旅するタヌキ

東京文化会館 ってスゴいところだったんだね!《ホール 音響 ナビ》

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東京文化会館

Official Website http://www.t-bunka.jp/index.html

東京文化会館のあらまし

上野の森を代表する東京都立の文化施設。

日本を代表するホール、登場以来「半世紀」を経て今なお日本を代表する音楽施設として上野の森に君臨している。

大ホール、小ホールの他、リハーサル室、会議室、レストラン、音楽資料室を擁する東京都の誇る文化施設である。

指定管理者制度により公益財団法人東京都歴史文化財団グループ(公財)東京都歴史文化財団、株式会社エヌ・エイチ・ケイ・アート、サントリーパブリシティサービス株式会社の共同事業体)が管理と運営を行っている。

東京都交響楽団のフランチャイズ・ホール

東京都交響楽団が本拠地としているホールでもある。

東京二期会オペラ公演

2303名の収容人員を誇り、2面舞台に匹敵する広さの舞台設備などの充実した設備は出演団体や(公財)日本舞台芸術振興会等の呼び屋(weblio辞書)にも受けが良く、NHK ホール(※紹介記事はこちら)と共に海外著名歌劇場が来日した際にはよく使用されている。

東京文化会館のロケーション

  • 所在地  東京都台東区上野公園5-45

JR上野駅「公園口」を降りた目の前にある。

辺りは上野恩賜公園(うえのおんしこうえん):通称上野公園、「上野の森」とも呼ばれる一体、有名な不忍池、の回りに、国立西洋美術館 、東京都美術館、東京藝術大学大学美術館、上野の森美術館、博物館・資料館、恩賜上野動物園、東京国立博物館、国立科学博物館 、恩賜上野動物園、下町風俗資料館、東京藝術大学、国際子ども図書館 、その他の文化施設、等が集まっている文化ゾーンである。

東京文化会館へのアクセス

JR上野駅 公園口改札から徒歩約1分
山手線、京浜東北線、常磐・成田線、常磐線、高崎線、東北本線
東北・北海道新幹線、秋田新幹線、山形新幹線、上越新幹線、北陸新幹線

京成上野駅、正面口 改札から徒歩約7分

東京メトロ上野駅7番出口から徒歩約5分

東京文化会館がお得意のジャンル

年間を通じ数多くのオーケストラコンサート、オペラ、バレエ公演クなどのラシックコンサート以外にも、「エンタテイナーのワンマンショー」等が開催されている。

東京文化会館の公演チケット情報

大ホールで催されるコンサート情報。

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら。

小ホール催されるコンサート情報。

チケットぴあ該当ページへのリンクはこちら

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

施設面から見たホールの特色

公式施設ガイドはこちら。)

東京芸術劇場大ホール(※ガイド記事はこちら)など、都の所有する数多くの文化施設の先駆けとなった施設で建築家 故前川國男先生の代表作としても知られており、1961年日本建築学会賞作品賞も受賞して要る施設。

1999年リニューアル工事の成果

大ホール

(公式施設ガイドはこちら)

5層の奥行きの浅いバルコニーを持つ6角堂空間は天井が高く、1999年のリニューアル工事で舞台施設も大幅にリニューアルし、オーチャードホールに範を取った手法で、可動プロセニアム&新装の可動反響板のコンビネーションで客席空間と1一体化するように改装された。

オペラハウスにも匹敵する舞台施設。

改装前から受け継がれた本格的オペラハウスにも匹敵する本舞台と同等の広さを持つバックステージ設備など、舞台関係者にも受けが良く、オペラ・バレエ公演に適した作りとなっており、NHKホールなどの巨大ホールに比較して適当なホール容積は演奏者にも優しく、出演者の受けも良い。

ホール音響評価点:80点

§1,「定在波対」策評価点:28点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:19点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:19点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:14点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

総評

故前川先生に敬意を表して思いっきり下駄を履かせました?

小ホール

(公式施設ガイドはこちら)

方形の小ホールも大ホールと同様に内装がリニューアルされ、音楽専用ホールとして生まれ変わり、交通至便と言うことも幸いしアンサンブル団体やソリストのリサイタルによく使われている。

ホール音響評価点:82点

§1,「定在波対」策評価点:40点/40点満点

  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、天井形状、天井高さ、等の要素をそれぞれ減点法で算出。
  • ※客席側壁がプレーンな垂直壁で「完全平行・平面」の場合は、満点x0.5=20点をベースに算出。

§2、残響その1 「初期反射」対策評価点:10点/20点満点

  • ※壁面の素材・形状、客席配置、その要素で減点算出。
  • ※(コンクリート、人造大理石、タイル・陶器製などの)硬質材の客先周辺壁材仕様は、満点x0.5=10点をベースにして減点算出。

§3,残響その2「後期残響」への配慮評価点:18点/20点満点

  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で減点算出。

§4,客席配置への評価点:14点/20点満点

  • ※壁際席、大向こう席、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で減算。
  • ※客席周辺壁材が硬質壁の場合は、満点x0.8=16点をベースに減点算出。

※関連記事「後悔しないコンサート会場の見分け方」まとめ  はこちら。

総評

このホールこそが前川マジックの凄いところ。建設当初より、正面両サイド壁は外形スラントさせて、客席背2面との並行面をキャンセルしている!

さらに天井を大胆に逆片流れスラントさせ、平土間に近いメインフロアーとの並行をキャンセルしている。

さらにさらに、客席後部をテラス・桟敷風に一段高くして完璧を期している。

「真四角+打ち放しコンクリート壁」でありながら当初より定在波は発生していなかった!

長田音響さんもそのことはよくご存じで、当ホールの改修に当たっては、お客席背後壁面の吸音材を撤去し、絶え格子を用いた「グルービング材」に換装し、両サイド壁面に「音響拡散体」を設置したにとどめている。

現代の奇才「新居千秋」さんや「松田平田設計」に通ずる天才的なひらめきが見るもの(聞くもの)に迫ってくる銘作である!

リハーサル棟

(公式施設ガイドはこちら)

A・B2室のリハーサル室を持つ別館リハーサル棟。

両施設共に完全防音、天井は低い木質壁面は天井に向かって内側にスラントさせてあり、対向面対策はばっちり!

詳細データ

  1. 所属施設/所有者 東京文化会館/東京都。
  2. 指定管理者/運営団体 (公財)東京都歴史文化財団グループ/東京都。
  3. 開館   1961年/本館
  4. 設計  

    前川國男建築設計事務所
    横山建築構造設計事務所

  5. 音響設計 日本放送協会技術研究所。
  6. ゼネコン 清水建設株式会社
  7. 改修音響設計 By Nagata Acoustics Design
  8. 総工費 

    総工費 (竣工当時)
    本 館
    16億3千万円
    新リハーサル棟
    9億6千万円

大ホール

  1. ホール様式 、6角堂コロシアム型プロセニアム型式多目的ホール。
  2. 客席   5フロアー(4層バルコニー) 

    2,303席
    1階 1,282席(ほか車椅子用14席)
    2階 238席
    3階 355席
    4階 268席
    5階 160席

  3. 舞台設備 2面舞台相当、プロセニアムアーチ:間口18m 奥行き24m 高さ11m、脇花道、大迫り、小迫り、、ブドウ棚(すのこ)、可動反響版、オーケストラピット(可動床)、
  4. その他の設備 楽屋x7、個室x6、控え室x2

小ホール

  1. ホール様式 音楽専用ホール。
  2. 客席   1フロアー(1スロープ) 

    649席
    下段 338席(ほか車椅子用4席)
    上段 311席

  3. 舞台設備 オープンステージ形式、間口4.5m、奥行き5.4m
  4. その他の設備 楽屋x1、個室、控え室x2

付属施設・その他

微酔い狸の想い出

大ホールの想い出

嘗て1994年小生43才の年、故カルロス・クライバー指揮のウィーン国立歌劇場「バラの騎士」日本公演に、現日本ホルン協会常務理事を務めている知人に誘われアマオケ仲間と共に訪れた事がある。

当時・改装前ではあったが、3階テラス席から眺めた彼の優雅な指揮ぶりと、ホール全体が鳴り響くがごとき響きの良さ、そしてソロ歌手の声の通り、明確に聞こえてくる滑舌のはっきしたセリフとそれでいて艶やかな歌声はピカイチで、リヒャルトシュトラウスの「官能に満ちた世界に酔いしれた事」をはっきりと覚えている。

当時文化会館は改装前ではあったが、当時からアーティストの評判の高かった旧フェスティバルホール(2008年閉館解体)でのオペラ体験より、声の通り、明瞭度、響き(艶やかさ)ともに文化会館の方が上であったように思う。

小ホールの想い出

今から37年前(1980年)小生が東京に転勤似たる前に1ヶ月ほど東京に長期滞在(出張)したことがあった。

その時、休日の土曜の午後ふと思い立ち、別段、先行発売のチケットを持っていたわけでも無いが、上野文化会館を訪れて見た。

当日大ホールはチケット完売・満席状態で、入館出来なかったが、小ホールは当日券を発売していた。

お名前を失念して申し訳ないが、フルート奏者のリサイタルであった。

フルートのリサイタルというのも珍しいが、4角形のホールの角をステージにした、天井の高い打放しコンクリートの当時の小ホールは、協会の聖堂を思い出させる響きで、しばし桃源郷にでも迷い込んだかの様な錯覚を覚えさせられた事を思いだす。

はっきり言ってその時の演奏はなにも覚えていない。(申し訳ないが、小生フルート曲には疎いので...。)

永田音響さん

どうしてホール背後壁に、アンギュレーションor内傾スラントを処理をしなかったの?

永田音響さんは、どの作品も「残凶2病異常?の都市伝説」(※1)に拘りすぎで「定在波対策」(※2)を甘く見られている節がある。「いわきアリオス」(※ガイド記事はこちら)の栄えある金字塔はどこにきえうせたの?

デジタヌの知っておきたい豆知識

※1「都市伝説・良いホールの条件"残響2秒以上"は本当か?」はこちら

※2、定在波の悪影響に関するnatuch音響さんの解説記事はこちら

東京文化会館これまでの歩み

1961年 東京都開都500年祭の記念事業として開館した。

1984年/新リハーサル棟

1999年のリニューアルにより、開館した1961年以降に現れた最新の音楽専用ホールと肩を並べる人気のある施設に返り咲いた。

2014年、新リハーサル棟を改築し、新たにリニューアルオープン。

東京文化会館以外の東京都の劇場ガイド

東京都にある公共ホールのまとめ』ページはこちら。

東京文化会館の周辺観光スポット&イベント情報ガイド

 全国お祭りカレンダーはこちら。

台東区にある浅草寺等の周辺観光ガイド

トリップアドバイザーの周辺口コミガイドはこちら。

東京都の特産品&名物ガイド

東京都の「虎屋のようかん」などの名産品ガイドはこちら、東京都の「澤乃井」などの銘酒ガイドはこちら、東京都の「多摩の恵」などの地ビールガイドはこちら

微酔い狸の独り言

破天荒な設計!

ホール設計の禁則「6角堂」と「4辺形」に真正面から挑戦した建築家 故前川國男氏の代表作。(※関連解説記事はこちら

余程の天才であったのであろう、通常対抗並行面だらけの真四角、6角、8角、10角、12角は「体育施設としてのアリーナ」でしか採用しないデザインであるが、この難題!に挑戦し、

見事1961年日本建築学会賞作品賞を受賞した怪作である。

大ホール

できる限り、張り出し(軒先)を浅くした4層(5重の)バルコニー席と、なだらかな傾斜の1階フロアー席、逆ドーム形状の天井、それに2面舞台に相当する広い舞台を利用して、定在波と対抗面反響を押さえ込んでいる。

1999年永田音響設計が手を入れる...

更にの大改修に際し永田音響設計がそれまで培ったノウハウを惜しみなく投入して、ランダム形状の木質反響パネルを音響拡散体として壁面全面にわたり架装し、更に重量級可動反響板・可動プロセニアム・それに続き天井にまで及ぶ大型反響板を設置したことにより、良好な音響特性を持つ国内有数の大型コンサートホールに生まれ変わった。

小ホール

このホールも4辺形に打放しコンクリート内壁と言う「トンデモ・ハップン」な造りで、独特の響きを持つホールとして手強かった?。

タダ、舞台両サイドの壁面を天井に向かって「僅かに広げ」更にホール後方に向かって「わずかにすぼめて」、対抗壁面と並行にならない様にする配慮や、最後列の背面。ステージ対向面コーナーを面取りして、「鋭角コーナーを無くす」配慮、更にはホール断面形状では、「常識に反して!」客席に向かってすぼめる「逆転発想の天井」など奇才ならではの「発想」を網羅している。

四辺形2面を囲む桟敷席

平土間に近い殆ど傾斜のないフロアー席と最後部4列を桟敷風に1段高くする工夫等奇才ならではの趣向が随所に施されたホールでもあった。

NHK技研の助言も...

最もこれらのディテールについては当時音響設計に協力した「日本放送協会技術研究所」の助言も有ったとは思う。

改修後は...

今回更に舞台後方に正方形のコーナーを無くす形で大型の可変反響板を設け、内壁には音響拡散体としてランダムな形状の大型突起、更には客席後部壁面に桟敷席側面壁一部回り込む形で格子を配す改装で見事な小ホールに生まれ変わった。

モダニズム建築の大家・奇才 故前川國男先生の功罪

前年1960年開館の旧京都会館、に続き1961年の東京文化会館、1962年の神奈川県立青少年センタ-と立て続けにセオリー無視の「破天荒なデザインのホール」として多角堂3部作を完成させた中でも大成功を収めた東京文化会館では有るが...。

その後前川先生御本人は「多角堂・フェチ」を卒業し?、晩年1983年の熊本県立劇場に至る全作品で2度と「セオリー破り」の多角形ホールはデザインしなかった!

但し、この3部作の成功に触発?されて、形態だけ真似た、紛い物「多角堂」病が全国に蔓延ったのは事実であるし、「ゆゆしき事態」でも有る。

  • 1967年竣工  豊橋市民文化会館 大ホール/1フロアー変形14角型!
  • 1971年竣工 山口市市民会館・大ホール/正6角型(※照会記事はこちら)
  • 1972年竣工  倉敷市民会館 大ホール(2009年11月改修工事竣工)/正6角型
  • 1973年竣工、藤井寺市民総合会館・パープルホール)/1フロアー変形等辺6角型
  • 1973年竣工  八千代市民会館大&・小ホール(2013年4月改修工事竣工)/2フロアー変形等辺6角型 
  • 1975年開館 神奈川県民ホール・小ホール(2014年9月リニューアル)/変形4角形
  • 1981年開館  福岡サンパレス ・ホール  /変形6角型 
  • 1990年竣工  水戸芸術館・コンサートホールATM/正6角型 ※永田音響がかなり苦労をして何とか聞くに堪えるレベルに...。(※照会記事はこちら)
  • 1990年竣工 日立システムズホール仙台・シアターホール(※照会記事はこちら)
  • 1991年竣工 草津音楽の森国際コンサートホール/正6角型(※照会記事はこちら)
  • 1993年竣工  倉敷芸文館 大ホール/8角堂 
  • 1993年竣工 所沢市文化センター・キューブホール/正方形(※照会記事はこちら)
  • 1995年竣工  京都コンサートホール・小ホール/正6角型(※照会記事はこちら)
  • 1998年竣工  りゅーとぴあ・コンサートホール/6角堂(※照会記事はこちら)
  • 1999年竣工  トロントロンドーム/石壁8角堂!?(※照会記事はこちら)
  • 2006年竣工  ラポルトすず/変形6角型1971年竣工 山口市市民会館・小ホール/菱形(※照会記事はこちら)

公開:2017年9月30日
更新:2018年8月19日

投稿者:デジタヌ

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