狸穴ジャーナル・別冊『旅するタヌキ』

武蔵村山市民会館 《ホール音響Navi》って何処にあるの? ...

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Official Website https://www.musashimurayama-sakurahall.jp/

さくらホールのあらまし

日産自動車のおかげで「町」が潤っていた頃、市制10周年を記念し1980年に立案し東京都編入90周年に当たる1983年に開館した複合文化施設。

開館当時は地域有数のゆったりした豪華なホールであった。

さくらホールのロケーション

ところ 東京都武蔵村山市本町1‐17‐1

武蔵村山市市役所と並んで佇んでいる。

狭山湖(山口貯水池は埼玉県所沢市・入間市)、多摩湖(村山貯水池はは東大和市)には面していない!

公共交通機関はバスしかなく、西武拝島線は立川市内を、同じく多摩モノレールはお隣東大和市を通っておりかすってもいない。

トリップアドバイザーの周辺口コミガイドはこちら。

さくらホールへのアクセス

鉄道・バスなどの公共交通

西武拝島線 東大和市駅より

【都営バス】

・「青梅車庫前」行→「武蔵村山市役所前」下車(所要時間約30分)

【西武バス】

・「イオンモール」行 →「武蔵村山市役所前」下車(所要時間約30分)

JR中央線 立川駅北口より

【立川バス】

・北口1番のりばより「箱根ヶ崎駅 東口」「三ツ藤住宅」または「瑞穂営業所」行き→「武蔵村山市役所前」下車(所要時間約40分)

・北口1番のりばより「武蔵村山市民会館」行き→ 終点下車(所要時間約35分)

【西武バス】

・北口8番のりばより「イオンモール」行 →「武蔵村山市役所前」下車(所要時間約50分)

多摩都市モノレール上北台駅より

【市内循環バス(MMシャトル)】

「武蔵村山市役所前」下車(所要時間約15分)

マイカー利用の場合

(※専用駐車設備(収容台数約120台) が少ないのでなるべくなら不便でも公共交通機関利用がおすすめ)

圏央道青梅ICより約24分/8.9km

中央道国立府中ICより約36分/12.6km

さくらホールがお得意のジャンル

大ホール

  • 日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団のオーケストラコンサートやバレエ公演、ソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会、小編成の室内楽コンサートなども行われ、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、舞台サーカス、演劇・伝統芸能、歌謡歌手の歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、落語・演芸寄席、などジャンルに拘らないバラエティーに富んだイベントが行われている。
  • またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体も利用している。

小ホール

  • 主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、
  • ソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会、小編成の室内楽コンサートなども行われ、ジャズコンサート、
  • 演劇・伝統芸能、落語・演芸寄席、着ぐるみヒーローショー、大道芸、パフォーマンス・ショーなどの色物などジャンルに拘らないバラエティーに富んだイベントが行われている。

さくらホールで催されるコンサート・イベントチケット情報

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

施設面から見たホールの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドはこちら。)

鉄筋コンクリート造、地下1階、地上4階

大ホール

(公式施設ガイドはこちら。)

天井の高い(3層吹き抜け相当)の緩やかなスロープを持つ、1スロープのプロセニアム型多目的ホール。

サイドプロセニアムに相当する脇花道背後の壁面は最上部まで見事にタイル貼りで表層されている!

客席周辺低層部壁面も開館以来のタイル貼り!と言う「エコールーム仕様(※1)」の設え。

但し後半部分にアンギュレーションを設けてあり定在波(※2)には一応の配慮はある。

ホール中程から後半にかけての中・上層部側壁は、プラスターボード製のアンギュレーションを持たせた3層(中・上・最上部)の反響板を内傾スラントさせて装着している。

当然のごとく大向こう通路背後壁は音響ネットで表装した吸音壁になっている。

大向こう上層部は6段階の階段状に迫り出し、中央中層部が調整室、上層部が照明室になっている。

天井反響板は前後方向にアンギュレーションを持たせた一体型の大型反響板で、プロセニアム上縁の前部に天井とをつなぐ同じくアンギュレーションを持たせた大型のコーナー反響板が設えてある。

ステージ反響板は開館以来のつり下げ軽量タイプのダクトデザインで、多少癖(洞窟音)のあるタイプ。

ホール音響評価点:81点

§1,「定在波対」策評価点:35点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:10点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:20点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:16点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

小ホール

公式施設ガイドはこちら。)

2階吹き抜けの高い天井と緩やかなスロープを持つプロセニアム形式多目的ホール。

大ホール同様にこちらも客席低層部周辺壁がタイル表層と言う「エコールーム仕様(※1)」の設え。

当然大向こう客席背後壁は音響スクリーンで表装した吸音壁。

大向こう上層部はホール内に張り出した調整室。

低層部上縁は吸音構造の装飾梁になっている。

上層部壁面は天井同様のプラスターボード製の反響板を内傾スラントさせて装着してある。

改装時に両サイドにむき出しの照明コラムが配置されている流行のデザインに改修されている。

ホール音響評価点:53点

§1,「定在波対」策評価点:20点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:10点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:10点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:13点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

リハーサル室

(公式施設ガイドはこちら。)

リハーサル室、床面積約83㎡(約50畳)Pタイル床

バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラーを備えており、一部有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造で、アップライトピアノを装備している。

ルーム音響評価点:30点

§1,「定在波対策」評価点:15点/50点満点

  • ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

§2、「初期反射」対策評価点:15点/50点満点

  • ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。

武蔵村山市民会館の施設データ

  1. 所属施設/所有者 武蔵村山市民会館/武蔵村山市。
  2. 指定管理者/運営団体 (株)ケイミックスパブリックビジネス/武蔵村山市。
  3. 開館   1983年11月3日

大ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   1スロープ1フロアー 
    • 収容人員1027席、
    • 内訳;1階固定席X1027席、1階(オーケストラピット部可動床)
    • 1階平土間中央部千鳥配列、
    • タイルカーペット
  1. 舞台設備
    • 基本仕様;オープンステージ形式、2面舞台相当;幅約34.5ⅿ、ステージ奥行約14.5ⅿ(反響板設置時約11m)、有効面積約500㎡(約302畳)プロセニアムアーチ:間口約16.5m、高さ約7.5m、実効面積;約239㎡;約144畳、ブドウ棚(すのこ)、バトン類、
    • 付属舞台;脇花道、オーケストラピット
    • 舞台設備(装置&設備);奈落、小迫り、
    • 仮設資材;仮設花道、花道用所作台、所作台、講演台、演台、司会者台、花台
    • 台・小道具:松羽目、竹羽目、金・銀屏風、鳥の子屏風、雪かご
    • 幕装備:緞帳、地絣、紗幕(白&黒)浅黄幕,
    • 定式幕(ホリゾント幕、中ホリゾント幕、暗転幕)、映写スクリーン
    • コンサート対応設備;反響板、オーケストラ平台、ひな段用けこみ、指揮台/指揮者用譜面台、ピアノ椅子、奏者椅子(スタッキングチェアー)譜面台、
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面

  1. その他の備品 フルコンサートピアノ(メーカー不詳)、アップライトピアノ、和太鼓(口径不詳)バレエ用シート
  2. 施設利用(付帯施設利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイドへ。

小ホール

  1. ホール様式 、プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   1スロープ1フロアー 
    • 収容人員258席、
    • 1階平土間中央部千鳥配列、
    • 、Pタイル張り、
  1. 舞台設備
    • 基本仕様;幅約10ⅿ、ステージ奥行約5.82ⅿ、プロセニアムアーチ:間口約7.3m、高さ約4m、実効面積;約42.5㎡(約25.5畳)ブドウ棚(すのこ)バトン類
    • 付属舞台;
    • 舞台設備(装置&設備);
    • 仮設資材;台、講演台、演台、司会者台、花台
    • 台・小道具:松羽目、竹羽目、金・銀屏風、鳥の子屏風、鳥屋囲・日舞用あてものパネル、雪かご
    • 幕装備:緞帳(ひき割り)、定式幕(ホリゾント幕、)、映写スクリーン
    • コンサート対応設備;反響板、ピアノ椅子、奏者椅子(スタッキングチェアー)譜面台、
  1. 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面
  1. その他の備品 セミコンサートピアノ(ヤマハS-400B)、チェンバロ(メーカー不詳)、和太鼓(口径不詳)バレエ用シート
  2. 施設利用(付帯施設利用料金等)案内 詳しくはこちら公式ガイドへ

付属施設・その他 

  • 付属施設 
    • 休養室、洋室楽屋X5、浴室、
    • リハーサル室、
    • 集会室、会議室x2
    • 和室
    • 研修室x、実習室、
    • 展示室、
    • 遊戯室、ブッフェラウンジ、レストラン、喫茶室、

デジタヌの独り言

一体全体どこを改修したの?

1983年生まれの老兵を延命処置(改修)をして大事に使い続けようと言う姿勢は立派であり、人口が急増しているにもかかわらず「日産が撤退」し税収が激減し財政が逼迫している点にはご同情申し上げるが...。

これでは指定管理者がいくらがんばっても、頑張ればがんばるほど赤字がかさむのでは?

大ホール

客席周辺壁面が石材(タイル貼り)という障害にもかかわらずホール音響評価点:81点はご立派?。

基本デザイン(設計)がしっかりしているからであろう。

後述する、小ホール同様に、サイドプロセニアム、客席周辺壁面を木質「グルービング材」に換装するだけで満点に近い、素晴らしい音響の「芸術ホール」に蘇生出来る事間違いなしのホール!

小ホール

大ホール同様に最近の改修で客席中央列が千鳥配置になり視認性は向上しているが、壁面が昔のままではね...。

高い天井という良い素性を持っているのだから、早急に再度改修し、最低でも客席周辺低層部壁面を最新の木質「グルービング材」(※3)に表層し直す必要がありそう!

現状では巨大銭湯と言った感じ。(下手ッピンの演奏家には誤魔化しやすくて都合の良い反響ではるが、反響が多すぎて肉声の通りが悪く)道理で、演芸・寄席・トークショーのたぐいのイベント開催が少ないはず。

デジタヌの知っておきたい豆知識

武蔵村山市民会館のある武蔵村山市とこれ迄の歩み

東京都の多摩地域北部にある市。武蔵野台地の西に位置し、狭山丘陵を挟んで埼玉県と接している。
推計人口、71,672人/2018年4月1日

武蔵村山市役所前ー(東大和市駅)ー高田馬場 1時間11分/580円/西武バス-西武線

かつて2001年まで立派なオーバルコース(※関連記事はこちら)をもつ日産自動車村山工場が「スカイライン」の主力工場として存在していた。

跡地はほぼ未開発のままでGoogle Earthで往事を忍ぶことが出来る。

(※国土地理院航空写真データはこちら

武蔵村山市のこれまでの主立った出来事

1889年4月1日 - 神奈川県北多摩郡中藤村・横田村・三ツ木村・岸村が成立。
1893年4月1日 - 三多摩地域が東京都に移管される。
1908年4月1日 - 中藤村と横田村が合併し、新・中藤村となる。

1917年4月1日 - 中藤村・三ツ木村・岸村が合併し、東京府北多摩郡村山村が成立する
1954年11月3日 - 町制を施行し、村山町となる。

1962年 プリンス自動車工業(現日産自動車)村山工場操業開始。

1966年 - 都営村山団地竣工を皮切りに、人口が激増。
1970年11月3日 - 先発の山形県村山市との兼ね合いで、市制施行を機に武蔵村山市となる。

1983年11月3日武蔵村山市民会館開館。

2001年3月 - 日産自動車村山工場車両生産終了。

2004年 - 村山工場完全閉鎖。

200X年 武蔵村山市民会館改修。

※参照覧

※1、エコールームに関する「音工房Z」さんの解説記事はこちら。※本物のエコールームでは定在波対策(平行壁面対策)はしっかり施されています。

※2-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※2-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※ 関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※3、関連解説記事「芸術ホール設計のセオリーとは?」はこちら。

 

公開:2018年6月 7日
更新:2022年9月30日

投稿者:デジタヌ


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