狸穴ジャーナル・別冊『音楽便利帳』

不満点その他《 購入レポート 》YHR-831-ND B♭シングル上昇キー付きホルン 第4回 

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良いことずくめの連載記事の最後に...

記事を読んで、上昇キー付きB♭シングル管を欲しくなった人にひと言、購入を決意する前にこの最終回も最後まで目を通していただきたい。実際、この商品は「発想は良いが、実態が"悪い」典型的"商品"でもあった。

筆者以下の点で苦労した、否、現在も苦労している!

これほどの高額商品、さぞや入念に検討がされているはずだ?と思いきや、実際は"いい加減"納入まで3ヶ月も待たされた挙げ句。

(1)指掛けの位置が遠すぎた!

本機はハンダ固定であった為に、ユーザーサイドでは対応ができなかった。最近の製品は、指かけがスクリュー調整機構付きなので心配はない。

(2)ピッチがメチャ高かった!

"明らかに設計ミス"で環境温度25℃で実音Aが442Hz の所属アマオケピッチに合わせられ無かった!
(この環境下では445Hz以下ではメインスライドが落ちてしまった、つまり吹き込み管が短すぎた!!

以上は初期クレームで対応処置してくれた。

(3)これは最近気がついたので、クレーム処理はできないので困っているのだが...


"B管として使用する際"、18℃以下ではA=440ヘルツにすら合わせられない!メインスライドを短いモノに替えて無理にあわすと、1.2.3.5.スライドが長すぎイントネーション(音程)が悪くなってしまう!
これは、もう右手のストップ奏法では追いつかないほど(25セント程度)ズレる(半音上昇は高くその他のキーは低くなってしまう)

仕方なく。小生は第1.第2、第5、本体スリーブ管に関しては、削れる範囲で、削ると言う"魔改造"を実施した。

しかし"ステー"(.支柱)の関係で、第3スライドは加工できず。2&3、1&3キーのポジションは、普通の逆で少し低めになってしまう。

(4)購入時の注意

このような結果から、発注時には、必ず以下の"発注条件(特注条件)"を添える事をおすすめする。!

どうせ100万円以上もする高額商品で、納期3ヶ月以上もかかる、受注生産の「特注一品物」だから、これくらいの注文はつけられるはず。

条件1、

環境温度、28℃でも、ピッチA=440Hzが余裕(+5mm程度)で設定できるメインチューニングパイプを添付すること。
※条件測定(試奏)条件ミュート装着!

条件2

環境温度18℃において"B管"使用状態で
ピッチA=445HZでもイントネーションが悪化しないこと。(1.2.3&5番(上昇キー)スライド本体側スリーブを通常のB♭管サイズより8mm程度短縮すること。
※条件測定(試奏)条件ミュート装着!

後で後悔しないように、ぜひ発注時にはお忘れ無く!

 

  

公開:2017年3月 9日
更新:2018年10月17日

投稿者:狸穴猫


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