙間だらけの反響板に変え、「音響チャンバーバランス法」を用いるなどすれば「ダクト効果による籠もり音が解消され、更に素晴らしいホールとなるであろう。

小ホール

(公式施設ガイドはこちら)

3階吹き抜け相当の高い天井を持つ、大ホール同様の立派な設えのホール。

可動反響板でホール1体型シューボックス型ホールとなる平土間の多目的スペース.。

ロールバック、可動床席併用の多目的ホールではあるが、天井が高く、残響(初期反射&後期残響)にも十二分に配慮された、優れたホール。

基本、ホール中央部の9分割アダプタブル沈降床を階段状に下げ、オープンステージのシューボックスホールとして使用する事を前提にしてデザインされたホールであるが、ステージ左右の陽動反響板を開いて、プロセニアムモードにすると、最大幅21.8mと2面舞台相当の袖舞台と脇花道を備えた立派なプロセニアムステージとなる。

ホール客席周辺壁面はサイズの異なる立て格子で表層された2重構成の壁、上層部は空調ダクトを兼ねた柱を取り込んだ幅の広いキャットウォークテラスになっており、最前部にむき出しの照明コラムが設えられて要る流行の手法、柱は塗装仕上げの一般建築用石膏ボードで表層されている。

ホール後方は、親子室と調整室になており、前面下部(大向こう通路背後)は

縦棧で表装したグルービングパネル。上部の各室前面窓ガラス部以外は音響ネットで表装された吸音パネルになっている。

天井はストラクチヤーむき出しの流行の手法で、照明ブリッジの下面のみ反響板で覆うやり方。

ステージ反響板は、背面が固定、両サイドが陽動タイプの半固定、天井が釣り下げタイプで、ホール室内と同意匠でデザインされている。

ホール音響評価点:82点

§1,「定在波対」策評価点:24点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:20点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:19点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:19点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら。)

2室のリハーサル室、を備えている。

第1リハーサル室、;幅約16.2mx奥行約14.8m、床面積約240㎡(約145畳)天井高さ;約6.2m。

Pタイル床だが2階吹き抜け相当の高い天井を持つルーム、低層部壁面は縦棧を施した木質パネル(1分格子で表装した吸音壁)表装されている。

高層部は周囲に金属ネットで表装したキャットウォークを巡らせ、天井は照明ブリッジを露出させた流行の手法。

スタッキングチェアーを用いいてお稽古事の発表会などにも使用できる施設。

ヤマハ FCセミコンサートピアノを常備している。

第1リハーサル室ルーム音響評価点:50点

§1,「定在波対評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

第2リハーサル室、;幅約15.7mx奥行約9.5m、床面積約149㎡(約90畳)天井高さ;約4m フローリング床、壁面ミラー(カーテン付き)対向面にバレエ・ダンスレッスンバーを備え、アップライトピアノヤマハ C5、を装備している。

壁面一部有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、ヴォールト(蒲鉾天井)天井、を持つ前面木質パネルで表層された丁寧な設えになっている。

第2リハーサル室、音響評価点:50点

§1,「定在波対評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
総評

両室ともに丁寧な設えではあるが、バレエ・ダンス対応の第二ルームがフローリングで、第1ルームがPタイルなどとちぐはぐなところも見られ、さらには壁面にアンギュレーション加工も、スラント処理もされていないなど、基本的な配慮が不足している施設である.

施設データ

  1. 所属施設/所有者 刈谷市総合文化センター/刈谷市。
  2. 指定管理者/運営団体 KCSN共同事業体/刈谷市。
  3. 開館   2010年3月31日
  4. 設計  - 東畑建築事務所、独立行政法人都市再生機構中部支社
  5. ゼネコン  竹中工務店

大ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席    2スロープ2フロアー 天井最高部高さ床面より約19.5m
    • 収容人員1,541席、
    • 内訳;1階固定席X1,186席(特別観賞室X6席、親子室X10席、車椅子用スペースX10席含む。)1階平土間中央部千鳥配列、
    • 2階席355席、
    • 木質パーケット床
  1. 舞台設備
    • 基本仕様可動プロセニアム形式;有効幅約45.5m(ステージ最大幅約49m)x有効奥行き約18.5m、有効面積約841.75㎡(約543畳)2面舞台相当、プロセニアムアーチ:間口約21m、高さ約7.2~9m、実効面積;約388.5㎡(約251畳)ステージ高さ;FL+約90cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+25.8m、バトン類高さStL+24.6m、
    • 反響板設置時;プロセニアムアーチ:間口約21m、高さ約12.3m、最大奥行き約12.6m、実効面積;約201.6㎡(約121畳)ステージ高さ;FL+約0.9cm、
    • 付属舞台;可動床エプロンステージ迫り;最大幅約20m最大奥行約4.8m有効面積約67㎡;約43畳、レベル設定;Gl+約ー0m~+0.9m、脇花道、、
    • 舞台設備(装置&設備);奈落、中迫り、
    • 仮設資材;所作台、バレエ用シート、
    • 大・小道具:松羽目、竹羽目、鳥屋囲、金・銀屏風、雪かご、
    • 特殊効果;ミラーボール、波マシン、ジェットファン、ファイヤーマシン、ディスクマシンその他
    • 幕装備:緞帳、ひき割り緞帳、紗 幕、大黒幕、
    • 定式幕(ホリゾント幕、中ホリゾント幕、暗転幕、割幕)
    • コンサート対応設備;反響板、オーケストラ平台、ひな段用けこみ、指揮台/指揮者用譜面台、ピアノ椅子、コントラバス用椅子、奏者椅子(スタッキングチェアー)譜面台、
    • 専用備品 フルコンサートピアノ(スタインウェイD-274、ヤマハCF-Ⅲ)、
    • 映像設備;HDビデオプロジェクタ、BD/DVDプレーヤー、
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集等
  1. 専用施設 
    • 洋室楽屋X6(シャワー・トイレ付き1室、トイレ付き2室)、
    • レジストレーションカウンター、クローク、ロビー、ホワイエ、
  1. ロールバックシステム172席可動床席101席、

小ホール

  1. ホール様式 幅約13mx奥行約22m、延べ床面積約286㎡(約172畳)平土間多目的イベントスペース、
  1. 客席   幅約13mx奥行約14.5m、有効床面積約188.5㎡(約114畳)、1スロープ1フロアー、 9面分割可変段床設備、
    • 収容人員282席、
    • 内訳;スタッキングチェアーX101席、車椅子用スペースX3、親子室X4席、ロールバック方式客席収納システムX174席、
    • フローリング、
  1. 舞台設備 
    • 基本仕様Aプロセニアム形式;有効幅約21.8m(ステージ最大幅)x有効奥行き約6.8m(最大奥行き約7.2m)有効面積約148㎡(約89畳)2面舞台相当、間口約10mX奥行き約6.0m、高さ約5.0m、実効面積;約60㎡(約36畳)すのこ高:8.3m、バトン類
    • 基本仕様A;オープンステージ形式、;幅約13ⅿXステージ奥行約6.8ⅿ、有効面積約88.4㎡(約53畳)
    • 反響板設置;間口約13mX奥行き約7.4m、高さ約6.3m、実効面積;約96.2㎡(約58畳)
    • 緞帳、地絣、定式幕(ホリゾント幕、中ホリゾント幕、暗転幕、)
    • 平台、ひな段用けこみ、パーティー椅子
    • コンサート設備;反響板、ピアノ椅子、コントラバス用椅子、奏者椅子(スタッキングチェアー)譜面台、
    • 専用備品 フルコンサートピアノ(スタインウェイ D-274)、バレエ用シート
    • 映像設備;スクリーン(サイズ不明)、
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集等
  1. 専用施設 
    • 洋室楽屋X3、シャワー室(男女各々x1)、
    • コインロッカー、ホワイエ、

付属施設・その他 

  • 付属(共用)施設 
    • 付属施設 リハーサル室x2 
    • 別館・刈谷市中央生涯学習センター(別館)研修室8室、会議室4室、展示ギャラリーA,B,C、創作活動室2室、陶芸実習室、調理実習室、パソコン実習室、音楽室2室、多目的練習室2室、音楽スタジオ、和室3室
  • 共用備品
    • 仮設資材;講演台・演台・花台、司会者台、
    • 大・小道具:、金・銀屏風、
    • コンサート対応設備;反響板、オーケストラ平台、ひな段用けこみ、指揮台/指揮者用譜面台、ピアノ椅子、コントラバス用椅子、奏者椅子(スタッキングチェアー)譜面台、
    • 、和太鼓(口径80Cm)
    •  映像設備;、液晶プロジェクター(8k.4k,UHD、HDなどの対応解像度不明)、

デジタヌの独り言

オーケストラピットでも無い可動床部があったり、今時のホールにしては珍しく脇花道があったり、(道具迫りやオーケストラひな壇にしては)中途半端なサイズの中迫りがあったり、コンセプトがはっきりしない(と言うより予算削減のために、当初予定されていた設備を中途半端に削った?)、訳の判らない施設ではあるが。

見栄っ張りの尾張名古屋大納言様と違い、「質実剛健、質素・倹約」を好む三河武士、徳川家康の伝統を守り、時流に流されず、堅実な作りの本格的「扇形多目的ホール」である。

ホールは形態では無いし、「いい音で、かつ見通しが良いこと」を念頭にデザインし、「ゆとりから生まれる良質な響き」を実証した、お手本のようなホール。(※解説記事はこちら)

公開:2017年11月17日
更新:2018年11月 4日

投稿者:デジタヌ

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