タヌキがゆく

阪急電鉄 のジレンマとは  ー宝塚本線は苦痛な叫びを上げているー

北大阪急行 箕面延伸工事 を開始し "なには筋線" 参入を決意した 裏事情とは?

各線共に輸送力の限界にさしかかっている阪急電鉄

「宝塚本線」は苦痛な叫びを

特に「宝塚本線」は待避線のある駅が皆無に等しく「急行」は市バスよろしく「停留所」を蹴飛ばして通過しているだけで「速達列車」とはほど遠い!

宝塚から乗車する乗客は「宝塚本線」を利用することなく西宮北口での「乗り換え」もいとわず神戸本線利用で梅田まで通っている状態である。

利用者にとってもメリットが有る北急の箕面市内延伸!

此の期に及んで阪急は苦渋の決断とも言える「子会社」「北大阪急行線」の箕面市街延長を決断したわけである。!

現在でも利用者の多くは「梅田駅」で「地下鉄御堂筋線」に乗り換えているわけであるから、例え初乗り運賃2度払いでも「北急」で大阪市内に座っていった方が楽なのである。

しかし阪急の本音は?

「なんとしてでも宝塚線の混雑を緩和」したかったのであろう。

特に「十三-梅田(大阪)終点間の混雑は酷く」小生が川西能勢口に住まいしていた1993年ごろの1日乗降客は23万人代と、猛烈な混雑ぶりで、後に移り住んだ関東で混雑が有名な「埼京線」でもさほど醋ざましく感じなかったほどである。

ターミナル・終着駅梅田駅(大阪駅)の乗降客数が示す「十三駅ー梅田駅」区間の実情

阪急梅田駅:2015年/545,067人/平日限定 乗降人員(104%523,744人/2010年対比)

(参考隣接JR大阪駅2015年 431,743人)

以下に示す何れの線も2007年に始まり2009年頃まで続いた団塊の世代の大量退職、それ以降定年延長組も徐々に退職し2012年頃まで減少傾向にあったがその後回復(再度増加)しだしている。

特に阪急グループが積極的に宅地開発した宝塚線周辺でこの傾向は強い。

宝塚線乗降客の推移

1997年度の 240,683人/日平均乗降客をピークに1997年3月8日のJR東西線(学研都市線)の開業で神戸線同様に翌年以降落ち込み、2003年(平成15年)には 205,263人/日まで落ち込みその後2012年には192,171人まで落ち込んだが2014年に200,551人まで復帰し以降200,000人代で推移している。

十三-梅田(大阪)終点間で見た場合最も利用客が多い路線である。

神戸本線乗降客は

1995年(平成7年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災による運休の影響で1990年には242,309人/日を記録していた乗降客数が215,677人/日まで激減した。

1997年には228,571 人/日まで回復し、同年 1997年3月8日のJR東西線(学研都市線)の開業の影響を受けた翌年は215,185人/日まで落ち、2009年(平成21年)3月20日に阪神電鉄の西九条 - 大阪難波間が延伸開業した影響で前年(2008年)の197,803人/日から再び1万人近く減少し187,960人/日となったが、2015年(平成27年)には 190,936/日まで回復している。

京都線乗降客は

京都線は1997年の182,760人/日をピークに2010年には130,962人/日まで落ち込んだがその後2015年には143,612/日まで持ち直している。

1963年末の堺筋線乗り入れと1993年3月4日に同線が「天下茶屋駅」まで全通した影響も無く、相変わらず終点「梅田駅」に向かう乗客が増え続けているが、1970年(昭和45年)10月1日にJR神戸・京都両線に跨がって「新快速列車」が登場した影響を受け翌年1971年以降乗客が減少、同じく2008年のJRダイヤ改正の影響翌年2009年以降も減少し、競合路線であるJR京都線の影響を受けやすい構造ではある。

輸送力増強のための増線が出来ないつらさ?

宝塚本線は1982年以来全線に先立って10両編成運転を開始していたが、そんなことでは「とてもとても...。」

かといって肝心な区間(十三ー梅田間)を「複々線に増線できない」辛さがある!

テッチャンにとっての名所「名物3複線区間?」

この区間はテッチャンにとっては名所?で、梅田駅をそろって定時発車した「優等列車」3本が並列行進する様は中々壮観ではある...。

しかし、なんのことはない「異なった路線」の電車が梅田から「十三駅」まで同時刻に走っているだけで。

各路線はどこの田舎町にでもある只の複線!

更にこの区間を増線するには「2階建て」にでもしない限り「用地取得」が困難で先ずは不可能に近い!

そこで「なにわ筋線」に期待を欠けて「十三-新大阪間」の免許も用地も大事に温存していたわけであるが...。(※1)

なのに「大阪市」は裏切り「JRグランフロント線」に鞍替えしてしまった!

関連記事「なにわ筋線」は本当に必要か? その1はこちら。

阪急さんにとっては寝耳に水!

京阪神の「広域交通を真剣」に考え、持てるリソースを有効に活用しながら、22世紀に向けての自社交通網のビジョンを構築していたのに......、タク~!

とりあえず、プラン練り直しまでの「時間つなぎに」自社の電車も走れない様な「狂気(狭軌)」路線である「なにわ筋線十三支線を検討させてください!※2」となったわけである。

そろそろ苔(こけ)むした「私鉄経営セオリー」から離れるときでは?

創始者故小林一三氏が日本で最初に編み出した「都市近郊鉄道の経営セオリー」とは

鉄道を引っ張り、沿線に宅地を開発し、両端(終点ターミナル)に「ランドマーク」(客寄せパンダ?)を配置して、鉄道沿線住人の鉄道需要を喚起する「経営セオリー」は、素晴らしい発想でその後全国に広まった...。

しかし、その頃の鉄道・創生期とは時代は変わった!

今時「利便性を喧伝しなくても」都心部から至近にある農地は「宅地化」され、主要駅前は「商用地」化され、幹線道路沿いには「巨大ショッピングセンター」が立ち並ぶご時世である。

つまりは、「鉄道需要を喚起するためのターミナル施設」の時代ではなく、都心部には必然性のある「商業施設」が立ち並ぶ時代である。

「鉄道需要喚起の手段として、人を呼び入れるための施設」であったにすぎない「デパートや商用施設」が主役になり、人を取り込むために「路線を集めてしまうのは」本末転倒である。

帝都・東京では都心のかなり離れたところから手訳(分岐)して都心に攻め入る?(乗り入れる)のが当たり前!

22世紀に向け大阪の都市機能を麻痺させないためにも、帝都東京で実施されている「支流(枝線)による分散型の都心部乗り入れ」を考える時では無かろうか。

建設資金(道路特定財源)目当てに安直に「鉄道会社のプライド」を捨て大阪市に媚びるより、「都市間トランスポーター」の大先輩のプロとしての誇りを持って、「独自の路線網を構築する」ぐらいの意気込みで「大阪市なり大阪府」に「独自案を示し」交渉に当たっていただきたい。

ももはや彼ら(自治体当局)には在阪鉄道各社の協力なしに、物事を強引に進めれるほどの「資金力」も「政治力」も無いであろう

だからこそ、彼らは「使い放題の金を」求め「大阪・都構想」を「ブチ上げている」わけもである。

躍進し続ける阪急沿線各都市

参考資料として次項に阪急各沿線都市の人口推移を上げておく。

阪急電鉄のサービスエリア『京阪神ベルト地帯』の人口の推移

京都府;推計人口、2,599,313人/2017年10月1日(2005年 の2,647,660人をピークにやや減少気味)

大阪府;推計人口 8,831,642/2017年10月1日)(2010年 の8,865,245人をピークにやや減少気味)

兵庫県;推計人口、5,502,987人/2017年10月1日(2005年 の5,590,601人をピークにやや減少気味)

「十三駅」のある大阪市・淀川区の人口推移

推計人口、179,136人/2017年10月1日(1975年 150,754人以来づっと増え続けている!)

十三駅の1日乗降客数

73,371/2015年(乗降人員)

宝塚本線沿線都市
宝塚市;

推計人口、225,396人/2017年10月1日(2010年 225,700人をピークにやや減少気味)

主要駅宝塚駅の乗降客数

2014年45,329 人(底打ち)/11月特定日乗降人員

2015年49,889人 

川西市:

推計人口、155,206人/2017年10月1日。(2005年 157,668人をピークにやや減少気味)

  • 川西能勢口駅 2013年底打ち46,192人
  •    2015年47,016人(回復基調9
  •  日成中央駅駅 2009年 12,303人(平日限定乗降人員)

池田市;

推計人口、103,993人/2017年10月1日(2010年 104,229人をピークにやや減少気味)

池田駅の1日乗降客数

  •  49,832人/2012年(限定平日乗降人員)
  •   51,236人/2015年

箕面市:

推計人口、135,765人/2017年10月1日(2000年 124,898人以来増え続けている!)

主要箕面駅の1日乗降客数

  • 16,530人/2009年 底打ち
  • 18,628人/2015年(限定平日乗降人員)2009年の12.7%増!

主要石橋駅の1日乗降客数

  • 44349人/2015年底打ち
  • 44,444/2016年(限定平日乗降人員)

豊中市:

推計人口、397,490人2017年10月1日、(2005年 386,623人以来増え続けている!")

豊中駅の1日乗降客数

  • 51,366人/2013年底打ち特定日乗降人員
  • 54,027人/2015年特定日乗降人員(2013年の105.2%)

神戸線沿線:

西宮市:

推計人口、488,398人2017年10月1日、( 390,389人/1995年以来増え続けている!")

主要駅西宮北口駅の1日乗降客数

  • 2007年 75,664人/限定平日乗降人員で底打ちを記録。
  • 2015年 99,925/限定平日乗降人員 132%!(2007年 75,664対比)

伊丹市;

推計人口、196,982人/2017年10月1日)(1970年 153,763人以来増え続けている!)

主要駅伊丹駅の1日乗降客数

  • 2010年 23,090人/限定平日乗降人員 で底打ち。
  • 2015年 24,880/1日平均/限定平日乗降人員

尼崎市:

推計人口、451,000人/2017年10月1日)(1970年 553,696人以来年々減少を続けて得入る)

主要駅塚口駅の1日乗降客数

  • 2012年 57,711人/1日平均乗降人員底打ち。
  • 2015年 59,602/1日平均(1日平均乗降人員)

京都線沿線

高槻市:

推計人口、350,145人/2017年10月1日)(1990年 359,867人以来年々わずかながら減少を続けて得入る)

競合路線JR京都線との主要駅1日乗降客数比較

高槻市駅/2015年64,468/(特定日)

JR高槻駅/2015年63,835 人(1日平均乗車人員)

茨木市:

推計人口、282,012人/2017年10月1日)(1970年 163,545人以降上昇し続けている!)

競合路線JR京都線との主要駅1日乗降客数比較

茨城市駅/2015年 65,576人(特定日乗降人員)

JR茨城駅/2015年48,122人人(平均乗降人員)

(摂津市:推計人口、84,727人/2017年10月1日)(1990年 87,453人以来年々わずかながら減少を続けて得入る))

参照覧

※1、新大阪連絡線についてのwikipedia解説はこちら

※2、阪急電鉄のプレスリリース資料はこちら。

公開:2017年12月28日
更新:2018年11月24日

投稿者:デジタヌ

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