三鷹市芸術文化センター 《ホール音響Navi》
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三鷹市芸術文化センターのあらまし
(公財)三鷹市スポーツと文化財団が指定管理者となっている、「老兵は死なず!ただ懸命に市民に尽くすのみ?」でお馴染み三鷹市公会堂・光のホール(※ホールガイド記事はこちら)と兄弟(親子?)施設。
「観る、聴く、感じる、参加する」ことを通して、お客様一人ひとりに感動をお届けしたい...
そして、皆様ご自身の発表、創作、練習の場としてもご利用いただけます。<公式サイトより引用>
2つのホールと練習施設などを備える複合文化施設。
三鷹市芸術文化センターのロケーション
所在地 東京都三鷹市上連雀6-12-14
三鷹市芸術文化センターへのアクセス
最寄りの駅
JR三鷹駅南口2番バスのりばから3つ目
「八幡前・芸術文化センター」下車すぐ。
または6・7番のりばから「八幡前」下車1分
三鷹市芸術文化センター の施設データ
Official Website http://mitaka-sportsandculture.or.jp/geibun/
- 所属施設/所有者 三鷹市芸術文化センター/三鷹市。
- 指定管理者/運営団体 (公財)三鷹市スポーツと文化財団/三鷹市。
- 開館 1995年
- 設計 株式会社 柳澤孝彦+TAK建築研究所
付属施設・その他
- フロア配置図はこちら
- 付属施設 音楽練習室x4、会議室x3、創作・展示室x5、別立て控え室X3、レストラン
- 施設・備品・全館共通利用料金案内 はこちら。
※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。
建築音響工学から眺めた『風のホール』
1階客席は緩やかなスロープで平土間に近い造り。
1階壁面は全面木材。
2階はプラスターボード?ウレタン塗装の壁に柱を模した、反響板をあしらったデザイン。
同じく、天井周辺に梁を模した段を設け、天井は更に1段段付きの公会堂スタイル。
上記の対策で、シューボックスに付き物の対抗(並行)面を無くす工夫をして、反響をコントロールし心地良い残響に変化させている。アッパレ!
ホール音響評価点:95点
§1,「定在波対」策評価点:40点/40点満点
- ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
- ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。
§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:19点/20点満点
- ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
- ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。
§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:20点/20点満点
- ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。
§4,客席配置への評価点:16点/20点満点
- ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
- ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。
※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ はこちら。
風のホール(中ホール)の施設データ
- ホール様式 『シューボックスタイプ』音楽専用ホール。 客席 最高部天井高さ;約15.2m 2スロープ2フロアー
- 収容人員652席、
- 内訳;1F;440席(車いすスペース3台)、2F; 185席
- 可動床、1階平土間中央部千鳥配列、
- フローリング
- 舞台設備
オープン形式、可動床(エプロンステージ)機構付
ステージ小:14.6m(W)×7.6m(D)有効面積約111㎡(約67畳)
ステージ大:14.6m(W)×9.6m(D)有効面積約140㎡(約84.5畳) - 、ステージ高さ;FL+?cm、ステージ天井高さ;簀の子・バトン高さ;1Stl+12~15.5m、
-
- エプロンステージ迫り(可動床客席収納)、オーケストラ平台、ひな段用けこみ、指揮台,司会者台、指揮者譜面台、奏者譜面台、奏者用椅子、コントラバス椅子、チェロ台、その他。
- 、フルコンサートピアノ(別料金:スタインウェイD、ベーゼンドルファー275
- チェンバロ/フォン・ナーゲル"1730年ブランシェ"
- 各種図面,備品リスト&料金表。
- 楽屋x3室
ホールホワイエ、ロビー、
別仕立て控え室X2(一室は星のホール兼用)、
-
- 公式客席配置図・座席表はこちら
- 施設別舞台備品・図面;舞台平面図はこちら、舞台断面図はこちら、
- 舞台設備・資材・備品リストはこちら。
風のホールがお得意のジャンル
オーケストラ・リベラ・クラシカのフランチャイズになっている。
オーケストラコンサート、Jポップ関係のコンサートや、往年のアイドル・エンタテイナーのワンマンショウ、ジャズコンサート、歌謡ショー、懐メロ歌手の歌謡ショー、落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンス・ショーまでジャンルに拘らない幅広い演目でこのエリアの多くの人達に受けいれられている。
またプロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している>
風のホールで催されるコンサート情報
建築音響工学から眺めた『星のホール』 (小ホール)
間口8間(約14.5m)奥行6間(約11m)の250席の固定席を持つ18分割反転昇降迫り機構を備えた「メイン客席部分」と同面積を備えた(大迫(道具迫り)小迫りを完備し「奈落」まで完備した立派な(プロセニアム形式)本舞台を持つ施設。
座席が反転して床下に収まり平土間土間多目的スペースとして利用でき、アダプタブルステージ(可変ステージ)機構、可動(搖動)プロセニアムなどの"仕掛け"で「プロセニアム形式」「オープン形式・センターステージ」「オープン形式・スラントステージ」など多様な舞台形式の演出も可能となっている、三鷹の"からくり小屋"(※1)。
プロセニアム形式以外のステージ配置の時は「スタッキングチェアー」を配置して客席とする。
メイン客席周辺側壁は音響スクリーンで表装した垂直な吸音壁でサイド照明アングル部部分を切り欠いて露出させた流行りの手法。
天井は照明装置ボックス部分を切り欠いたプレーンな大型一体型反響版。
演劇・演芸専用の小劇場として、張りのある肉声が最後列まで届くように配慮してある。
定在波対策は十分とは言えないので、鳴り物(大太鼓な・バスドラム)を伴う器楽演奏には向かない。
ホール音響評価点:63点
§1,「定在波対」策評価点:20点/40点満点
- ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
- ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。
§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:14点/20点満点
- ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
- ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。
§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:10点/20点満点
- ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。
§4,客席配置への評価点:19点/20点満点
- ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
- ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。
星のホール (小ホール)の施設データ
- ホール様式 巾約14.54mx奥行約22有効床面積約319㎡(約192.5畳) プロセニアム型式段床スロープホール&平土間多目的スペース。
- プロセニアム形式舞台設備 間口8間(約14.5m)奥行6間(約11m)有効床面積約159.5㎡(約96畳)高さ15.2m、
- 可動プロセニアムアーチ:間口約10.8m、高さ約6m、実効ステージ面積118.8㎡約71.5畳ステージ高さ;FL+80cm、簀の子高さ;Stl+15.5m、バトン類
- 大・小迫り、奈落完備
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平台、所作台、演台、司会台
松羽目、竹羽目、鳥の子屏風、金・銀屏風、紅白幕、浅黄幕、紗幕、地絣、大黒幕、東西幕、暗転幕、ひき割り幕、その他。
和太鼓(口径不明)、雪かご、能舞台(屋根無し)
バレエ用シート、舞台カーペット、Pシート、
- プロセニアム形式客席 間口8間(約14.5m)奥行6間(約11m)、有効床面積約159.5㎡(約96畳)、天井高さ(最高部)約7.6m 1スロープ1フロアー
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- 最大収容人員250席、(消防法により定員は全形式で共通)
- フローリング、
- アダプタブル・オープンステージ形式(客席転換)、
- 間口8間(約14.5m)奥行6間(約11m)、有効床面積約159.5㎡(約96畳)16分割昇降装置付き平土間
- 平土間(全席スタッキングチェアー使用)、センターステージ(1部固定席&スタッキングチェアー使用)、スラストステージ(1部固定席&スタッキングチェアー使用)の3設定
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- 舞台仕様・詳細寸法などに関する仕込み図面集はこちら公式ガイド:(舞台図面)
- 付属施設
- 洋室楽屋X4、別仕立て控え室X2(一室は風のホール兼用)、
- その他の備品 コンサートグランド(ヤマハ CF III-S)
- 各種図面,備品リスト&料金表。
星のホールがお得意のジャンル
主にセミナー、講演会、市民団体の集会、映画会、お稽古事の発表会などに用いられ、ジャズコンサート、小編成バンド、のコンサートや落語・演芸寄席、大道芸、パフォーマンスショーなどジャンルに拘らないバラエティーに富んだ催しが行われている。
星のホールで催されるコンサート情報
その他の付属施設
音楽練習室
4室の音楽練習室を備えている。
第1音楽練習室、;幅約16.4mx奥行約7.9m、床面積約130㎡(約78.5畳)天井高さ;約4.6 mの2階吹き抜け相当、フローリング床の立派な施設。
セミコンサートピアノ(ボストン GP218)、を装備した「風のホール」のステージとほぼ同面積の施設でリハーサル室としても使用可能な立派な施設。
一面有孔音響ボードで表装された遮音(吸音)構造を持つプレーンな垂直壁と、3面のアンギュレーションを持たせた木質パネル壁で構成され、天井は壁紙で表装された一般建築用石膏ボードとなっている。
第1音楽練習室音響評価点:70点
§1,「定在波対策」評価点:35点/50点満点
- ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
§2、「初期反射」対策評価点:35点/50点満点
- ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
第2音楽練習室、;幅約11.9mx奥行約4.5m、床面積約53㎡(約32畳)天井高さ;約2.3m フローリング床、
バレエ・ダンスレッスンバーを装備した壁面ミラー、アップライトピアノ(カワイ US-9C)を備えている。
天井が低く、1面壁面ミラーと2面がプレーンな有孔音響ボードで表装された防音壁である点以外は第一音楽練習室と同様の設え、器楽アンサンブル、やバレエ・ダンスなどの練習(リハ)には使えそうな施設。
ルーム音響評価点:52点
§1,「定在波対策」評価点:25点/50点満点
- ※ルーム低層部に1対以上の並行したプレーンな垂直壁がある場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
§2、「初期反射」対策評価点:25点/50点満点
- ※ルーム低層部3面以上がプレーンな垂直壁の場合は、満点x0.5=25点をベースに減点算出。
音楽練習室3・4:幅約5mx奥行約5m、床面積約25㎡(約15畳)天井高さ;約2.3m フローリング床、の小練習室 ※第3練習室にのみセミグランド(カワイ NX-50A)が設備されており、ピアノリサイタル等の時のリハーサル室にも使える。共に全周中層部にプレーンな有孔音響ボードで表装した防音構造となっており鳴り物;(和太鼓・バスドラム)以外のグループ練習に使える。
豆知識
デジタヌの独り言
ほぼ似通った規模の三鷹市公会堂・光のホール(収容人員719名1スロープの変形扇形多目的ホール※紹介記事はこちら)とシューボックスコンサート専用ホール「風のホール」1965年最新流行の1スロープホール対1990年代以降の流行シューボックスホールの対決、聴衆&利用者はどちらに軍配を挙げるか?
三鷹市民の音楽センス(聴感)が試される名勝負ではある、ウッシッシ...。
三鷹市とは
推計人口、190,737人/2018年4月1日
三鷹ー新宿 14分/¥220-/JR
※参照覧
※1、現代の3大迷発明!「珍妙からくり(残響調整装置、可変段床設備、高さ可変吊り天井)」に関する記事はこちら。
※2-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら
※2-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。
※ 関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。
※3、関連記事『都市伝説・良いホールの条件"残響2秒以上"は本当か?』はこちら。
※ 関連記事『ホール酔い 現象 とは?』はこちら。
公開:2017年10月18日
更新:2022年9月30日
投稿者:デジタヌ
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