タヌキがゆく

今更何故に新幹線誘致? 

※<本記事は2007年11月16日に旧サイトで初稿公開したレビューのお引っ越し記事です>

ーシリーズ「誰がために槌音は響く」/狸穴総研・都市交通研究工房報告2007ー

第1章 誰が乗るのか?故郷超特急路線

小生は、鉄チャンである、いや正確に言うと、乗り物フリークなのである。

だからこそ、『何が何でも新幹線』には賛成できない。

小生は、十年ほど前(2000年)までは機械モノのセールスをしていた。

かつて、若かりし頃は「寅さんを気取って、毎日が行商・旅の日々を送っていた時期」もあった。

東京-新大阪間の新幹線には数え切れないほど乗車したし、勿論新幹線が通っていない地方都市にも出向いていた。

鉄道が好きだから、時間の許す限り鉄道を利用したが、東京-富山などは、近距離でも飛行機利用であった。

当初小生が北陸を担当しだした頃は、北陸本線にまだL特急、雷鳥が走っていた頃で、富山から大阪への帰りなどは、今は懐かしい食堂車でチョット一杯引っかけて、ほろ酔い気分で家路についたものであった。

確かに4時間半は長かったが、別段『新幹線が走っていたらなあ』、とも思わなかった。

それより急ぐときは、大阪-富山間の航空路が何故無いのかと腹立たしかったりもした。

当時は、北陸道も建設途中で部分開通しかしておらず、クルマで出かけるときなど、大阪を18時頃に出発し、高岡着が0時を回る...なんて事もしばしば。

携帯なぞ無い当時、22時頃になると急いでパーキングに駆け込み、公衆電話でホテルにtelし遅くなる旨を連絡したものであった。

北陸道が全通してからは、日帰り以外はクルマで出かけることが多くなった。

それから二十数年、当時とは情報の流れも、物の流れも、比べようのないほど変化した。

全国各地に、高速道路が延び、物流のメインは鉄道からトラック輸送に。

また情報ハイウェー(光ファイバー)も張り巡らされ、全国何処でも居ながらにして、世界の最新情報が手にいる時代になった!

※<本記事は11/17/2007に旧サイトで初稿公開したレビューのお引っ越し記事です>

「誰がために槌音は響く」シリーズ「今更何故新幹線誘致?」

第2章 空気と赤字を運ぶ新幹線を誰がほしがる?

新幹線で運べるのは、今のところ一部の例外を除いて人だけ。

その人でさえ、盆暮れを除けば、東海道新幹線以外は"全列車満席"にはほど遠い状況。

つまりは、利益どころか赤字に転落しないように運行するのがヤットの状況、それも建設費償還を棚上げし、設備、車両等の購入費や保守管理費のいわゆる一般歳出と営業利益(営業外利益含む)のプリマリーバランス上での話。

新幹線を渇望しているはずの地元の一般の人たちも『そりゃーあれば乗ってみたいわさー』程度の冷め方。

なら、一体誰が渇望しているのか?

賢明な読者の方はもうおわかりの筈。

そう、それは地元選出国会議員と彼らが選挙キョーリクをお願いしなければならないギョーシャの方々であります!

新幹線は一声何兆円、これだけの金が、ジョイントベンチャーを通じて痴呆?に流れるのです。

もうこれを見逃すわけには参りません、だから国会議員のお偉いセンセー方は目の色を変えて、走り回るのです、ハイ。

センセー方に取っては、作ってしまえばこっちの物、後は赤字になろうがお構いなし、それは運行を引き受けたJR各社の営業努力が足りないから?ワシらには関係無い?...とまあコンナ所でしょうか?。

新幹線は都会から汚れた空気を運んで来、働き手(出稼ぎ)を連れて行く。

道路を造れば、都会から仕事と銭を運んできてくれ、代わりに産物を消費地に届けてくれる。

滋賀県ではもうこれ以上汚れた空気はごめんと、新駅を拒否し目の前を走っている新幹線に扉を閉ざしてしまった!

※<本記事は11/18/2007に旧サイトで初稿公開したレビューのお引っ越し記事です>

「誰がために槌音は響く」-シリーズシリーズ「今更何故新幹線誘致?」-

第3章  情報は光、人は飛行機、物流は高速道路の時代

同じ金を地方にばらまくのなら、空港整備と道路整備に回して欲しい...が大方の一般人の思いでは無かろうか?

道路公団の民営化のあおりで、高速道路網は寸断、国と、高速道路各社の駆け引きの狭間で計画が頓挫した自動車専用道計画が全国で腐っている?

鉄道の場合は迂回は滅多に起こらないし、またやりようもない。

しかし自動車の場合は違う、一見必要の無いような所にある自動車専用道も一度主要幹線が事故や自然災害でストップすれば、迂回路として大いに役立ち、国民の生活を守る生活物資の輸送に大いに役立っている。

一昨年の山陽道の路床崩落による長期間にわたる一部区間の通行止めの時を思い出して欲しい。

冬期の除雪車、夏期の除草作業車等の管理車両しか走っていなかったような中国道がこのときばかりは大いに役立ち九州方面への物流を支えてくれた!

新幹線に限らず鉄道建設は総合土木建設事業なので道路建設とは比べものにならないほどの金食い虫である。

新幹線を諦めれば、県内の生活道路を全て大型車両が通行できる高規格道に変更出来るような県も多数あるはず。

日本各地に未だ大型車両が入っていけないような、山間部をほっておくから過疎化に拍車がかかるのでは。

道路と光ファイバーのおかげで、いち早く都会の需要動向を察知して、農作物を米から野菜に転換し成功している"田舎"も存在している。

ついでに言えば、新幹線はせいぜい東京に通じているだけ。

空港は世界に開かれている!

地方空港でも国際チャーター便で成功している空港が多くある。

何時までも新幹線、新幹線とお題目を唱えている時代ではないのでは?

空気を運ぶ新幹線より、生活物資を運ぶ高速道路の整備を優先すべきではないだろうか?

ーおしまいー

公開:2007年11月16日
更新:2018年10月18日

投稿者:デジタヌ

このエントリーをはてなブックマークに追加

近鉄 南大阪線 が "なには筋線" に乗り入れたとしたら? TOP福知山線の惨事は教訓として活かされるか?  レビュー・2007 




▲交通機関に関するコラムへ戻る

 

ページ先頭に戻る