旅するタヌキ

中新田バッハホール 《 ホール 音響 ナビ 》東北の真珠

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Official Website http://www.town.kami.miyagi.jp/index.cfm/11,0,70,163,html

中新田バッハホールのあらまし

仙台市の北方約30kmにある田舎町、旧中新田町(現加美町)が町おこしのために、作った"田んぼの中"のコンサートホール!

NHK総合技術研究所が設計に加わり最新の音響工学に基づいて設計され、高度な設備と残響可変壁等随所に見られる工夫で、音響家?が選んだ優良ホール100選にも選ばれた「響きのよいホール」。

レジデントオーケストラ

地方のホールとしてはめづらしい試みとして、アマチュアの専属オーケストラ、バッハホール管弦楽団を抱えている。

活発な自主企画運営

地元のみならず、全国から演奏家、音楽ファンが訪れ宮城県加美町の名を一躍有名にした。

中新田バッハホールのロケーション

ところ 宮城県加美町

じゃらんの周辺観光ガイドはこちら。

中新田バッハホールへのアクセス
鉄道・バスなどの公共交通
もよりの駅

奥の細道湯けむりライン 西古川駅

バス利用

東北新幹線古川駅から路線バス(色麻線)で23分、バッハホール入口下車、徒歩3分。
陸羽東線西古川駅から路線バス(色麻線)で5分、バッハホール入口下車、徒歩3分。
特急バス(仙台加美線)で1時間17分、バッハホール前下車、徒歩

マイカー利用の場合

収容台数約450台の無料駐車場が準備されているので、マイカー利用も可能。

東北自動車道、古川ICから18分。

大和ICから26分。

三本木スマートICから16分。

中新田バッハホールがお得意のジャンル

主にセミナー、講演会、市民団体の集会、お稽古事の発表会などに用いられ、ソリストのリサイタル、アンサンブルの演奏会等、小編成の室内楽コンサートなども行われている。

プロ演奏団体、以外にも数多くのアマチュア団体が利用している。

施設面から見た中新田バッハホールの特色

※ご注意;以下※印は当サイト内の関連記事リンクです。
但し、その他のリンクは施設運営者・関連団体の公式サイト若しくはWikipediaへリンクされています。

(公式施設ガイドはこちら)

ホール

(公式施設ガイドはこちら。

1スロープ1フロアーの扇形ホール

最前列から3列までの土間座席部分から続く緩やかなスロープが8列まで続き9列目から緩やかな「ハノ字」段床のスロープになっている。

平土間部分の最前列から最後列の補助席21列迄全ての座席が「ハノ字」配列となっている。

プロセニアムと客室側壁

塗装仕上げの「打ち放しコンクリート」から続く客席周囲用側壁低層部は木紙ルパネルと石膏ボードをの合材いわゆる宴会場の壁面仕様でアンギュレーションを持たせてあり、最後部コーナー部分は大きく面取りされ「定在波」(※1)と「その障害」(※2)をしている駆逐している。

中・上層部は、天井反響板と同様のプラスターボード製(※3)の反響板となっており、アンギュレーションを持たせたうえで「極僅か内傾」させて表装されており、さすがNHK総合技術研究所の作品だけあり、定在波に対する備えは完璧である!

大向う背後壁面

大向う背後壁面は、側壁下層部と同じ設えで、中上層部は、5段に次第に迫出しながら全体として僅かに内傾する、音響ネットで表装された「吸音構造の大型グリッド」が設置されている。

両サイド面取り部には、開口部を調節できる「音響カーテン」が装備され、残響(※4)調整機構としている。

天井

4階吹き抜け相当の高い(最高部約14.6m)の天井は、上部プロセニアム前面の大型反響板から4段階に迫あがる階段状の大型反響板となっている。

舞台設備

設えの「搖動開閉式のサイド反響板」となっており、上部反響板はサイド反響板と同じ設えの吊り下げタイプの3分割となっている。

パイプオルガン格納場所を兼ねるホリゾント反響板は固定の設えタイプとなっている。

東北ではあるが、迫り、奈落、花道などの伝統芸能対応設備は設けられていない!

最近流行りの、ホール一体型ステージの「走り」というか「過渡期的」デザインを採用している。

「固定プロセニアㇺ」で比較的広いステージを形成出来るように深いステージ反響板と大型のサイドプロセニアムでホール全長の1/2以上を構成し、断面積の変化を最小に抑え、「洞窟音」を防いでいる。

国産パイプオルガン装備

須藤オルガン工房が製作した、国産のパイプオルガンを設備している。

ホール音響評価点:得点96点/100点満点中
§1 定在波」対策評価;得点50点/配点50点
  • ※各フロアーの配置・形状、壁面形状、をオーディエンス周辺壁面(概ね人の背の高さ:約1.8mの範囲内)の設えで評価する。
  • ※客席側壁が ホール床面積(or総客席数)の1/3以上に及ぶ範囲を「完全平行な垂直平面壁」で挟まれているときは 基礎点25点に減ずる。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§2 残響その1 「初期反射」軽減対策評価;得点25点/配点25点
  • 木質パネル等の素材基礎点25点から硬質壁材基礎点12点の間5段階で素材基礎点を与える。
  • 障害箇所1点/1箇所で基礎素材点から減じて基礎点とする。
  • 基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§3 「音響障害と客席配置」に対する配慮評価;得点18点/配点20点
  • ※壁際通路&大向こう通路の有無、天井高さ&バルコニー・テラス部の軒先高さ、平土間部分の見通し(眺望)不良、それぞれ-1点/1箇所で配点から減じて基礎点とする。
  • ※基礎点に障害エリア客席数比率を乗じて算出する
§4 残響その2「後期残響」への配慮評価得点3点/配点上限5
  • ※壁面形状、音響拡散体(相当要素)、テラス軒先形状、天井構成、その他の要素で評価。
  • ※上限5点の範囲内で上記1点/1アイテムで加算評価。

総評

イヤー惜しい!、NHK総合技術研究所さんはさすが素晴らしいコンサルティングで、可動プロセニアムの無かった1981年当時としては、できうる限りの方策を講じてある。

但し、「クライアントの要請?」なのか壁面に「木質パネル」を採用しなかったのが悔やまれる、木質パネルなら間違いなしに100点満点のホールであった!

算出に用いた値;

※関連記事 「ホール音響評価法についての提案」はこちら

定在波評価

※客席周囲壁がアンギュレーション設置なので基礎点50点とした。

基礎点B1=基礎点50点ー障害発生エリア数0=50点

定在波障害顕著席数;

定在波「節」部席;0席

定在波「腹」部席;0席

定在波障害顕著席総計;0席

初期反射対策評価

※客席周辺壁面材質が一般建築用石膏ボード+木質プレートなので素材基礎点20点とした。

基礎点B2=素材基礎点20点ー障害発生エリア数0=20点

初期反射障害1 壁面障害席 ;0?席

初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;0?席

客席配置評価

基礎点B3=基礎点20点ー障害発生エリア数1=19点

眺望不良席数;27席/1階平土間中央部座席1~3列13番~21番

音響不良席その1 定在波障害顕著席 ;0席

音響不良席その2 初期反射障害1壁面障害席 ;0?席

音響不良席その3 初期反射障害2 天井高さ不足席;0席

重複カウント ;ー0席

音響障害席総計;27席

算定式 

評価点V=基礎点X(総席数ー障害座席数)/総席数

リハーサル室

ホールの控室(楽屋)を兼ねた3室のリハーサル室を備えている。

中新田バッハホールの施設データ

  • 所属施設/所有者 中新田文化会館。/加美町。
  • 指定管理者/運営団体 宮城県加美町。
  • 開館/竣工   1981年
  • 内装(音響マジック)NHK総合技術研究所

ホール

ホール様式

『扇形タイプ』プロセニアム型式多目的ホール。

客席仕様

1スロープ1フロアー  最高部高さ約14.6m
収容人員684席、(車椅子用スペースX3台、補助席38席含む、)フローリング、タイルカーペット敷、残響可変装置、残響可変椅子。

舞台設備
  • 舞台仕様 プロセニアム形式
  • 有効幅約21.8m(ステージ最大幅約25.5m)x有効奥行き約9.1m(最大奥行き約10.9m)有効面積約198.4㎡(約120畳)、最高部天井高さ;高さStL+約15ⅿ
  • プロセニアムアーチ:間口約14.95m、高さ約9.53m、実効面積;約136㎡(約82.畳)ステージ高さ;FL+約85cm、ブドウ棚(すのこ)高さStL+約13.7m、バトン類高さStL+約10m、サスペンションライト(照明ブリッジ);2+1本、美術バトン;4本(幕装備除く)、
  • 反響板設置時;プロセニアムアーチ:間口約14.95m、高さ約9.53m、最大奥行き約9.1m、実効面積;約113.3㎡(約68畳)ステージ高さ;FL+約85cm、

各種・図面・備品リスト&料金表
ホール付属専用施設
  • 特別控室、リハーサル室X3室。

デジタヌの独り言

どこかの、「痴呆自治体」(※関連記事はこちら)と違い、身の丈に応じた施設と因みな施設運営で、東北魂を全国に轟き渡らせたのは、ご立派!「馬鹿たれ自治体」に巣くっている古狸としては、再度の引越を考えたくなる程、羨ましい!!!

今後の改修に期待

今後客席周辺低層部壁面を、最新の木質グルービングパネルに換装すれば、ご自慢の?後部壁面の「無様な吸音壁」も可成り縮小できるであろう。

※参照覧

※1-1、定在波の悪影響に関する一般人向けnatuch音響さんの解説記事はこちら

※1-2、定在波に関するWikipediaの(技術者向け)解説はこちら。

※2、関連記事『ホールに潜む ミステリー ゾーン (スポット)とは?』はこちら。

※3、アクリルエマルションペイント仕上げのプラスターボードについての建材メーカーの解説記事はこちら

※4、直接音、初期反射音、残響音についての(株)エー・アール・アイさんの解説はこちら。

 

公開:2017年9月 8日
更新:2018年11月10日

投稿者:デジタヌ

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