旅するタヌキ

愛知県芸術劇場 《 ホール 音響 ナビ 》派手好きな名古屋の新名所「辺りを圧倒する威容を誇るアピアランス」をもつ文化施設

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Official Website https://www.aac.pref.aichi.jp/index.html

愛知県芸術劇場のあらまし

金のシャチホコで有名な「名古屋城記念資料館ビル」と双璧をなす名古屋の新名所。

3つのホールを持った大型商業劇場施設「愛知県芸術劇場」と「愛知県美術館」が1つの館やの中に同居している施設。

4面舞台を持つ本格的オペラハウススタイルの大ホールと国内最大クラスのパイプオルガンだけがご自慢のコンサートホール。

実験劇場としては滅多に使われることの無い小ホールや「大中2つの本格的なリハーサル室 」を備えた、「見栄えを大事に評価する音痴の建築家」には受けが良いあまり「音響には配慮の見られない」変な舞台芸術総合センター。

2017年6月には音痴揃いの評議員で有名な「優良ホール100選」?に選出された。

愛知県芸術劇場のロケーション

ところ  名古屋市東区東桜一丁目13番2号

名古屋の目抜き通り「広小路」の一本北側「錦通り」とテレビ塔で有名な「久屋大通り」の一本東側の「武平通り」に面した一角にNHK名古屋包装センターと並んで佇んでいる、東側には名古屋市立東桜小学校、栄公園が、「東栄通り」を挟んで東海テレビ・テレピアホール、西隣は外国人観光客に人気の高い屋上公園のある「オアシス21」が、そしてその西側にはランドマーク「名古屋テレビ塔」が、一本南側の広小路通りには名古屋市中区役所が、そして西側の「広小路」と「錦通り」に面した一帯はオフィス街であり、「錦通り」の北側は有名な栄の飲食街で辺りは名古屋の文化・行政・商業の中心街・大繁華街となっている。

建築音響デザイン面から眺めた愛知県芸術劇場

ご注意;以下の記事中※印は当サイト内の紹介記事リンクです。
但し、その他のリンクは事業主・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

愛知県芸術劇場の施設データ

  1. 所属施設/所有者 愛知県芸術劇場/愛知県。
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)愛知県文化振興事業団/愛知県。
  3. 開館   1992年10月30日
  4. 設計   A&T建築研究所

付属施設・その他

  1. 付属施設 リハーサル室x2、練習室x、
  2. 施設利用(利用料金等)案内 詳しくはこちら。

大ホール

ホール様式 、『馬蹄形』プロセニアム型式多目的ホール。

客席   4層フロアー(3重バルコニー) 収容人員 2,480席、

  1. 客席仕様;客席配置図・座席表はこちら4スロープ4層5フロアー、フローリング床
  2. 収容人員2480席、(車椅子用スペースX8台、親子室X16席含む、)
    • 1階席X720席、1階(オーケストラピット部可動床可動席X176席、含む)、1階平土間中央部千鳥配列、
    • 2階席X524席、(車椅子用スペースX8台、多目的室、親子室X16席、含む)
    • 3階席X376席、
    • 4階席X354席、(バルクヘッド使用時178席)
    • 5階席X486席、(バルクヘッド使用時62席)

舞台設備 疑似4面舞台、可動プロセニアム:

  1. 間口 18.2m(移動ポータルにより14.7mまで縮小可能)
    高さ 12.0m(移動ポータルにより6.5mまで縮小可能)

    回り盆(回り舞台;直径16.38m)、主舞台のほぼ全面にわたる5基の大迫り(0~10度の傾斜床機能付)上手側舞台から主舞台に移動する5基の大型スライディングワゴンステージ、反響版、オーケストラピット(可動床)
  1. その他の設備 小楽屋6室(バス・トイレ付き)、中楽屋4室、大楽屋4室、スタッフ室3室、衣装室、主催者控室、シャワー室2室

(公式施設ガイドはこちら)

大ホールの音響デザイン

本格的なオペラ上演が可能な、劇場(プロセニアム型ホール)です。
...主舞台だけでなく、両側舞台や後舞台も充実しています。
客席は2,500席。...。また、鑑賞条件の良い1,900席規模にも変更可能な可変(隔離壁)機構を備えています。
和物の上演時には、鳥屋付きの本花道が設置できます。...
<公式サイトより引用>

1階、平土間部分の客席両サイドの壁面は木質、客先背面は両側桟敷テラス相当部分以外は吸音材を多孔質化粧板で表装した「吸音壁」、

2・3・4バルコニー席背面壁も同様の作り。

最上層部分の客席上層部は開口部の大きなメッシュ格子で吸音材を表装した仕上げ。

とにかく初期反響対策に相当苦労した跡が在り在りと見てとれる。

このあたりが馬蹄形ホールの難しいところかも?

いずれにせよ、2階以降のバルコニー間隔(軒下)が狭い!

定在波を可聴周波数帯域外へ

馬蹄形ホールの平面形状を利して壁面間距離で定在波(※1)を可聴周波数帯域外へ

このホールも幅20m超のセオリー(※2)で定在波周波数を可聴周波数帯域外へ追いやり?実被害(※3)を回避している。

3階バルコニー後部側壁面間約26mで定在波周波数約12.7Hz

4・5階バルコニー後部側壁面間約22mで定在波周波数約15.5Hz

3・4・5階のR・L1・2・3テラスの完全平行面部分の壁間距離が約36mで定在波周波数約9.5Hz

で何れも可聴帯域外の低周波振動域に追いやっており実被害席は生じていない?

ご自慢の客席バルクヘッド(音響隔離壁)機構

4階ベランダ後方部178席と、5階正面ベランダ424席を閉鎖出来る大規模なバルクヘッド(隔離壁)カラクリ(※4)があり、1900席のホールとしても使用出来る。

と言うより最初から欲張らずに1900席にしておけば優れた音響だったかも?

オペラハウスに似合わないシミたれた剥き出し床!

通路部分にだけシミッタレタ・オフィス用テキスタイルマットが敷かれ他は剥き出しのフローリング床!

総評

オペラハウスのデザインは難しい。

...にしても、この容積に4層2480人は詰め込みすぎだよね!

ホール音響評価点:75点

※改修後の客席配置で評価しています。

§1,「定在波」対策評価点:50点/50点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で 「完全平行・平面」の場合は、持ち点を満点x0.5=25点に減ずる。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する。

§2、残響その1 「初期反射」軽減対策評価点:12点/25点満点

  • 木質パネル等持ち点25点から硬質壁在持ち点12点の間5段階持ち点評価。
  • 障害箇所1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§3,「客席配置」評価点:8点/20点満点

  • ※壁際通路、大向こう通路の有無、天井高さ、バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§4,残響その2「後期残響」への配慮評価点:5点/上限5

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

算出に用いた値;

●定在波対策持ち点;50点/障害発生個所0ケ所

想定・定在波障害席数;0席

●初期反射持ち点 14点/素材点25点&障害発生個所11ケ所

想定・初期反射障害;322席(12席/1F、38席/3Fテラス、30席/4F、38席/4Fテラス、18席/5F、38席/5Fテラス、80席/3階天井高さ不足席、68席/4階天井高さ不足席)

重複カウント ;ー106席

※音響障害席総計;216席

●客席配置持ち点 9点/障害発生個所11ケ所

眺望不良席数;0席/1F平土間中央部座席千鳥配列

音響不良席その1;定在波障害席0席

音響不良席その2 ;初期反射障害;322席(12席/1F、38席/3Fテラス、30席/4F、38席/4Fテラス、18席/5F、38席/5Fテラス、80席/3階天井高さ不足席、68席/4階天井高さ不足席)

重複カウント ;ー106席

※音響障害席総計;216席

コンサートホール

コンサートホールの施設データ

  1. ホール様式 『シューボックスタイプ』音楽専用ホール?。幅約31.8m、奥行き約48m
  2. 客席   3フロアー 収容人員 1,800席、3重テラス、舞台背面3重テラス、
  1. 舞台設備 オープンステージ。間口約22m、奥行き約11m
  2. その他の設備 パイプオルガン、楽屋x、

(公式施設ガイドはこちら)

3重バルコニー構造のワインヤードタイプホール!?

コンサートホールは、クラシックを中心とする音楽専用ホールです。
演奏する人、聴く人の気持ちがひとつに溶けあうような、親近感のあるあたたかな空間づくりと、あくまでも"生音の演奏を聴く"という考え方を設計の基本にしています。<公式ホームページより引用>??????

舞台後方にも3重のバルコニーが!

変形シューボックスと言うより、ワインヤード・アリーナ?タイプに近い構造のホール。

対抗並行面が多いデザインで、ベルリンフィルハーモニーホール同様音響改善に相当苦労した(している)様子!

アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボード製(※5)の天井の造詣はユニークを通り越して「異様」な光景。

苦労の後がうかがえるが、根本的な解決策は見当たらなかった様で、現在長~い改修作業期間に入り休館中。

どのようなデザインで再登場するか楽しみな?ホールである。(何も変わっていませんでした!・2,019年3月現在)

総評

とりあえず、ステージ以外では至る所に定在波が発生するデザインなので、被害の実態?は定かではない。

このホールの定在波に対する備えは、実障害回避のための消極策のみ

このホールの定在波に対する備えは、大ホール同様に幅20m超のセオリーを基本に定在波を可聴帯域(20~20kHz)外の低周波振動域に追い出す消極策と、ハノ字段床上の座席配列による谷間効果で定在波の実被害を逃れる回避策のみ!で定在波を駆逐する目的で壁面をスラントさせたり、アンギュレーションをもうけるような積極策は皆無である!

ハノ字段床による定在波障害回避策によるしわ寄せ?

2.・3階バルコニーのハノ字段床だけに頼る消極的な定在波障害回避策(※4)のために、4隅のコーナーは面取りされている。

為にシューボックスホールでは通常「通路」として座席を設けないコーナー部分に座席を設ける結果となった。

ホール後部は仕方ないとして、ステージ背後オルガンテラス席もこの手法をとったために、この部分で問題が生じている。

チケット購入の際には、1階メインフロアー1列から14列の中央部14・15番席と各フロアー前方左右のコーナー席、同じく後方左右のコーナー席は避けられた方がよかろう。

さらに定在波が発生している範囲(波道上)では、どの席に座っても、周波数特性が乱れている、したがって楽器本来の音色とは異なった音色にしか聞こえない(評判の良い?シューボックスコンサートホールでも2階バルコニーなどでよく経験する!)。

聞いてる方はたまったものではないが、アマチュアオケが良く利用しているのもステージ上では定在波が発生しないためであろう。(為にステージ上で演奏している限りはカラオケルームさながらに気持ちが良い?)

数度に渡る長~い改修に期待したのだが、抜本的な定在波対策はなされなかったようである。

不可解な2重壁構造?

このホールは1階フロアー以外の2・3階両サイドテラスでは"2重壁."を採用している。

2・3階サイドテラス席のサウンドロック(扉)は外壁についており、木質パネルの内壁開口部はカーテンすらかかっていない「ただの開口部」である。

この手法は「京都コンサートホール」(※ホール音響Naviはこちら。)などでも用いられている手法だが...。

後列背後にプレーンな木質パネルでは無い方がよほどましである。

どうせパネルを嵌めるのならば、せめてアンギュレーションか、スラント設置にして対抗面との完全平行をキェンセルするか、ホール幅31.8m(定在波周波数約11Hz)を「木質の縦格子」に換装して音響ロック壁(防音壁;外壁)幅の約39mまでひろげ定在波周波数;約9Hzの可聴帯域(20~20kHz)外の低周波振動領域に逃がすことができたはずである。

約11Hzで可聴帯域外ではあるが、パイプオルガンを備える同ホールではまともに「ペダル音」と被さってしまい!、3階席R2L2列壁際全席が「定在波の節目;ミステリースポット」に当たり11Hzの倍音列で22Hzあたりのペダル音は聞こえなくなってしまっている可能性もある?

メインフロアーでのデザインの迷い?

消防法(条例?)上の都合であろうが、1階メインフロアー後方左右にホール出入口を設けたために、メインフロアーを平土間に近い極めて緩いスロープにせざるを得ず、当初案の1・2階連続フロアー構想時の両脇の「ハノ字」段床部分がだけが「テラス」として残り、メインフロアー中央部分が両側に垂直の壁面で挟まれる形で取り残されてしまった?

このテラス床囲いで挟まれた部分は幅約18.8mしかなくエリア全体に渡り周波数約18.5Hz/28℃の定在波が発生するエリアとなってしまっている。

18Hzは1013hPa28℃の時の話で、気圧が下降したり室温が上昇すれば可聴最低音20Hzに近ずく際どい数値でもあり、28℃以下で安定していれば「ミステリースポット」では20Hz以下の不要な周波数を抑え込んでくれダンピングの効いた低音が期待できるが、このゾーン殆どすべての「サプライズエリア」の席では重低音の盛り上がった不自然な周波数特性で、所謂「歯切れの悪いブーミーな低音」になっている可能性が高い!

前途した消防法(条例?)上の理由で定在波回避の常套手段(消極策)である扇形段床配列(又はハノ字段床)が採用できなくなりストレート配列!となってしまった為に生じた結果であろう。

3度目の正直(大改修)に期待!

オルガンテラス左右の2階席R1・2、L1・2の4列は諦めて補助席扱いにするとして...、

(1)2・3階サイドテラス席背後パーティション壁の撤去による、2・3階サイドテラス席の音響改善。

(2)1階メインフロアー席の嵩上げスロープ化

以上2点は確実に実施していただきたい!

(2)については、ロールバックシステムでよく用いられるように、客席両袖を通路として中央部分を左右サイドテラス席と同等レベルまで嵩上げすれば、このエリアでの定在波障害は回避できる!

若干座席数は減少するであろうが、現状被害に苦しむ?被り付きファンには歓迎されるであろう。

また演奏者にとっては圧迫感が多少増すが、「緊張感」に置き換えて「良い演奏」を引き出す結果にも繋がるであろう。

てっとり早い(予算を掛けない!)改修方としては、メインフロアー両袖から1席ずつ撤去して、通路を拡幅したうえで、テラス床囲いを他の部分同様のグルービングパネルを用い外反スラント設置に換装し直せば定在波は発生しなくなる!

その他細部については後述「デジタヌの独り言」をご覧ください。

ホール音響評価点:得点82点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点15点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点12点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点5点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

算出に用いた値;

定在波評価

※定在波障害は可聴帯域外で実質0?なので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波実障害;0

初期反射対策評価

※障害発生エリア壁面材質が木質プレーンパネルなので素材基礎点23点とした。

基礎点B2=素材基礎点23点ー障害発生エリア数6=17点

初期反射障害1 壁面障害席 ;64席(16席/2階サイドテラス席R・L2列柱際、48席/3階サイドテラス席R・L2列全席)

初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;152席(96席/2階R・L2列全席、56席/2階17列全席、)

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;216席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数6=14点

眺望不良席数;48席/1階平土間中央部座席2~5列9番~20番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;64席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足(3m以下)席;152席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;264席

算定式 
評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

小ホール

小ホールの施設データ

ホール様式 
  • 平土間型式多目的イベントホール。
客席 
  • 1フロアー 収容人員 収容人員 最大330席、可動床、ロールバックシステム固定席

舞台設備
  • オープンステージ形式 
  • 3分割アダプタブルステージ(可動床システム)
    昇降舞台(9m×7.2m)1基、(9m×3.6m) 2基、道具バトン10本、高さ7.5m(ライトブリッジ迄)
各種図面,備品リスト&料金表

(公式施設ガイドはこちら)

小ホールの音響デザイン

演劇、舞踊、音楽、パフォーマンス、トークショーなど、ジャンルにとらわれない自由で創造的な表現の場としてご利用いただける小規模ホールです。
長方形の箱型ホール(約360m2)で、エンドステージ、アリーナステージ等様々な舞台型式に対応できます。
一点吊り装置を主力とする吊り物機構を備えています。
舞台機構、舞台照明設備、電気音響設備には、コンピューター制御システムが導入されています。<公式ホームページより引用>??????

アダプタブルステージ(可変床昇降システム※1)を備えた3階吹き抜けの平土間多目的イベントホール。固定席はなく可変ステージ周りにスタッキングチェアーを並べてホールとして使用する。

2階床相当部分に設備点検用のキャットウォークテラスが巡らされている。

天井は剥き出しの照明ブリッジを配置した流行の手法。

総評

実験演劇専用?ホールだからまあいいか。

ホール音響評価点:55点

※標準?エンドステージレイアウトで評価。

§1,「定在波」対策評価点:22点/50点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • 「完全平行壁面」部分に定在波障害回避策が講じられていない場合は、持ち点を満点x0.5=25点に減ずる。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する。

§2、残響その1 「初期反射」軽減対策評価点:16点/25点満点

  • 木質パネル等持ち点25点から硬質壁在持ち点12点の間5段階持ち点評価。
  • 障害箇所1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害エリア客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§3,「客席配置」評価点:15点/20点満点

  • ※壁際通路、大向こう通路の有無、天井高さ、バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で持ち点から減点。
  • ※障害客席数/収容人員 の比率で持ち点から算出する

§4,残響その2「後期残響」への配慮評価点:2点/上限5

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら。

算出に用いた値;

●定在波対策持ち点;24点/障害発生個所1ケ所

想定・定在波障害席数;24席(14席/可変段床部、10席/ロールバックシステムスロープ席)

●初期反射持ち点 17点/素材点20点&障害発生個所3ケ所

想定・初期反射障害6席(6席/1F席)

●客席配置持ち点 17点/障害発生個所3ケ所

眺望不良席数;24席/1F平土間中央部座席

音響不良席その1;定在波障害席数;24席(14席/可変段床部、10席/ロールバックシステムスロープ席)

音響不良席その2 ;初期反射障害6席(6席/1F席)

重複カウント ;ー6席

音響障害席総計;24席

リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら)

大・中2室。それぞれ控え室2室付き。

上層部床面に相当する部分にキャットウォークが巡らされた、バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラー(カーテン付き)のビニタイル床のリハーサル室を備えている。

全周有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持ち、どういうわけか、お粗末なホールにしては立派なリハーサル室。

天井が高く(2階吹き抜け)広々としたリハーサル室は広さ的には問題なさそう。

ルーム音響評価点:50点

§1,「定在波対評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

愛知県芸術劇場がお得意のジャンル

コンサートホールは名古屋フィルハーモニー交響楽団のフランチャイズにも成っている。

クラシックコンサー以外にも、演劇公演、歌謡ショーなど、幅白く利用されてい。

また在中京地区の見栄っ張りアマチュアオーケストラの御用達ホールの一つともなっている。

愛知県芸術劇場の公演チケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

愛知県芸術劇場へのアクセス

最寄りの駅 地下鉄栄駅

デジタヌの呟き

by 狸穴総研・音響研究室 主観 出知樽狸

見栄っ張り名古屋の象徴的施設

見てくれに拘る、愛知県民気質を象徴している施設群。

敷地は十分確保?していたはずだが、建設費をケチり立派な外観(見てくれ)の割には、この敷地に3つの大型文化施設(美術館、大歌劇場、大型コンサートホール)と雑多な付属施設は完全に欲張りすぎであった!

これだけ欲張るなら、隣りの名古屋市立東桜小学校と第2号栄公園を整理しもう少し余裕のある敷地面積で事業に望むべきであった!

但し中京地区最大の収容人員2500席は呼び屋・プロモーターには「絶大な人気」で、大ホールの最も得意とする「オペラ公演」は滅多に聞けない状況!

さらには、中京地区のアマオケのメッカともなり、運営上は「大成功」と言ったところ。

さすが「抜け目の無い尾張商人気質」ではある?

伝統芸能の盛んな尾張・三河にある、伝統芸能無視の「大ホール!」

回り舞台、スライディングステージと立派な「モダン芝居小屋」で有るにもかかわらず、本花道、はおろか、脇花道の設備も無い。

広大なステージに、仮設リンクとパイプ椅子を並べ、何処かの東京隣接都市(※紹介したくない記事はこちら)の様にプロレス興業でもやりますか...?

収容人員を欲張ったせいであろう

設計事務所お得意の、ワインヤード(段々畑テラス)を配した馬蹄形のオペラハウスの紛い物!

特に3層のテラスは最低!軒が低い上に、軒先が深い(不快!)。

これでは、PA頼りのミュージカルはまだしも、肉声のオペラでは軒先反響で歌手の滑舌がはっきり聞こえず、長時間の鑑賞は「我慢大会」ものであろう。

醜悪なコンサートホール?

禁則のオンパレード、全く酷い施設である!( 自治体建設課担当者に贈る 建築音響 デザイン面から眺めた"公共ホール計画"の手引き参照)

設計者は、ホール設計の「ド素人」か、それとも「大洞吹き」?

(この施設以外では、サンポートホール高松(※ガイド記事はこちら)など優れたホールも設計している?ハズなのに...、愛知県の施設課が余程「無茶な仕様(要求)」を押しつけたのであろう!)

2017年6月には優良ホール100選に選出されたらしいが、どうしてこのホールが...?

選考委員の先生方はコンサートに行かれたことがあるのか?

前代未聞の多層シューボックス?

そもそもシューボックス型ホールは、「1階平土間」、と「高層の1段桟敷」、「高い天井」、が基本でオペラハウスに代表されるような多層構造のバルコニー(桟敷)は設けないのが基本!

なぜなら、頭上の障壁(軒)を出来るだけ遠ざけ、無用な(反響)を無くす為である。

平行で平面な軒先天井

多層バルコニーを作る場合は奥行きはできるだけ浅く、各フロアーの天井と壁面とのコーナーは、額縁のような「飾り梁」を入れるか、最低でもスラントさせ軒先に向かって天井を上昇させるのが常識であるのにこの処理がなされていない!

中途半端な角型ワインヤード?

最もホーン効果の影響がでやすいステージ後方コーナー部分の天蓋?付きの、2層バルコニー席は酷すぎる!

この当たりは、センター配置のオルガンが10数Hzのペダル音を鳴らすと、悲惨な状態になるであろう。

全周にわたって配置された、訳のわからないワインヤード客席?

更にステージ前方も、平土間に相当する1階部分はほんの一部?

両サイドの壁は、装飾(額縁加工や装飾柱)や「テーパー無しの垂直壁」。

唯一の救いは木質壁である点だけ。

2階大向こうまで続く1階フロアー両袖のスラント桟敷?

は見晴らしには貢献するやもしれぬがここはアリーナでは無い!

シューボックスの天井桟敷?

極(悪)めつけは、ステージ正面の3層目の客席。

ナンダこれは!これじゃ映画館では無いか!

いずれにせよ、2階・3階の大向こうは天井(&軒先)が迫り最悪で有ろう!

額縁加工のない平面パネルの壁面

オープンステージ周辺の1階壁はさすがに、凸面に湾曲が施された、木質パネルを並べて反響音の拡散に対する配慮が見られるが、この部分だけ!

他は全て平面・垂直の額縁無し平面パネルのオンパレード。

これでは定在波や、対抗面との間で続く反響(エコー)の嵐で、音楽鑑賞処では無かろう!

前代未聞の異様な天井!

基本構造と細部の処理(壁面処理)をケチった(手抜き?)した「付け」を天井で解消しようとしたために、このような異様な天井となったのであろうが......。

効果の程は奏者と聴衆が一番ご存じのハズ!

特に3階バルコニー周辺の処理は最低の安普請!

客席が減っても、角を落とした装飾柱とそれに続く天井4周の装飾梁、で音響特性を改善すべきだった。

そして、段付きの装飾梁をあしらった段付きの「伝統的公会堂風の天井」にすれば、大向こう上部の無様の長物「残響調節マジックボックス?(※5)」に頼らなくても、景観も音響も数段良くなっていたであろう。

(※ついでに申し上げれば、定在波と、残響は全く別物で、この手のマジックボックスでは定在波対策にはならない!)

開館10年で2度の長期に渡る改修は異常!

何処を、同改修(若しくは調査・検討)しているのか判らないが、開館10年で2度の長期に渡る改修は異常!

狸穴総研・音響研究室・の具体的改修提案
①1階フロアー周囲の壁の改善
  • 最低、天井に向かって僅かな広がりを持たす「外傾スラント」or「内傾スラント」は必須
②3階改装
  • 露出柱?前面に天井に至る「半円形の装飾柱」を付加する。
  • 天井桟敷最低3列、できれば5列撤去!
  • 天井に至る「簀の子格子」でマジックBOXと空調、照明&"拡声"装置を覆う。
  • 天井に向かって窄まる、壁面内傾スラント設置。できれば壁と3階軒の付け根に装飾梁を追加。

2017年10月19日 狸穴総研・音響研究室 しゅかん 微酔狸。

参照覧

愛知県芸術劇場これまでの歩み

1992年6月 ホール竣工同年10月30日アートプラザ、アートスペース、アートライブラリーなどを備えた 愛知県芸術劇場としてオープン。

2007年12月 、リハーサル室以外を休館して改修工事実施。

2008年3月 再開館

2016年12月 再び長期改修工事実施の為に休館。

2017年8月1日~ 改修工事の為にコンサートホール休館閉鎖。同年11月20日10階に同居している愛知県美術館が、改修工事のため?再休館。同年11月28日8階ギャラリーも改修工事のため?再休館

2018年4月1日から大ホール&リハーサル室施設改修工事のため1年間休館。同年11月26日 コンサートホール&8階ギャラリーリニューアルテストオープン?

2019年4月 大ホール・リハーサル室&10階愛知県美術館リニューアルテストオープン?

愛知県芸術劇場がある愛知県・名古屋市とは

※名古屋市の タウンヒストリアはこちら

愛知県の県庁所在地。
推計人口、2,311,132人/2018年4月1日

名古屋-品川(東京)1時間31分/11,090円/新幹線

※1-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※1-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※2、定在波対策については『第4章 セオリーその1 "定在波の駆逐" と "定在波障害の回避策"』をご覧ください

※3、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※4、現代の3大迷発明!「珍妙からくり(残響調整装置、可変段床設備、可変吊り天井)」に関する記事はこちら。

※5、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

 

公開:2017年9月 7日
更新:2019年5月21日

投稿者:デジタヌ

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